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【東京・浅草橋】下町の名店『味農家』で旬の野菜を使ったコース料理を愉しもう

 東京・浅草橋から御徒町方面へ10分ほど歩いた場所に、昭和の風情が残る小さな商店街があります。鳥越本通商盛会、通称・おかず横丁と呼ばれる230メートルほどの小さな商店街で、惣菜をはじめ日用食料品を扱うお店が軒を連ねています。
 このエリアはもともと町工場や問屋が多く、忙しい共働きの夫婦のためにおかずを売る店が増えたことから”おかず横丁”という名前がつけられたそう。時代の流れとともにお店の数は減りましたが、自家製佃煮が並ぶ惣菜屋や、古くから続く味噌専門店など、食欲をそそるお店がいくつも残っています。
 そんな懐かしい雰囲気のおかず横丁に知る人ぞ知る名店があると聞き、やってきたのが『味農家(みのや)』。野菜を中心としたコース料理が楽しめる珍しいお店で、遠くからわざわざ訪れるファンも多いのだとか。

ヘルシーで美味しい料理を求めて、日本料理の世界へ

 『味農家』を一人で切り盛りするのは、オーナーシェフの河原さん。「毎日のように飲み歩いていました。」と言うサラリーマン時代に、もっと健康で美味しい料理が楽しめるお店はないものかと感じ、自らお店を出すことを決意したのです。28歳の時に勤めていた会社を辞め、専門学校で調理師免許を取得。和食割烹『谷中魚善』で約5年間修行を積んだ後、2008年に同店をオープンしました。

 そんな河原さんが提供する料理は、旬の野菜をたっぷりと取り入れた会席スタイル。日本料理の技法をふんだんに取り入れて野菜の美味しさを最大限に引き出した“味農家コース”は、何度訪れても楽しめるように毎月メニューが変わります。なんと一度出したメニューは二度と出さないという徹底ぶり!「毎月必ず来店してくれるお客さまもいるので。」と笑顔で語る河原さんからは、常連のお客さまにも喜んでもらいたいというおもてなしの心が伝わってきます。

野菜の美味しさを引き出す職人の技

 コース料理は、前菜、お椀、魚菜、揚物、蒸物、煮物、食事、甘味で構成されています。野菜を中心としたコースのため、メリハリがつきにくいのが難点だそうですが、さすがは会席料理のプロ。最後までお客さまに楽しんでいただけるよう一皿一皿に工夫が施されています。季節感のある盛り付けは、目にも鮮やか。

 コース料理のメインイベントは土鍋炊き込みごはん。出汁の旨味がギュッと詰まった炊き込みごはんは、お客さまからも好評だそう。なんと、残った分はお土産に持たせてくれます。「土鍋で炊いたご飯は、冷めた時に違いがはっきり出ます。家に帰ってもう一度楽しんでもらえたらと思います。」と語る河原さんの想いに、お腹も心も満たされます。
 コース料理の主役である野菜は、河原さんが自ら直売所に足を運び、一つひとつ自分の目で見て仕入れています。かつて自家農園を営んでいた経験から、美味しい野菜は見ればわかるのだそう。「変り種の野菜は使わず、どのご家庭にもある一般的な野菜を使っています。」とおっしゃる通り、メニューを見てみると里芋、春菊、蓮根など聞き慣れた名前の野菜が並んでいます。
 理由を尋ねると、「普段ご自宅で食べている野菜に一手間を加えてお出しすることで驚きがあり、外食の楽しさを感じられると思うのです。」とのこと。ごく一般的な食材を仕入れ、職人の技を加えて提供する。プロの腕の見せどころですね。

 こだわりは出汁にも。ベースとなる昆布は北海道・南かやべの真昆布を使用しています。羅臼昆布のように個性の強い素材を敢えて使用しないのは、野菜の味を引き立てるためだそう。さらに、香川県・伊吹の煮干し、鹿児島県・枕崎の鰹節などをブレンドして、薫り高い出汁を作り上げます。また、ビーガンの方に対応した”ベジタリアンコース”には、昆布と野菜から取った野菜出汁が使われています。一口飲めば、野菜の甘さがふわっと広がります。
 「ベジタリアンコース用の出汁を作るのには半年かかりました。これだという味にたどりつくまで、いろいろな方法を探ったんです。」と語る河原さんの野菜出汁、これはビーガンでなくともぜひ味わってみたいところです。

 お酒は、ビール、日本酒、焼酎、ワインなど各種揃っていますが、中でもおすすめなのが季節の果物を使った自家製サワー。夏はグレープフルーツ、冬はリンゴなど、ドリンクでも季節を感じることができます。アルコールが苦手な方はジュースでもいただけるそうですよ。

 本格的な会席料理が味わえるにも関わらず、店内は白と木目を中心としたカジュアルな雰囲気。お客さまに気軽に愉しんでもらえるようにと、河原さん自ら内装を選んだそうです。まるで友人の家にいるような気分でゆったりと食事を楽しむことができます。
 さらには、お店のロゴやショップカード、ホームページのデザインも全て自前なのだそう。「会席料理というと少し敷居が高い感じがするかもしれませんが、親しみを感じてもらいたいです。」と、デザインのトーンを工夫しています。そんな河原さんの人柄が溢れるあたたかい雰囲気の『味農家』にぜひ足を運んでみてくださいね。

■文、写真・大野佑香

店舗名 味農家(みのや)
住所 東京都台東区鳥越1-5-5
電話番号 03-3866-3795
アクセス 大江戸線新御徒町駅から徒歩9分、JR浅草橋駅から徒歩10分
営業時間 17:30〜22:30(21:00 L.O.) ※ランチ営業:月・火・木・金の11:30〜13:00
定休日 日曜祝日、月末2日間
ホームページ https://minoyavege.com/
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