経営支援

個人経営の飲食店が大手外食各社から学ぶ「増税後の客離れを防ぐ方法」

開店ポータル編集部
2019/12/25
この記事の目次 [表示する]
 2019年10月の増税は、飲食業界に大きな影響を及ぼしました。飲食店は、値上げもしくは据え置きの選択を迫られました。このときの選択を誤った店舗は、いままさに、客離れに苦しんでいる真っ只中。消費税率10%への引き上げにともない、家計への負担を考えて外食を控える人が増えたのです。

 大手外食各社は、業界で生き残っていくために、お客さまを呼び込むべくさまざまな取り組みをおこなっています。各社の動きを参考に、客離れを防ぐための対策を考えていきましょう。

大手外食各社の対応


 株式会社シンクロ・フードが2019年10月におこなった、増税と軽減税率制度の影響についての意識調査があります。これによると、増税と軽減税率制度の影響について、もっとも多かった回答は「客足が減った」(49%)。消費税率たった2%の違いでも、多くの人が「外食は高いから控えよう」と意識するようになったのです。
 今回の増税による客離れを防ぐために、大手外食各社はさまざまな方法をとりました。各社の対応を見てみましょう。

吉野家(株式会社吉野家)

 大手牛丼チェーン『吉野家』は、10月1日~15日限定で10%オフキャンペーンをおこないました。あくまで消費増税の影響ではなく、創業120周年記念企画と銘打っていますが、増税後の客離れを防止する策ではないかとの見方もあります。
 増税後も本体価格を変えず、イートインなら10%、テイクアウトなら8%とルールどおりに会計を分けています。

サイゼリヤ(株式会社サイゼリヤ)

 イタリアンレストランチェーン『サイゼリヤ』は、現行の税込み価格を据え置き。実質値下げをしました。テイクアウトは8%のため、テイクアウトは税抜き価格据え置きということになります。
 ちなみに、看板メニューの「ミラノ風ドリア」は、増税前は税込299円でした。これを増税後、イートインは272円(税抜)+消費税10%、テイクアウトは277円(税抜)+消費税8%と、どちらも税込299円になるようにそろえています。この対応に、SNSでは多くの反響が寄せられました。こうした企業努力で、さらなるファンづくりに成功しています。

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丸亀製麺(株式会社トリドール)

 讃岐うどんチェーン『丸亀製麺』はほとんどのメニューで値上げを実施しました。看板メニューの「釜揚げうどん」をはじめ一部メニューについては据え置きとしています。
 さらに、イートインとテイクアウトを税込み同一価格に設定。加えて、テレビCMに力を入れることで値上げ後の売上をアップさせることに成功したようです。

リンガーハット(リンガーハットジャパン株式会社)

 長崎ちゃんぽんチェーン『リンガーハット』は、増税前からメニューの一部を値下げしました。その一方で、注文しやすい価格帯のメニューを発表。客単価の維持が狙いと見られています。さらに、平日15時までだったランチタイムを16時までに延長しています。

幸楽苑(株式会社幸楽苑)

 ラーメンチェーン『幸楽苑』は、看板メニューの中華そばを値上げし、味噌ラーメンと塩ラーメンの値下げをおこないバランスをとっています。さらに、ワンコインで食べられる餃子定食を新設しています。

個人経営店がとり入れるべき対策


 既出のように大手はさまざまな対応をとっています。値上げに踏み切った企業も多くありましたが、結果的には売上を落とさずに客離れを回避しています。
 これを参考に、個人経営の飲食店がとり入れるべき対策を考えました。

「値上げ」にはお得感をプラスする

 料理の内容を変えないまま値上げをしても、よい印象を持つお客さまはいません。見た目やボリュームを少しだけ豪華にして、お得感をプラスしましょう。原価率を上げるだけのバージョンアップをしては意味がありません。原価の低い食材を使用して、相対的に原価率を下げつつ、ボリュームと単価を上げる工夫が必要です。
 看板メニューを値上げしたぶんほかのメニューを値下げすると、お得感が出ます。メニュー全体でとらえて、お客さまに「損をした」と感じさせない工夫をしましょう。

※値上げ時の注意点
 安さを売りにしたせんべろ居酒屋が思い切って100円の値上げをすると、お客さまは「高くなった」と感じてしまいます。これでは客離れも避けられません。一方、平均客単価が3,000円程度のレストランが100円の値上げをしても、お客さまはそこまで負担に感じないものです。値上げをするのであれば、お店のイメージによって調節しましょう。 

看板メニューの「値下げ」は極力しない

 看板メニューはほとんどのお客さまが注文する稼ぎ頭です。その価格を下げるということは、客単価の減少を招きます。売上増には結び付きません。むしろ値上げをしたほうが料理の価値が上がり、客単価も上がるため、よい影響を与えるでしょう。
 値下げをするのならば『幸楽苑』のように、注文されにくいメニューを少しだけ値下げしてバランスをとりましょう。

看板メニューにバリエーションをもたせる

 看板メニューは特別な一品です。季節限定のメニューやスペシャルメニューを展開し、看板メニューにバリエーションを持たせましょう。目新しさが集客につながるうえ、多少価格が高くても問題ありません。
 限定メニューは、グランドメニューのトッピングを変えるだけでもつくれます。たとえばプレーンパンケーキに、春はいちご、夏はマンゴーをトッピングするといったかたちです。メニュー表に、「プレーンパンケーキ500円」、「春限定いちごパンケーキ600円」が並んで記載されていても、お客さまは後者を特別高いとは思いません。「春限定・いちご」というところに価値を感じて、オーダーしてくれるでしょう。

メニューを絞ってクオリティを上げる

 あまり注文されていないメニューのために食材を確保することほど無駄なことはありません。売れ行きが悪いメニューは思い切ってカットし、主力商品に力を入れましょう。
 メニューを増やすのならば、セットで頼めるサイドメニューの幅を広げるのもよいでしょう。客単価を上げながらお客さま満足度を高めることができます。

キャンペーンで目を引く

 期間限定(または一部商品限定)の値引きキャンペーンはお客さまの目を引きます。「新生活応援キャンペーン!4月は定食全品10%引き」「金曜の夜はドリンク2杯で小鉢サービス」など、自店のコンセプトを活かしたキャンペーンを企画してみましょう。

サービスの質を高める

 「お得感」を演出するために、サービスの質を高めましょう。値段が上がってもサービスが良くなれば、お客さまは不満に思わないものです。おもてなしを工夫して、サービス全体を見直しましょう。

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デリバリービジネス展開で販路を拡大しよう

 イートインなら消費税率10%ですが、デリバリーやテイクアウトを選べば8%。たった2%の差とはいえ、お得なのは確かです。自社でドライバーを確保し、デリバリー事業に力を入れるのもよいでしょう。

 今後は、デリバリーやテイクアウトの需要が高まることが予想されます。「Uber Eats」や「出前館」などのデリバリーサービスに出店し、あたらしくデリバリー事業をはじめるのも効果的です。より広範囲のお客さまに、お店を知ってもらうことができます。
 
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 政府は今後も段階的に増税することを検討しています。増税が決まれば、さらなる消費の縮小は目に見えています。外食離れが続くなかで、お客さまにいかに魅力を感じてもらうか、そしていかに来店につなげて、リピーターになってもらうか。それを考えて何らかの行動を起こすことが、厳しさを増す飲食業界で生き残るための秘訣です。

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