開業手続き

独立開業|キッチンカー(移動販売)営業に必要な許可、注意点をまとめてみた【相談無料】

開店ポータル編集部
2020/08/28
この記事の目次 [表示する]
 キッチンカーで移動販売をはじめるには、どのような資格や届け出が必要なのでしょうか。
 本記事では、キッチンカーで移動販売のお店を開くときに必要なことや注意しておきたいこと、開業までの流れなどをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

【独立開業】キッチンカーにも「営業許可証」は必要?


 飲食店を開くときには、保健所から営業許可証をもらわなければなりません。これは店舗をかまえる場合だけでなく、キッチンカーで移動販売をする場合も同じです。

 営業許可証は、調理加工や販売をおこなう施設、つまりキッチンカーそのものに付与されます。したがって、キッチンカーを3台所有する場合は、3台ぶんの営業許可証が必要です。

 注意したいのが、営業許可証は、都道府県ではなく「地域」ごとの保健所で取得する必要があるということ。出店エリアを拡大する場合、その地域の保健所でもあたらしく営業許可をもらわなければなりません。
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【独立開業】販売メニューに合わせて「営業許可」を取る


 営業許可の種類は、販売するメニューによって「食品営業自動車」「食品移動自動車」のふたつに分けられます。

▼①食品営業自動車(調理営業)

 自動車に施設を設け、車内で調理、加工および販売する形態です。生ものの提供はできません。
 営業許可は、食事系メニューを販売する「飲食店営業」、スイーツ系メニューを販売する「菓子製造業」、ドリンクやアイスクリームなどを販売する「喫茶店営業」の3つに分かれます。

 たこ焼きとクレープを一緒に販売する場合、たこ焼きに対しては「飲食店営業」、クレープに対しては「菓子製造業」と、ふたつの営業許可が必要となります。保健所によっては、どちらか一方しか取得できないなどの制限があります。出店エリアの保健所ではどんな決まりになっているか、確かめておきましょう。

▼②食品移動自動車(販売業)

 自動車に施設を設け、移動して食品を販売する形態です。移動スーパーや移動コンビニなどが代表的です。包装された食品の販売のみ可能で、加熱調理や盛り付けといった行為は調理したとみなされ、許可されていません。

 包装されたパンやおにぎりなどを販売する「食料品等販売業」、包装された鳥獣の肉を販売する「食肉販売業」、包装された牛乳、乳飲料を販売する「乳類販売業」、包装された魚介類を販売する「魚介類販売業」の4つに分類されます。

【独立開業】キッチンカー(移動販売車)に必要な設備

 キッチンカー(移動販売車)にはどのような設備が必要になるのでしょうか。営業許可が下りる基準は、各保健所によって違います。しかし、必ずチェックされるであろう次のポイントは押さえておきましょう。
 最低でも次の設備が必要になります。

①手洗い等洗浄用シンク
②給水タンク・排水タンク
③冷蔵庫・冷凍庫
④換気扇
⑤運転席とキッチン部分を仕切る間仕切り
⑥食品や調理器具を保管するための蓋つきの容器
⑦アルコールスプレー・手洗い石けん
⑧ゴミ箱
⑨仕込み場所


 詳しくは以下を確認してください。

①手洗い等洗浄用シンク

 キッチンカーには手洗い専用シンク1台、調理器具洗浄用シンク1台の設置が義務づけられています。大きなスペースが確保できない場合は、キャンプ用品として小型のシンクが販売されています。

②給水タンク・排水タンク

 シンクが必要となると、給水用、排水用のタンクも必要になります。営業許可証の種類や保健所によって搭載すべき水の量が規定されています。何リットルぶんのものを用意すべきか確認しましょう。

③冷蔵庫・冷凍庫

 食材に保冷が必要なものがあるならば冷蔵庫・冷凍庫の設置は必須です。調理台としても使えるコンパクトな冷蔵庫を用意すると、省スペースになります。
 ここで重要なのが、走行中も電源を供給できる設備があるかという点です。走行中も冷蔵庫の電源を入れておけるように、発電設備を用意する必要があります。

【関連記事】
飲食店「業務用冷蔵庫」の選び方・おすすめのメーカー2社【ホシザキ・Fukushima】

④運転席とキッチン部分を仕切る間仕切り

 運転席とキッチン部分は、完全に仕切られていなければなりません。ワンボックスカーなど、運転席と後部が仕切られていない車を使用する場合は、改造して仕切りを取り付ける必要があります。キッチンカーが完成してから取り付けるのは大変です。業者に相談しつつ、製作段階で取り付けてもらうとよいでしょう。

⑤換気扇

 加熱調理の必要がある場合には設置しましょう。「車の窓を開ければ換気になるから大丈夫」と考えていてはいけません。換気扇のないキッチンカーには、営業許可が下りません。換気扇の設置に加えて、穴から虫やゴミが入らないように、網戸を貼るなどの工夫をしておきましょう。

⑥食品や調理器具を保管するための蓋つきの容器

 販売するための食品や調理器具の収納には、蓋つきの容器や保管場所が必要になります。これをおろそかにすると許可が下りません。「きちんと扉がついた棚か」「扉は虫が入らないレベルで隙間なく閉まるか」などをチェックされます。

⑦アルコールスプレー・手洗い石けん

 手洗い設備にはこの2つも必要になります。コンパクトなものでよいので、忘れずに用意しましょう。

⑧ゴミ箱

 蓋つきのゴミ箱も忘れずに用意しましょう。

⑨仕込み場所

 詳しくは後述しますが、移動販売には必ずキッチンカー以外の場所で仕込みをする必要がでてきます。仕込みに使用する施設は自宅キッチンでは許可されません。自宅とキッチンカー以外に仕込み場所を用意し、仕込み場所として許可が必要になります。
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【独立開業】見落としがちな「仕込み場所」について


 キッチンカー(移動販売)の営業許可をもらうためさいの重要なポイントに、「仕込み場所の確保」があります。

 キッチンカー内で、簡単な調理をすることはできます。しかし、たこ焼きの生地を混ぜ合わせる、お好み焼きのキャベツを刻むといった仕込み作業は、別の施設でおこなわなければなりません。キッチンカーは、店舗と比較すると設備が不完全で、衛生管理が万全であるとは言い切れないからです。

 仕込みのいらないメニューを販売する場合も、給水タンクに水を補給するために「仕込み場所」を用意する必要があります。
 仕込み場所として使えるのは、営業許可を取得した飲食店や各種施設です。よって、自宅での仕込みはできません。友人や知人に飲食店を経営している方がいれば、キッチンを使わせてもらうのも手です。キッチンつき施設のレンタルサービスなどを利用してもよいでしょう。

 ただし保健所によっては、キッチンカー内での仕込みが許可される場合もあります。出店先の保健所に確認してみましょう。そのさいは、「どんなメニューを売るのか」を明確にして、説明できるようにしておいてください。 

【独立開業】キッチンカー(移動販売店)開業の流れ


 移動販売をはじめるためには以上のような準備が必要です。
 失敗の少ない開業手順は以下のようになります。

Step①事業計画と開業資金を準備する
Step②車両の購入と改造計画の相談をする
Step③食品衛生責任者の資格を取る
Step④車両の改造、8ナンバーの交付を受ける
Step⑤営業許可の申請をおこなう
Step⑥
営業許可証を受け取り、営業開始
 
 不備がないように、保健所に確認を取りながら準備していくのがよいでしょう。
 以下で詳しくみていきましょう。

Step事業計画と開業資金を準備する

 まずは、「いつお店をオープンし、どの地域に何を売りに行くのか」といった事業計画を立てましょう。
 開業資金の調達についてですが、おすすめは「創業補助金」を利用すること。開業にかかる経費の2分の1以内を、国や地方自治体が補助する制度です。募集条件を満たして審査に通ることで、返済不要の資金を受け取ることができます。ただし、審査に通ったからといってすぐに受け取れるわけではありません。補助対象期間6ヶ月ののち、さらに数ヶ月後の後払いとなるので要注意です。

Step車両の購入と改造計画の相談をする

 車を購入し、キッチンカーとして使えるよう改造します。
 キッチンカーの製作前には必ず、改造計画を立てて保健所に相談しましょう。独断で改造すると、営業許可が下りるための条件を満たせず、開業できない場合があります。

Step食品衛生責任者の資格を取る

 食品衛生責任者は、食品を取り扱うお店であれば必ずひとり置かなければなりません。
 食品衛生責任者の資格は、飲食業界での経験の有無にかかわらず、各都道府県がおこなう6時間以上の講習を受けることで取得できます。
 栄養士、調理師、製菓衛生師などの資格を持っている方は講習が免除となるので、申請だけで大丈夫です。

▼飲食店開業時に必要な資格に関する記事はこちら▼
飲食店を開業時に持っておきたい・持っていなければならない資格とは?

Step車両の改造、8ナンバーの交付を受ける

 改造計画が認められたら、キッチンカーの製作に入ります。そのさいは、専門業者に依頼するほうが安心でしょう。販売するメニューに合わせた設計や、改造方法について熟知したプロだからです。

 1ナンバー(普通車)や4ナンバー(小型車)で営業しても問題ありませんが、移動販売におすすめなのは8ナンバー(特別用途自動車)。1年ごとの車検を2年ごとに伸ばせます。車内設備や荷物を載せたまま車検を受けられるのも、8ナンバーのメリットです。

Step営業許可の申請をおこなう

 キッチンカーが完成したら、営業許可の申請日を決めましょう。保健所に相談のうえ、申請日を決定してください。当日は、必要なものをキッチンカーにすべて積み込んで保健所に向かいます。
 保健所に到着したらキッチンカーの調理場をセッティングし、営業をはじめても問題ないかを職員にチェックしてもらいます。

 申請書類に関してですが、はじめての方は事前に記入しないほうがいいでしょう。当日に保健所で書類を受け取り、職員の指導を受けながら書いていくほうが安心です。

Step営業許可証を受け取り、営業開始

 申請後、遅くとも3週間以内には営業許可証が届き、営業をはじめることができます。
 出店場所によっては、道路使用3号許可(路上で営業する場合)、国土交通省の許可(公園内で営業する場合)などを別途取得する必要があります。

【独立開業】キッチンカー(移動販売店)で使える補助金・助成金は?


 利用できる助成金や補助金について触れてみます。該当する場合は申請してみましょう。

▼トライアル雇用助成金

 スタッフとして試験的に新しい人材を雇う場合、1ヶ月に4万円、最大3ヶ月間支給される助成金です。ハローワークに登録されている就職が困難な求職者を試験的に雇いたい場合に適用されます。父子家庭の父親、母子家庭の母親の場合は6万円が支給されます。

▼創業補助金

 創業時にかかった資金の50%が支給される補助金です。助成金と異なり、必ず受けられるものではありませんが、申請しておいたほうがいいでしょう。

▼地域雇用開発助成金

 雇用機会の少ない地域で新たに雇用を創出した企業に5~800万円が支給されるという助成金です。離島や過疎化の進んだ地域で地域の人を雇用する場合は申請してみましょう。

▼人材開発支援助成金

 事業主が雇用した従業員に対して労働の訓練をおこなった場合に支給される助成金です。例えばチラシを作らせた、メニュー表を作らせた、など、特定の技能を身に着けさせた場合に支給されます。

▼IT補助金

 スマートレジなど業務のIT化を行った場合に、必要な経費を補助してもらえる補助金です。IT機器で業務の効率化を検討しているなら申請してみましょう。

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 人の集まりやすい場所で自由に活動できるのが移動販売の最大のメリットです。営業許可が下りる基準は保健所によって異なります。出店エリアの保健所にわからないことを相談しながら、設備を万全にととのえたうえで開業できるようにしましょう。

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