【沖縄・金武町】焼きたての香りに心もほぐれる 福祉の現場から生まれた「パン工房カプレット」の挑戦

沖縄県国頭郡金武町。
「夢のかけ橋」という福祉施設の一角に、地域の人たちに愛されるパン屋さんがあります。その名も「パン工房カプレット」。
ここでは、障がいのある方々が日々パン作りに励み、“おいしい”と“やさしさ”を届けています。
単なる福祉施設の一部ではなく、地域の食卓を支える“本物のパン屋”としての誇りと魅力が詰まったこの工房の取り組みをご紹介します。
地域とつながる、やさしいパン屋「カプレット」
「カプレット」は、障がいのある方々が働く場として、福祉施設「夢のかけ橋」に併設されています。
「誰もが社会の中で活躍できる場所をつくりたい」という想いからスタートしたこのパン屋は、ただの就労支援の場ではありません。
スタッフ一人ひとりが「自分の役割」を持ち、焼き上げから販売、接客まで関わることで、“社会とつながっている”という実感を得られる場となっています。
地域の方々も、「おいしいパンを買う」という何気ない日常の中で、自然とこの活動を支えているのです。
一つひとつ、心をこめた手作りパン
「カプレット」のパンはすべて、国産小麦を使い、保存料などは不使用。
毎日こつこつと丁寧に焼き上げられています。
定番のメロンパンやあんぱん、クリームパンは、どれも素朴でやさしい味わい。地元の子どもから高齢者まで、幅広い層に親しまれています。
中でも人気なのは、「ちぎりパン」や「季節限定の創作パン」。地元の野菜を取り入れたり、旬の果物を使ったりと、工夫を凝らしたラインナップが魅力です。
インスタグラムでは、焼き上がりの写真や新作の紹介も発信されており、フォロワーとの交流も活発に行われています。
“できる”が増える、成長のステージに
「カプレット」で働く利用者さんたちは、最初は「できること」が限られていた方も少なくありません。
しかし、日々の作業や仲間との関わりを通じて、「できること」が少しずつ増え、やがて「やりたいこと」へとつながっていきます。
ある利用者さんは、最初は袋詰めだけを担当していましたが、今では成形や焼成まで関われるように。
「パン作りが楽しい」「お客さんに“おいしかった”と言われるのがうれしい」と語るその表情は、誇りと自信に満ちています。
スタッフは一人ひとりの成長を見守りながら、それぞれに合ったペースでの支援を大切にしています。
食と福祉を通じて、地域にぬくもりを
「カプレット」が目指すのは、「おいしいパンを届ける」ことだけではありません。
“誰もが安心して過ごせる地域社会”をつくる一歩として、食と福祉をつなぐ場所であり続けること。
イベント出店や地域交流なども積極的に行い、パンを通じた“人と人のつながり”を広げています。
店舗に立ち寄るだけで、どこか心がほっとする。
そんな“やさしさ”に満ちたパン屋さんの挑戦はこれからも続いていくことでしょう。
店舗名 | パン工房カプレット |
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住所 | 沖縄県国頭郡金武町金武4348-2 (琉球リハビリテーション学院内) |
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電話番号 | 0989686355 |
営業時間 | 12:00~15:00(売り切れ次第終了) |
定休日 | 土曜日、日曜日、祝日、年末年始 |
ホームページ | https://yumekake.uminokuni.jp/couplet |
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