経営支援

【更新】令和納豆が炎上した本当の理由は?飲食店が陥りがちなクラウドファンディングの失敗例

開店ポータル編集部
2021/03/11
この記事の目次 [表示する]

 

現在SNSやネットニュースの話題となっている「令和納豆の炎上騒動」はご存知でしょうか。炎上騒動のきっかけは、茨城県の飲食店「令和納豆」が、クラウドファンディングを開始したことから始まります。結果的に令和納豆は、想定の3倍以上の資金調達に成功したものの、リターンの採算が取れず、炎上騒動に発展したのです。
 

飲食店経営者の中には、コロナによって激減した売り上げを補填するために、クラウドファンディングを計画している方もいるはずです。ぜひクラウドファンディングを開始する前に、本記事を読み、令和納豆の失敗について学びましょう。

飲食店における”無料券”の落とし穴は?【令和納豆炎上から考察】

▶︎【コロナ禍で飲食店開業】本当に危険?あえてオープンするメリットや避けておきたい物件を解説!

▶︎【緊急事態宣言】21日の解除が決定!飲食店の時短要請はどうなる?今後の集客対策まとめ

そもそも令和納豆とは


「令和納豆」は茨城県・水戸市にある納豆ごはん専門店です。

開業にあたり、株式会社「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」が運営する「FAAVO」を利用し、2019年に資金調達を行いました。

令和納豆クラウドファンディングのプレスリリース

令和納豆のクラウドファンディングは達成率400%超えで成功

クラウドファンディングで消費者から資金調達をするためには、リターンと呼ばれる報酬を設定します。令和納豆は、リターンの目玉として1万円で購入できる「納豆ご飯セット一生涯無料パスポート」を用意しました。
 

こちらのパスポートは「納豆ご飯セット 梅コース」660円(税込)が一生無料で楽しめる会員パスポートであり、17回パスポートを利用すれば、元が取れる仕組みとなっています。

1万円の支援で600円のメニューが「一生無料」というリターンの高さが話題となり、令和納豆は目標額300万円を大幅に上回る1,246万円(達成率415%)の資金調達に成功しました。

(日本最下位の地で始める世界最高の納豆ご飯専門店 納豆スタンド「令和納豆」 FAAVO

令和納豆が炎上した理由

令和納豆は「納豆ご飯セット一生涯無料パスポート」というリターンを設定し、資金調達に成功しました。ではなぜ令和納豆は炎上してしまったのでしょうか。炎上の大きな理由をまとめてみました。

炎上①クラウドファンディングのリターンを没収した

騒動の発端は2020年5月ごろ「不明瞭な規約違反を理由に、納豆ご飯セット一生涯無料パスポートを一方的に没収された」という書き込みが、googleのクチコミに上がったことから始まります。

この投稿がSNSで拡散されると、複数のユーザーから同様の投稿が相次ぎ「一生涯無料を謳った詐欺ではないか」と炎上騒ぎへと続いていったのです。
 

実際に没収されたユーザーによれば「無料パス対象メニュー以外を注文していない」「アンケートの回答が不誠実」という理由で、規約違反にあたると判断され、パスポートを剥奪されたと言います。

炎上②ホームページ上の説明によってさらに注目を集める

パスポートの剥奪がネット上で注目を集めていることを受け、令和納豆は2020年6月にホームページ上で声明を出しました。パスポートの没収を事実と認めた上で、没収した理由を以下のように述べています。
 


”⽀援者の皆様には初回の利⽤時に、当店が制定した利⽤規約を説明し、同意いただけた場合にクラウドファンディングの有効化を⾏っていた。

(中略)しかし来店の度に従業員の配席案内に従っていただけなかったり、注⽂の順番をお守りいただけなかったり、アンケートへの不誠実な対応をされたり、信義誠実の原則上の注意事項に違反する⾏為があった。(中略)

「詐欺⾏為」や「⼀⽅的な剥奪⾏為」ではない。”(引用:令和納豆公式ホームページ)



しかし、ユーザーからは


「違反するような行動はとっていない。」
「無料パス対象メニュー以外を注文することは口頭説明を受けていない。」
「そもそも1万円を支払ってから、後付けで利用規約を提出するのは違法ではないか。」


など、さらなる炎上を引き起こすこととなりました。

炎上③一転して謝罪するも騒動は落ち着かず

 

企業と消費者の間で意見の食い違いが生まれたことで、さらに炎上した令和納豆の一件は、テレビに報じられる大々的な事件へ発展します。

ところがこのタイミングで令和納豆は、これまでの態度を一転させ、謝罪文を発表しました。対象となる消費者には、1万円を返金するとし、事態は収束するかと思われました。
 

しかし、そう簡単に炎上が落ち着くことはありません。
 

郵送された返金書類には「ネット上に口外しない」など返金に対する条件が書き込まれており、文面が「クレーマー用のテンプレートを丸ごとコピーしたもの」と判明したのです。

さらに関連商品の景品表示が違法であったり、突然令和納豆が長期休業に入るなど騒動は加速していきます。

炎上④裁判で令和納豆の敗訴が決まる

自ら炎上の火種をまいていた令和納豆ですが、2021年3月、ついに民事裁判で敗訴が確定します。

 


裁判は令和納豆のパスポートを剥奪されたユーザーが起こしたものであり、簡単に以下の内容が認諾されました。
 

・パスポートの返却

・募集期間中に食べていたであろう金額の返却

・裁判費用の支払い要求
 

民事裁判で「認諾」ということを考えると、消費者の言い分を令和納豆が全面的に受け入れた方「全面降伏」となります。
 

この一件はクラウドファンディングの失敗例として、飲食店と消費者双方に記憶に残る一件となったことでしょう。

炎上⑤来店客に対し警察を呼ぶ(3/18更新)

令和納豆の敗訴が決まったことによって、炎上騒動は落ち着くかに見えました。ところが3月18日にもまたしても問題が起きてしまいます。「令和納豆を訪れた顧客に対して、店側が警察を呼んだ」という投稿がSNSで拡散されたのです。
 

投稿主によれば「撮影許可を撮ったのに、無断撮影を疑われた」「以前来店したクレーマーと勘違いされ、写真提出を求められた」の2点が、令和納豆が警察を呼んだ理由のようです。
結果的に投稿主は「来店禁止」となったようで、SNSでは令和納豆の経営を不安視する声が上がっています。
令和納豆は積極的に会社対応を発表する傾向がありますので、今回の警察騒動もなにかしら発表があるのではないでしょうか。
 

>>【消費税総額表示】飲食店がすべきメニュー表示価格の変更と改定!

令和納豆から学ぶクラウドファンディングのリターン設定

令和納豆の騒動のきっかけは、クラウドファンディングのリターン設定が原因でした。では、どんなリターン設定であれば、炎上しなかったのでしょうか。今回の騒動から考えてみます。

①一生涯・永久などの無期限をリターンを設定しない

令和納豆がここまで話題になったのは「一生涯無料と謳った権利を購入したのに、いきなり権利を剥奪された」ことが原因です。クラウドファンディングのリターンには、必ず期間や回数を明記しましょう。

②リターンの利用規約は購入前に明記する

令和納豆のパスポートを使うには、クラウドファンディングでパスコートを購入した後に、店舗で利用規約を承諾する必要がありました。消費者からみれば商品を買った後に、さらに購入の条件を後出しされたように感じるでしょう。

リターンが使える条件は、必ず購入前に明記しましょう。店舗と消費者の信頼関係を築き、不要な争いを避けるためにも重要です。

③リターンの採算が取れるか考える

今回、多くの消費者は「納豆ご飯セット一生涯無料パスポート」のコストパフォーマンスの良さに引かれて、1万円の出資を行いました。

飲食店としては、このパスポートを使ったユーザーが新規顧客を連れてきてくれたり、他の商品も頼んでくれると予想していたのでしょう。
 

しかし実際は、令和納豆のパスポート利用客は、一人で来店することが多く、無料メニューしか頼みません。売れば売るほど赤字になり採算が取れなくなった可能性はあるはずです。
 

リターンを設定するときには、リターンによって想定される経費を考える必要があります。とくに無料券は、飲食店にとってメリットが少ないので、慎重にリターンを考えましょう。

クラウドファンディング自体は優秀な資金調達方法


令和納豆の炎上騒動をみて、飲食店経営者の中にはクラウドファンディングに対して、悪い印象を持っている方もいるかもしれません。
 

しかしクラウドファンディング自体は、飲食店にとって効果的な資金調達方法です。融資実績のない店舗であっても、資金を集められるチャンスになりますし、クラウドファンディングの成功可否によって、その後の経営がうまくいくかどうかを確認することもできるでしょう。
 

今回の令和納豆の事件は、クラウドファンディングの「リターン設定の甘さ」が原因です
年密な計画を練り、リターンの採算が取れるかを検討すれば、炎上することはまずありません。最近では飲食店専門のクラウドファンディングもありますので、ぜひ使ってみましょう。
 

飲食店開業資金調達をクラウドファンディングで成功させる方法

コロナ禍の飲食店におすすめの「クラウドファンディング」3選!資金調達をするならどこがいい?

まとめ

クラウドファンディングで想定の4倍以上の資金調達に成功したにもかかわらず、令和納豆は炎上・敗訴という形を迎えてしまいました。裁判に負けた令和納豆が、今後どんな動きを見せるか注目が集まっています。今回はリターン設定の甘さが炎上の原因でしたが、どんな飲食店にも失敗するリスクはあります。ぜひ令和納豆の事件の参考に、長期的な経営を目指したクラウドファンディングを行いましょう。


 

開店ポータルBizへ無料相談する

お困りごとはありませんか?お気軽にご相談ください。
お名前必須
メールアドレス必須
電話番号
都道府県必須
お問い合わせ内容必須

お問い合わせには、当社の「プライバシーポリシー」への同意が必要となります。

開店ポータル編集部
2021/03/11