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【京都・三条】ノンミルクタイプやヴィーガン向けも並ぶ多彩なジェラート専門店『プレマルシェ ジェラテリア』

 京都、元離宮二条城より南へ徒歩7〜8分のところにあるジェラート専門店、『プレマルシェ ジェラテリア』。三条会商店街を堀川通り側から入って100mほどに位置し、京都市営バス「堀川三条」停留所からも徒歩2分という便利な立地です。

 三条会商店街は、西日本最大級ともいわれる全長800mのアーケード商店街。生花店、漬物店、洋品店、青果店、米穀店……などなど、昔ながらの商店が並ぶ古き良き昭和の空気を感じさせる味わいのある商店街です。一方で、そんな昔ながらの商店とともに町家を改築した個性的なカフェや雑貨店なども仲良く並び、若い人たちも集まっています。『プレマルシェ ジェラテリア』は、2017年4月1日、その一角に仲間入りしました。


▲休日はもちろん、季節によっては店頭の行列がお店の目印になることも

▲店内には、イタリアから運ばれたアイスクリームケースにバリエーション豊富なジェラートがズラリ。

自然食品の販売会社がオープンしたヘルシーなジェラート店

 ジェラートとは、イタリア発祥のアイスクリーム。一般的なアイスクリームより口当たりがなめらかで粘りがあるのが特徴です。ジェラテリアもイタリア語で、「ジェラートの店」という意味。


▲店頭のイーゼルも店内の黒板メニューもスタッフの手書きによるもの

 「ジェラートは、アイスクリームより温度が高めで、空気の密度が高いんです。適切な空気感となめらかさのあるジェラートをお客さまにご提供できるよう、練る必要があるのです。季節やその日の気温によってジェラートの温度管理も微妙に調整します。ショーケースに入れても製品作りは続いているということですね」

 と教えてくれたのは、今年入社してジェラテリアを担当している林美緒さん。ジェラートをきれいに盛り付けるのは、センスとコツがいるそうで、あのポテッと丸みを帯びた愛らしい形を作るのに、苦労したといいます。

 「ワッフルコーンを握る力加減をあやまって壊してしまうこともあったので、練習しました」

 『プレマルシェ ジェラテリア』を運営するのは、プレマ株式会社。通信販売を主軸に自然食品を取り扱う専門店です。それだけに、ジェラートの材料も厳選されています。余計な添加物はもちろん、ほとんどが乳化剤すら使っていません。

 「アイスクリーム類は乳化剤を使って作るもの——というのが従来の考え。それに対して『使わなくてもできるんじゃないか?』というシンプルな発想で作ったのが当社のジェラートです。もともとアイスクリームメーカーではなかったため固定観念にとらわれずにできたことだと思っています」と、林さん。

 乳化剤入りよりもトロッとして濃密で美味しい、乳化剤なしのジェラート。しかも、合成乳化剤の代わりとなる素材を世界中から探し出し、天然素材だけで乳化を完成させているので、口溶けはまろやか。また、甘みは精製された白砂糖ではなく、テンサイ糖、黒糖、穀物発酵糖、フルーツ抽出糖、ハチミツ、水飴、ブドウ糖などを使用しているので、えぐみのない爽やかな味わいです。

 さらには、米100%のジェラートも開発しました。甘酒のような米麹の軽やかな風味の「米の旨味ミルク」と、香ばしさがあとを引く「米のローストキャラメル」のレシピがあり、どちらも米のみで作られているとは思えないやわらかな甘さが口に広がります。

 バニラ、チョコレートといった定番をはじめ、和素材、フルーツ、野菜、ナッツ、ワインなどを使ったフレーバーは現在42種類。その中から季節に応じてセレクトし、店頭のケースに並べています。


▲アイスクリームケースの半分以上がノンミルクジェラート。ミルク入りに勝るとも劣らない味とバリエーション

牛乳アレルギーの人も安心して楽しめるノンミルクレシピのフレーバー

 「おすすめフレーバーがたくさんあって、ケースにセレクトするのも実はひと苦労ですね」と、苦笑いの林さん。

 フレーバーは3スプーンまで無料でテイスティングできます。柿、柚子、カボス、カボチャ、紫芋といったこの季節限定のジェラートもおすすめだが、注目はノンミルクジェラート。ミルクが入っていないので、アレルギーのある人も安心して食べられる。「牛乳アレルギーのある孫に」とテイクアウトしていく人や、アレルギーの子どもを連れた一家が来店して家族全員で好きな味を楽しんでいく幸せそうな光景も。

 「乳化剤やミルクの入っていないアイスクリームはなかなか売っていないので、『子どもにはじめてアイスクリームを食べさせてあげられた』と、涙ぐんで喜んでくださる方もいて、こちらも本当にうれしかったです」と、林さんもスタッフも感激したといいます。

 ノンミルクレシピによるジェラートは15種類と多彩なので、アレルギーの人も豊富な味から選ぶ楽しさを体験できます。また、オーガニック認証を受けた玄米餅で作るカップもジェラート代プラス100円(税込)で提供しています。もちろん全部食べられるカップ。小麦アレルギーの人でも紙カップ以外でジェラートが楽しめるのです。しかも、この餅カップは、注文されてから焼き上げるため、温かい。少しずつちぎって、冷たいジェラートと一緒に食べるのがおすすめです。


▲紙カップとレギュラーコーンは無料、ワッフルコーンはジェラート代プラス50円(税込)、米粉100%の白いオーガニック餅のワッフルカップはプラス100円(税込)

外国人にも人気の高いヴィーガン向けフレーバーも豊富に揃う

 また、完全菜食主義者と訳される「ヴィーガン」向けのジェラートも16種類以上開発されています。ヴィーガンを選択する人は動物由来の食材は一切口にしない主義のため(皮革製品やウール素材も使用しない)、乳製品はもとよりみつばちによるハチミツも、動物のコラーゲンから作られるゼラチンも受け付けないのです。

 「ヴィーガンでも濃厚、ヴィーガンでも繊細、ヴィーガンでも豆くさくない、ヴィーガンでも単純ではない、ヴィーガンでもミルクに負けない、むしろ勝ってしまう日本でしかできないヴィーガンジェラートを創り出していきます」

 と、プレマ株式会社代表取締役の中川信男さんは自社のブログで発信しています。実際に味わうと、言われなければそんな特殊なレシピのジェラートとは思えない、滑らかで濃厚でただただおいしいジェラートです。


▲ヴィーガンジェラートのポップメニュー。「精進ミルキー生湯葉」、米素材100%なのにミルキーな味わいの「瑞穂の国の誉」、イタリア北部ヴェネト州の発泡白ワインと和歌山県産ブランド桃のコラボ「ボチェッリ・プロセッコ&あらかわの桃」など、ヴィーガン向けだけでも全16種以上のフレーバーが揃います

 ヴィーガンは、個人の主義による人もいれば、宗教上の理由による人もいます。そんな厳しい決まりを守る人も安心して食べられるジェラートは、外国人の在京者、観光客の間でも注目を集めています。来店した各国のヴィーガンから「世界で一番おいしいヴィーガンジェラートだ」という言葉をもらうことも少なくないとか。
 「京都という土地柄、日によっては外国人のお客さまが大半ということもあるほど。グループで来られても全員が食べられますからとても喜んでいただいています」

外国人客も多いことから店頭に立つスタッフは全員英語が堪能

 林さんは、海外経験もあり英語も堪能。店頭に立つスタッフはみな英語を話すそうです。店内にも英語表記のメニューが併記されています。

 販売システムも外国人にとって利用しやすいですね。人が担当するレジはお持ち帰り用と宅配便専用で、すぐに食べる人は入口の券売機で購入するシステムをとっている。タッチパネル式の券売機は、日本語のほか、英語、中国語にも対応しています。林さんはその理由を、

 「外国の方も選びやすいことはもちろんですが、券売機方式にした第一の理由は、ジェラートとお金の両方を扱うのは衛生面で問題だからです。薬剤消毒の回数を少しでも減らし、なおかつ細菌が入り込むのを防ぐ、という意味合いで設置しています」

 と、説明してくれた。環境面も考慮してのシステム導入は、やはりオーガニックフードを扱う会社らしい配慮。


▲持ち帰りや地方発送以外は、券売機でチケットを購入してアイスクリームケース前でジェラートを受け取るシステム。写真入りのタッチパネルでわかりやすい

ジェラートを味わいながら、70種類以上の海洋ミネラルが摂れる

 実は、『プレマルシェ ジェラテリア』のジェラートは、特定のフレーバーを除いてよりヘルシーなジェラートとするために、沖縄の与那国島で採取された3ミクロンの微粉末サンゴパウダーを使用しています。化石サンゴは世界で唯一、海中からでも地中からでもなく、10万年の間に隆起して表層に出てきたもの。そのため、カルシウムをはじめ70種類以上の海洋ミネラルを効率よく摂ることができるのだそうです。この中にはカルシウムや亜鉛をはじめとした16種類の必須ミネラルも含まれます。ジェラートを食べながら健康にもよいとはうれしい限り。

 店内と店頭にはカジュアルなテーブル席もあるので、冬場は暖かい店内で、夏場は涼しくゆっくりと味わえます。また、ドリンクメニューもあり、世界的にも希少で高価な東ティモール産有機栽培コーヒーのエスプレッソが350円(税込)、カプチーノが500円(税込)という破格値。訪れた機会にぜひ味わいたいものです。

 ほかにも、ハーブティー、わさびと緑茶を使ったクラフトビールや山椒のクラフトビールも揃っています。


▲店内にも店頭にも、散策の途中にゆっくりできる椅子席が。歩き疲れた時に一休みできるのもうれしい。

▲ドリンクメニューにはクラフトビールも。黒いラベルが「わびさびジャパンペールエール」、薄緑色のラベルが「いわて蔵ビール 山椒エール」、ともに750円(税込)。左のワインはヴィーガンジェラートに使われている「ボチェッリ プロセッコ」。右はミネラルのひとつシリカ(ケイ素)が含まれたシリカ水150円(税込)

自社取り扱いの自然食品も店頭に並び、購入も可能

 テーブル席側の壁には、自社取り扱いの自然食品から厳選された商品が並んでいます。ハーブティーやスープ、ジュースなどのほか、近年注目されているスーパー穀物のキヌアも各種取り揃えているのはさすが。

 「自然食品というと若い方は敷居が高いと感じている方が多いと思うんです。でも、手軽に日常的に口にしていただけるものもたくさんあります。ジェラートを買いにきてくださった方が、そういう食品もあるんだということを知ってくださればと思い、選び抜いたものを陳列しています」


▲店内では、自然食品も一部販売しています。気軽に利用できるハーブティー、ジュース、ナッツなどのほか、店内で飲めるエスプレッソに使われている東ティモールコーヒー豆も買えます

 『プレマルシェ ジェラテリア』と目と鼻の先には、母体である自然食品の販売店『プレマルシェ オーガニクス』も。ジェラート店の帰りに立ち寄れる立地です。

 体質、宗教、主義を問わず、すべての人が口にでき、身体にも有効な成分を含んだ『プレマルシェ ジェラテリア』のジェラートは、機能性ジェラートと称されるのもうなづけます。

 現在は来店者のみの販売。各地への発送を受け付けていますが、今後通販も展開していく予定だというので、全国どこでもこのジェラートが食べられる日も遠くないかも。誰もが笑顔になるジェラートは、わざわざ足を向ける価値、大いにあり。


▲1フレーバー500円(税込)、2フレーバー600円(税込)。プレミアムフレーバーはプラス100円(税込)。3フレーバーまでテイスティング無料、追加3フレーバーごとに100円(税込)

■文、写真・藍野裕之

店舗名 Premarché Gelateria(プレマルシェ ジェラテリア)
住所 京都府京都市中京区三条通猪熊西入御供町308
電話番号 075-600-2846
アクセス 地下鉄東西線二条城前駅から徒歩 7分
営業時間 4月~10月【月・火・木】12:00~18:00【金~日】12:00~20:00 / 11月~3月 12:00~18:00
定休日 水曜日
ホームページ https://gelato.organic/
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