【大阪・平野】“鉄板鍋”の生まれたお店『ひらの兆治 平野店』 愛され、守り続けられていく、元祖の味わい
皆さんは“鉄板鍋”を食べたことはありますか?たっぷりの野菜とお肉やホルモン、キムチを煮た鍋料理です。この“鉄板鍋”は、独自の食文化が発展してきた、食い倒れの街・大阪が発祥の地であるといわれています。
今回は、鉄板鍋の魅力を探るべく、元祖の店『ひらの兆治 平野店』を訪れました。取材を通して知った、鉄板鍋誕生の逸話や、味のこだわり、食を通して団結する家族の物語をご紹介します。
鉄板鍋は“まかない”だった!
地下鉄谷町線・平野駅から徒歩10分ほどの場所にあるのが、『ひらの兆治 平野店』です。元祖鉄板鍋のお店として知られている同店の歴史は、1986年に店主の樋髙 茂幸さんがオープンした『兆治』にはじまります。
それまで焼肉店で働いていた樋髙さんは、すき焼き鍋に野菜やホルモンなどの具材と特製ダレ、キムチを入れたオリジナルの鍋料理をまかないで食べていたそうです。このまかないのおいしさに自信を感じた樋髙さんは、専門店を開くと決意。以前からファンだった俳優・高倉健さんの主演映画“居酒屋兆治”を店名の由来に『兆治』をスタートさせました。
お店の評判は年を追うごとに広がっていき、次第に店舗数も増えていきました。その後、姉妹店の独立に伴って、本店である平野の『兆治』は『ひらの兆治』へと店名を変更したといいます。
秘伝の自家製ダレが味を決める
鉄板鍋の元祖と言われている、同店特製の鍋。おいしさの秘訣は、秘伝のタレにあります。門外不出のレシピで作られる自家製のタレは、それ自体に辛みはなく、小さなお子さまからご年配まで幅広く愛される味わいです。実はこのタレの真の実力は、鍋にした時にこそ際立つそう。ともに煮込む食材や火加減によって、タレの味が大きく異なるというのです。
素材の旨みも含み、極上の出汁へと変身を遂げた秘伝のタレを存分に味わいために、お店ではある食べ方をオススメしています。それが、具材を食べた後の“うどん”です。味が染み込むよう太さと硬さを計算した手延べうどんは、出汁の強い味方。出汁の旨みをしっかりと吸い込んで、お客さまのお口の中へと運んでくれます。
さらに、うどんを食べ終わった後に“ご飯”を追加するのが、兆治のスタイル。チーズとご飯を加えた“チーズドリア”、ご飯を入れて炒めた“焼き飯”、卵を絡めた“雑炊”の3種類からお好みの締め方が選べます。いずれも出汁の旨みを余すことなく味わえると好評です。
世代を越えて、守り続ける味
30年以上の年月が経ち、同店の味は世代を越えて親しまれてきました。
娘で平野店オーナーの繭子さんは「幼い頃から慣れ親しんだ味が、いろんな変化を遂げながら日本全国に広がっているのがうれしいですね。」と笑顔を見せます。
そんな繭子さんから見た樋髙店主の姿は、“食に対して律儀な職人”だといいます。仕入れる食材も完成した料理も、自信があるものだけしか提供しないという樋髙店主。違うと感じたものは出さないとの徹底した姿勢を30年間貫いてきたそうです。
「今、私と同じ年代の従業員が父のもとで料理を学んでいます。大阪だけに留まっているのは勿体無い。鉄板鍋のおいしさを知ってもらうため店舗を展開することも考えています。」と繭子さんは話してくださいました。
これまでも、そして、これからも。お店とお客さまによって守り続けられていく“元祖の味わい”を、是非みなさんも『ひらの兆治 平野店』で堪能してみてくださいね。
店舗名 | ひらの兆治 平野店 |
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住所 | 〒547-0043 大阪府大阪市平野区平野東3-7-19 |
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電話番号 | 06-6792-2168 |
アクセス | 地下鉄谷町線平野駅から徒歩約10分 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | なし |
ホームページ | https://www.hirano-chouji.com/ |
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