【北海道・札幌】まずは美味しい香りから!厳選した食材を使用した料理とお酒が味わえる『おばんざいと和食 風香』

 地下鉄東西線西18丁目駅から徒歩3分、連日お客さまで賑わう和食のお店『おばんざいと和食 風香』が2016年8月に移転リニューアルオープンしました。

 こちらのお店では、“おいしい香り”を感じてもらうことをコンセプトに和食料理を提供しています。有機野菜や地場の鮮魚など、厳選した食材を使用し、落ち着いた雰囲気の中で食事が楽しめます。

リーマンショックをきっかけに独立を決意!

 今回お話をうかがった店主の竹澤さんは、長年調理の仕事に携わってこられた方。20年前にアルバイトとして飲食店で働いたことをきっかけに、本格的に料理の道を歩み始めました。それからというもの和食一本で修業を積んでこられ、その経験を活かして『おばんざいと和食 風香』をオープンさせました。

 ――お店を開店しようと思ったきっかけを教えてください。
 「リーマンショックのあおりを受けて、働いていた飲食店を経営している会社が倒産してしまうことになり、明日で会社は終わると言われたのがきっかけですね。」

 ――それはとても驚いたでしょう。
 「もちろん前触れはありましたけどね。お店自体は他の会社に買い取ってもらえることになり、引き続き働ける環境ではあったんですよ。ただ、もともと自分のお店を持とうと考えていたこともあり、いい機会だと思って2010年に独立することにしました。」

 ――リーマンショックの時には多くの会社が大打撃を受けましたが、その時期に開店となると苦労もあったのではないでしょうか?
 「世の中が世の中だったので、色々と大変でしたね。内装の依頼をした業者が途中で逃げてしまって。アフターケアなどは一切なく、新たに業者を探したりして…最初が本当に一番大変でした。でも、リーマンショックの直後だったので、これ以上の不景気はないだろうという気持ちで、今からは上がっていくだけだと覚悟を決めて始めました。」

 そんな覚悟のもとオープンした同店は、お客さまに愛され6年半という長い期間営業を続けてこられました。そして、2016年の8月にリニューアルオープンをすることとなり、現在の店舗へと移転。新しいスタートを切ったのです。

ライブ感を意識したお店作り

 ――移転したこの場所は、駅も近くお客さまにとっても好立地ですよね。
 「そうですね。もともと今の場所は北海道でも有名なフレンチのお店だったんです。実は私も客として通ってまして、ちょうど物件探しをしている頃にお店を閉めるという話を聞き、雰囲気も好きだったのでこの店舗にしようと思いました。」

 ――2階でありながらも、階段は外に付いていて、直接店舗とつながっているのもいいなと感じました。
 「はい。そこもポイントで、前のお店は近所の方しか分からないような場所だったので、今はお客さまにも認知されやすいということもあって、ありがたいことに前のお店からの常連さんはもちろん、新規のお客さまにも多く来ていただいています。」

 前のお店を作る際にトラブルがあったこともあり、リニューアルオープンにあたっては信頼できる方にお願いしようと、建築士をされているお客さまにお願いしたそうです。こんなところにも、竹澤さんとお客さまとの繋がりを感じますね。

 ――お店に入って、和食のお店とは思えないほどお洒落な空間に驚きました。こだわった部分などはありますか?
 「うちは店舗展開などを考えた営業はしていないので、これが大きく動ける最後かなと思って建築士のお客さまに相談して、思い切ってやることにしました。こだわったのはカウンターです。お客さまから手元が見えるようにしてもらい、厨房の奥まで隠れている部分がないようにしてあります。」

 ――確かに奥まで丸見えですね。しかし、実際に調理をしているところが見られるのはうれしいです!
 「ありがとうございます。ライブ感を大切にして、お料理を待っている間も楽しんでいただけたらと思います。しかも、通常カウンターの幅は50~60cmなんですが、それを80cmまで広げました。広々としたカウンターで、ゆったりお過ごしいただけますよ。」

 同店は、カウンターが6席、テーブル席は最大25名までご利用いただけます。竹澤さんに会うのを楽しみに来られるお客さまはカウンターを、お友達とのおしゃべりを楽しんだり、会社の接待で来られている方はテーブル席を。それぞれのロケーションで楽しい時間を過ごされているようです。

 ――お客さまはどのような方が多く利用されていますか?
 「そうですね、年齢層としては40代以降の方が多いかもしれません。近辺にお勤めしている方や、ご家族やご夫婦で来られる方などが多いですね。」

 竹澤さんは、これまでずっと来ていただいたお客さまに喜んでもらえることを一番の励みに頑張ってこられたそうです。気持ちよくお客さまに帰ってもらえるような営業を今後も続けたいと話してくださいました。

おすすめはあえて家庭でも作れる“おばんざい”


 同店では、“香りをに大事した料理”をコンセプトに、全て何かしらの美味しい香りを感じてもらえるような料理を提供しているそうです。
 お客さまにおすすめ料理を聞かれると「全部です。」とこたえる竹澤さん。おいしい物しか出していないのでお好みの物を食べてもらいたいとのこと。そんなおすすめ料理の中でも、特にこだわりを持ってお出ししているのは、家庭でも作れる“おばんざい”だそうですが、その理由とは…。

 ――メニュー表には名前を見ただけでもおいしそうだと感じられる料理が並んでいますね。
 「基本的にすべて手作りで、出来合いのものは使っていません。魚も市場へ行って自分の目で見て確認したものを購入しています。料理のスタイル的には居酒屋さんのように単品で頼まれても大丈夫ですし、コースもあります。メニューとしてオープン当初から一番長く出しているのは“おから”ですね。」

 ――おからですか!?意外です。家庭の食卓にも並ぶメニューですよね。
 「おからって単純なようで難しかったりするんですよ。おからやひじき、ポテトサラダなど家庭でも食べられるようなものをプロの人間が作ったらどういう味になるか、そういう所から入ってもらえればいいのかなと思っています。その辺を分かりやすくアピールするために、一番しっくりくるのが“おばんざい”だとも思っていて、店名にも付けたんですよ。」

 また“本日のおすすめ”は旬のものを取り入れ、その日その時のおいしい食材を提供しているそうです。

 ――全てがおすすめということですが、「是非とも食べてほしいもの」としては、先ほど名前があがったおからなどでしょうか?
 「もちろんそれもありますし、冬の季節だとおでんとかもおすすめですよ。うちのお店はどっちかというと北海道に馴染みのある味ではないんですよ。味は濃くないですし、甘いというわけでもありません。おでんの出汁も北海道だと色付きが多いですが、うちのは色が付いていません。それが面白くて来てくれるお客さまもいれば、逆に関西からの単身赴任の方とかだと、自分が食べてきた味に近いからと、この味を求めてご来店くださったりもするんです。」

 現在お店がある大通西には、単身赴任の方が住まれているアパートが多くあるそうです。移転してきたことで、お客さまの幅も広がったとのこと。あえて敷居を高くするのではなく、気軽に居酒屋スタイルを楽しんでもらい、その中で本物を提供していきたいと言います。

まずは来て味わってください

 竹澤さんの料理を求め、日々沢山の方が訪れている『おばんざいと和食 風香』。
 取材の最後に、今後のビジョンについてお聞きしました。

 「まずはお店に来て欲しいです。やっぱり来ていただかないと伝わらないので、まずは来てもらってお酒や料理を味わってもらえればと思います。この1年間で、自分の料理を食べに来てくれるお客さまが増えてきているなと実感しています。ですので、そのお客さまをまず大切にしたいです。そのうえで今度は下の世代を育成できればと思っています。継承をしていかないとと思っているので。」

 『おばんざいと和食 風香』では、どなたでも気軽にご来店できるようなお店作りを大切に、プロの味を自信を持ってお出ししています。記念日やお祝い事、日頃のちょっとした贅沢などにご利用されてみてはいかがでしょうか。

店舗名 おばんざいと和食 風香
住所 北海道札幌市中央区大通西16-2-4 メゾンエクレーレ近代美術館2F
電話番号 011-795-7978
アクセス 地下鉄東西線 西18丁目駅4番出口から徒歩2分
営業時間 17:00~23:00(L.O.22:00)
定休日 日曜、祝日
ホームページ http://fuuka-sapporo.jp/
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