【福岡・赤坂】大阪の料亭で磨いた技が食材の真の“おいしさ”を輝かせる『鮨 いま福』

※現在は閉業しています（2020年2月）

　福岡市地下鉄赤坂駅から徒歩５分。2017年5月、大名１丁目の交差点近くにオープンした『鮨 いま福』はおかわいらしいロゴが目印の寿司割烹のお店です。ゆったりと落ち着いた雰囲気の店内で、大将の今福隆さんにお話を伺いました。

高級料亭で積んだキャリア

―――今福さんは福岡のご出身ですか？

　「いいえ、大阪です。両親が料理人だった影響で18歳から和食の道に入りました。大阪の料亭などで修行して、系列の寿司割烹の店では8年間、料理長を務めていました。会社の経営者の方や有名人がいらっしゃるようなお店で、いろいろ学ばせてもらいました。今は福岡に家族がいるので、こちらに移ってきて、独立の運びとなりました。」

―――大阪の一流割烹の料理長をされていたんですね！そんな方の料理が福岡で食べられるなんて贅沢ですね。

　「福岡の皆さんにも、料亭で出されるような、1つ1つ丁寧に作り上げた和食を召し上がっていただきたいと思い、いろいろな料理を食べられる寿司割烹のコースをご用意しています。気取らずにリーズナブルな価格で楽しんでいただけるように心がけています。」

女性好みのコースメニュー

―――ここに来れば高級割烹の味が楽しめるなんてステキです。…ランチ営業もされているんですか？

「」お昼は「彩りランチ」のみ、1,000円でお出ししています。5種類の先付け（小鉢）と寿司が6貫、さらに茶碗蒸しとデザートがお楽しみいただけます。先付けは季節の野菜の煮つけなどを中心に、その日の仕入れによって変わります。本物の野菜の煮物は、野菜によってそれぞれおいしい炊き方が違うんです。

―――1品1品手間を惜しまず作られてるんですね。小鉢が5種類もついていて見た目もすごくきれい！特に女性が喜びそうですね。

　「夜は、全8品の女子会コースもご用意しています。お寿司のほか煮物の盛り合わせや茶碗蒸しといったヘルシーメニューだけでなく、デザートも好評です。でも是非一度召し上がっていただきたいのは5,000円の「鮨会席コース」です。先付けから始まり、お造りの5種盛り、てまり鮨、煮物、握り、赤出汁と茶碗蒸し、そしてデザートです。…良かったら先付けを試食してみませんか？」

―――いいんですか？ありがとうございます。…このカブ、すごくおいしい！中までしっかり味がしみていて、柔らかいですね。

　「カブの場合は色を大切にしたいので、塩を極限まで使って、その分ダシを薄くしています。カボチャは食感と柔らかさが大事なので、経験にもとづいた温度管理が決め手になります。」

―――このカボチャはスイートポテトみたい！アスパラはこのシャキシャキ感が絶妙ですね。色も鮮やか！これは家庭では再現できない味だと思います。

　「そう言ってもらえると嬉しいですね。多めの塩分で湯掻いて、それから薄めのダシで炊くので、しっかりとした味付けですが、色味は損なわないように作っています。修行したところがかなり厳しいところだったので、自信を持ってお出ししています。」

―――目と舌で味わう料理なんですね。すごくおいしいです！

その日のとっておきの食材が楽しめる

―――こういう小鉢のメニューは固定ですか？

　「野菜も寿司ネタもその日一番の新鮮なものを集めているので、日によっても変わります。近いうちに生けすを組む予定で、ハモとかアナゴをその場で裁いてお出しできるようになるので、是非楽しみにしていてください。お酒もいろいろ、熱燗で10種類くらいあるんですよ。冷酒が25種類くらい。焼酎は今…15種類くらいかな。徐々に種類は増えています。精魂こめて作った料理と一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。」

―――そうすると、その日のオススメは今福大将に聞くのが良さそうですね。今後はどんなお店にしたいとお考えですか？

　「個人店なのでお客さまの好みを聞いて、お客さまだけの料理を作ったり、お客さまが泣くほど喜ばせるようなサプライズなんかもしてみたいですね。宴会の場合はできる限りご要望に沿えるようにしたいと考えていますので、是非お気軽にご相談ください。」

―――長い取材にお付き合いいただき、ありがとうございます。今回の取材中でも試食どうぞ！と関西弁を交じえながら料理に対する熱い想い語ってくれた今福大将。さっそく後日、寿司会席コースをいただきにお邪魔してきました。個人的にオススメは、ドーンと豪華に登場するハモの塩焼き。初めて食べる１本焼きは、身がふわふわでとても深い味わいでした。梅が丸ごと入ってほどよい酸味が後を引く茶碗蒸しも美味しかったです。今福大将の気さくな人柄と一品一品の繊細な味へのこだわりにすっかり虜になりました。みなさんも是非、究極の寿司割烹を味わうなら『鮨 いま福』がオススメです！