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お店の名前はどう決める?飲食店のネーミング法!

開店ポータル編集部
2019/08/08
 街を歩けば、お店の数だけ看板があります。そこに書かれている店名は、外国語表記のおしゃれな名前から、老舗の風格を感じる名前までさまざま。私たちが親に名前をもらうのと同様に、それぞれのお店にも、オーナーの願いが込められた名前がつけられています。

 これから飲食店や理美容店をはじめる方の中には、お店のネーミングに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 店名は、一度決めたら簡単には変えられません。後悔のないネーミングをするために、本記事で取り上げる3つの方法とポイントを参考にしてみてください。

大切なのは、覚えやすく言いやすいこと

 お店のネーミングで重要なのは、覚えやすく、言いやすいことです。

 たとえば「コメダ珈琲店」という店名は、何のお店なのかが一目で分かりますよね。店名を見ただけ、聞いただけで、焼きたてのトーストやコーヒーの香りまで、ありありとイメージできる方も多いでしょう。店名には、お客様にお店をイメージづけ、ブランディングをする役割があるのです。

 シンプルな店名は、宣伝面でも有利です。
 「あのお店、おいしかったけど…名前は何だっけ?」とお客様を困らせては、誰かに紹介してもらうことも、検索してもらうこともできなくなります。

 広く知られ、親しまれるお店にしたいのであれば、覚えやすさと言いやすさを備えている名前であることが大前提であるといえるでしょう。

3つの方法でオリジナリティのあるネーミングを

 それでは、お店のネーミングに迷ったときに使える3つの方法をご紹介します。

1.ショルダーネームをつける

 ショルダーネームとは、「パティスリー 〇〇」、「個室居酒屋 〇〇」、「ダーツ&バー 〇〇」など、何屋さんなのかを表した肩書のようなものです。

 「天然酵母のベーカリー ○○」は、身体に優しいパンが食べたい人に。「オーガニックカラーのヘアサロン ○○」は、地肌に優しいカラーがしたい人に。…というように、ショルダーネームがあれば、お店が提供するメニューやサービスを求めているお客様に認知されやすくなります。

 変わったコンセプトのお店であれば、「お箸で食べるスペイン料理○○」、「心理カウンセラーのいるマッサージ店○○」など、ショルダーネームをつけるだけで他店と差別化できますね。

2.地名や人名を入れる

 オーナー本人やゆかりのある人の名前、その街の名前などを入れてもよいでしょう。

 たとえば「村上屋」という店名は、「村上さんという方のお店なのだな」とすぐに分かって、覚えやすいですよね。「仙台のおいしいおでん屋さん」のように地名を入れると、街に根差したアットホームなお店であることを知ってもらえます。

 ただし、ありふれた人名や地名を使う場合は、他店とかぶりやすくなるので注意が必要です。

 そんなときは、「みちこ'sキッチン」、「居酒屋けんちゃん」のようにオーナーの愛称を使ってみましょう。より親しみやすくなり、お客様との心の距離がぐっと近づきますよ。

3.お店を表す単語からイメージする

 お店のコンセプト、提供する料理やサービスなどからイメージできる単語を書き出してみましょう。それらを組み合わせたり、外国語に直したりすると、店名のヒントが見つかるかもしれません。

 「おいしいパンで、土曜日の朝のように穏やかな気持ちを」というコンセプトのベーカリーなら、フランス語を使って「サムディマタン」(Samedi matin=土曜日の朝)とするのも素敵ですね。

 オムライスとハンバーグのお店の場合、「オムバーグ」では安直ですが、ショルダーネームとひらがなを使って「鉄板オムライスとハンバーグの旨い店 おむばあぐ」にするとインパクトが出ます。

店名を決める前にチェックすべきポイント

 「これだ!」という店名を思いついても、即決はおすすめできません。次のチェックポイントをクリアしているか、確認してみてください。

1.ターゲット層に合っているか

 同じカフェでも、「喫茶 〇〇」などのレトロな名前は、若者をターゲットにしたお店には向きません。

 一方で、年配の方がくつろげる雰囲気のお店の場合は、外国語の長い名前は向きません。店名を口に出した時の音も大切です。
 
 女性向けのお店であれば、濁音を使った力強い響きよりも、清音や半濁音を使った柔らかい響きの名前がよいでしょう。

2.由来を説明できるか

 特に由来のない店名に決めてしまうと、お客様に尋ねられたり、メディアの取材を受けたときなど、返答に詰まってしまいます。

 「子どものころ、床屋で丸刈りにされるのがイヤでした。それで“男のおしゃれとは何なのか”って考えるようになって、美容師を志したんです。この店名は、修業時代のサロンの店長が、僕の門出に贈ってくれたものなんですよ。」店名の裏にあるそんなストーリーも含めて、お店の魅力になるのです。

3.他店とかぶっていないか

 ほとんどのお客様は、スマートフォンを使ってお店を探します。そのときに、同じような名前のお店がいくつも出てきたら、混乱してしまいますよね。

 他店と名前がかぶると、せっかくの販売機会を逃す恐れもあります。よい店名を思いついたら、インターネットや電話帳で検索して、似たような名前のお店がないかをチェックしましょう。

考えるのは、コンセプトやターゲット層を明確にした後

 飲食店といっても、和食や洋食、ラーメンやうどんなど、その業態は様々。お店の名前は、売り出す看板メニューやお店のコンセプト、ターゲット層を明確にしてから決めましょう。

 たとえば、60代以上をターゲットにした、お寿司をメインに提供する和食料理店の名前を考えたとしましょう。

①『寿司割烹 松』
②『和dining-sushi  matsu』


 どちらも架空のお店ですが、ターゲット層が一目で「寿司料理店」だと判断できるのは、どちらでしょうか。この場合、多くの方が①を選択するはずです。お店の名前のわかりやすさは、お店の認知度にも大きく影響します。そのため、どういった客層をターゲットにするのかを明確にしておくことが大切になります。また、一目でどういった料理を提供するお店なのかを伝えられる名前にましょう。②はどちらかと言えば、横文字に慣れている20代から30代へ向けた店名と言えるでしょう。

 お店の名前でそのお店の印象を決める人は、非常に多いです。コンセプト、ターゲット層をしっかりと考慮したうえで、わかりやすい名前を付けましょう。

文字数は2文字から7文字以内に

 文字数にも気を付けたいところ。理想はショルダーネームを覗いて、2文字から7文字です。長すぎる店名は、あまり覚えてもらえません。より多くの人にお店の名前を覚えてもらいたいのであれば、できるだけ短くおさめましょう。

 「雰囲気がおしゃれで、料理もおいしくて…もう一度行きたいけど、あのお店の名前は何だっけ?」なんて経験がある方も多いはず。

 店名が覚えにくいというだけで、リピーターを逃してしまうのは非常にもったいないことです。あらかじめ、すぐに思い出せるような名前にしておきましょう。

一度決めたら変えるのは大変!お店の名前は熟考しよう

 「好きな言葉だから」「響きがカッコいいから」という安易な考えで、お店の名前を決めることは避けましょう。

 後から変えることもできますが、その苦労は並大抵のものではありません。のれんや看板、ホームページ、ショップカード、手提げ袋、ハンコなどがすべて作り直しになり、膨大な手間と費用がかかるからです。

 店名は、お店の顔となる大切なもの。営業を続ける限り付き合うものなのだという覚悟を持ち、熟考して決めましょう。
 
開店ポータル編集部
2019/08/08