【東京・谷中】下町の甘味処『谷中茶寮 アンとミツ 1949』でこだわり甘味を召し上がれ♪

　日暮里駅の西口から歩くこと4分。今回は、モダンなロゴと趣ある木の扉が目印の『谷中茶寮 アンとミツ 1949』に取材に伺いました。こちらのお店は、店長の堤さんがお祖父さまの味を受け継ぎ、2017年11月1日にオープンした甘味処です。自家製つぶあんを使ったフォトジェニックで可愛いあんみつやお汁粉など、心をくすぐる甘味がメニューにずらり。下町散歩の途中にふらっと訪れたい、小休憩にぴったりのお店です。

お祖父さまの甘味処を復活！

　レトロな街並みが続き、下町情緒が漂う谷中に『谷中茶寮 アンとミツ 1949』はあります。
　同店の原点となったのは、堤店長のお祖父さまが1949年に創業した甘味処『梅月』です。
　「祖父は、体調を崩して1957年に『梅月』を閉めたんです。それ以来復活を望んできたけど、また病気で倒れてしまって。伝統の味が、いよいよ本当に途絶えてしまうかも…と不安になって、僕の力で復活させるしかない！と思ったんです。」

　谷中は根津、千駄木とともに“谷根千”と呼ばれ、古い街の面影を残しながらお洒落なお店が増えているエリアです。レトロとモダンが混在するこの街は、お祖父さまの味を背負う堤店長の出発にふさわしい場所でした。
　「夕焼けだんだんや商店街もあって、この辺りは味わい深い観光スポットなんです。だから観光の方も多いけど、近所の方もたくさん来てくれてますよ。」と堤店長。甘味処が減りつつあるというこのエリアで、これからますます盛り上がりを見せていきそうです。

たくさんのお客様の応援を励みに

　飲食業はおろか接客の経験もなかったため、オープン当初は不安なことばかりだったと堤店長は話します。そんな中で励みになったのは、少しずつ増えていく常連さんの存在でした。今やすっかり人気店となり、ドリンクの紙カップに、応援のメッセージやイラストを描いてくれるお客様も多いそうですよ。
　「お店で使っているあんこはいつも僕が煮ていて、これは祖父に教わった味なんです。だから、それをお客様に褒めていただけたときは、心の底から嬉しいですね。」
　お祖父さまも時々お店に顔を見せてくれるそうで、ますます気合が入るのだとか。

可愛くてフォトジェニック、でも味は昔のままに

　同店が大切にしているのは、昔の味を守りながらも、現代風にアレンジを加えること。心を込めて手作りする甘味は、シンプルながらこだわりが詰まったものばかりです。

　おすすめは何といっても、看板メニューのアンミツ。最初から一つの器に盛り込まず、つやつやの白玉、涼しげな寒天の透明感、可愛らしいピンクの最中と、それぞれの美しさを目で楽しめるように工夫がなされています。

　一番人気は、自家製つぶあんとバニラアイスの組み合わせが絶妙な“クリームアンミツ”(850円)。ほろ苦くて薫り高い“抹茶クリームアンミツ”、“きなこクリームアンミツ”(950円)には、それぞれ抹茶蜜と黒蜜が付きます。具材を自由にトッピングし、甘さや味を変えて味わうのが『アンとミツ』流の楽しみ方です。

　冬に恋しくなる甘味といえば、やはりお汁粉ですよね。小腹が空いたときにピッタリの“焼き餅しるこ”(900円)は、カリッと香ばしく焼けたお餅が入って大満足。つるつる、もちもちの白玉が美味しい“白玉しるこ”(800円)は、老若男女に愛される味です。

　もちもち、ぷるぷるの食感が癖になる“くず餅”(600円)は、黒蜜ときなこをたっぷりかけていただく人気メニュー。1日限定5食の“わらび餅” (800円)も試しておきたいところです。甘味メニューには＋200円でお好きなお茶を、＋300円でお好きなラテをセットにできますよ。

　ドリンクはテイクアウトも可能で、王道の“抹茶ラテ”や、“黒蜜きなこラテ”、小豆のつぶつぶ感が楽しい“あんこ豆乳ラテ”など6種類がラインナップしています。ホットとアイスが選べるので、一年中楽しめます。
　

みんなにお店を知ってほしい

　「いずれは、谷中で人気のかき氷屋『ひみつ堂』さんくらいに知名度を上げるのが、僕の目標ですね。祖父から教わった心を込めて仕込むあんこを、たくさんの方に味わっていただきたいです！」そう熱く語る堤店長の挑戦は、まだ始まったばかり。
　観光客をはじめ、学校帰りの高校生カップル、近所のお年寄りまでたくさんのお客様に愛されている『谷中茶寮 アンとミツ 1949』。
　谷中にお越しの際は、ぜひ自慢の甘味を味わいに訪れてみて下さい。