【福岡・高宮】うどん界に新たな風!『牛テールうどん和尾』の至高の一杯を味わいにいざ高宮へ!

稲庭うどんや讃岐うどんなど、全国には個性豊かなご当地うどんがたくさんあります。今回は、うどん界に彗星のごとく現れた、革新的な一杯が味わえるお店のご紹介です。
取材にうかがったのは、高宮通り沿いにある『牛テールうどん和尾(わび)』。試行錯誤を経て生まれた牛テールうどんは、牛肉特有の癖や脂っこさとは無縁の味わいです。上品で優しいスープの秘密を、店長の添田さんに教えていただきました。
お酒の〆にと考えた牛テールうどん
「以前は、創作和食のお店をやっていました。夜遅くまで飲む方が多いから、お腹に優しい〆の麺を作ろうと思って。牛テールうどんは、そのときに思いついたんですよ。」
和食のお店を閉めてからは、レストランで働いていた添田店長。そこで出会ったのが、今の『牛テールうどん和尾』のオーナーでした。添田店長はオーナーに腕を見込まれ、店舗を任されることとなったのです。

出店が決まった当初、業態は未定でした。以前のような和食のお店もいいけれど、食材の鮮度管理のために、ずっとお店にいなければならない…。新店舗を人材育成の場にしたいとも考えていた添田店長は悩みました。そこで思い出したのが、牛テールうどんです。
「うどんなら、スープを仕込んでおけばオペレーションが難しくないですよね。スタッフみんなで季節限定のうどんを考えたりして、楽しみながら経験を積んでもらえるなって。」

2018年10月7日、『牛テールうどん和尾』は待望のオープンを迎えました。店名は、オーナーのお名前から取った「和」、牛テールうどんの「尾(テール)」に由来しているそうですよ。
同店の魅力のひとつは、うどん店らしからぬ開放感です。白木が基調の店内は明るく、女性でも入りやすいですね。カウンターとテーブルがあり、おひとりさまもグループも安心です。テーブルが大きいので、相席になっても窮屈に感じません。

丁寧な下処理と熟成が生む至高のスープ

『和尾』の牛テールうどんは、研究を重ねて生まれた唯一無二の味。「牛肉を使ったうどんって、脂っこいのでは?」そのイメージを覆す癖のない味に、きっと驚きますよ。最後の一滴まで飲み干したい、まろやかで優しい味わいです。
「いざ作ってみたらイメージと全然味が違ったり、お客さまに“もう少ししょっぱい方がいい”と言われたり。スープが形になるまでは、かなり試行錯誤しましたね。」と添田店長。

▲熟成前のスープは淡い色
牛テールはまず血抜きをし、香味野菜とともに下茹でして臭みを取ってから、再びしっかり洗います。上品な味の秘密は、ここにあったのですね。
下処理のあとは8時間かけてコトコト煮込み、スープを半日おいて熟成させたら、再び火にかけます。このとき鍋のふちに集まって焦げた脂が、香ばしさの素になるそうですよ。

▲熟成すると、スープは徐々に醤油のような濃い色に
「2日目のカレーっておいしいですよね。スープも、寝かせることで甘みや旨味が出てくるんです。ベースは、ミネラル豊富な藻塩と普通の塩をブレンドしたものと、薄口醤油です。それと、隠し味に魚粉を少しね。」
添田店長が重視しているのは、食材同士の相性。高い食材を揃えたからといって、おいしいスープができるわけではないのです。

うどんには、牛テールと相性のよいニラがトッピングされています。丼から立ち昇る香りがたまりません。
面白いのは、うどんとくずきりの合わせ麺を使っているところ。うどんのもちもち感と、くずきりのしゃっきり感のバランスが最高です。細麺はスープによく絡むので、牛テールの旨味やとろみが凝縮したスープにぴったり。ニラやくずきりは抜くこともできるので、苦手な方も安心です。

『和尾』流の工夫を凝らした料理の数々
ランチでは、牛テールうどん、お代わり自由の牛テールカレー、小鉢がついた和尾セット(900円)が人気です。女性や小食の方には、ご飯をハーフにして、カレーに添えるキャベツを増やすのがおすすめだそうです。

▲トロトロ茄子あんかけ丼
創作なす丼セット(900円)は、牛テールうどんにトロトロ茄子あんかけ丼(ミニ)がつきます。こちらは茄子のカツを濃口醤油で卵とじにし、ご飯にふんわりと乗せた創作丼です。
「豚のカツと牛テールうどんだとガッツリすぎるから、女性を意識して茄子を選びました。天ぷらや炒め物にすると分かるけど、茄子と油ってすごく合うんですよね。」と添田店長。

▲鶏白湯レモンうどん
ランチの牛テールうどんは、鶏白湯レモンうどんに変更できます。こちらのスープは塩をベースに、薄口醤油や白ワインで風味づけしています。白髪ねぎ、三ツ葉、鶏ミンチと具材もシンプルで、とことん「さっぱり」が追求されています。

▲牛テール肉じゃが
「肉じゃがのお肉はスライスしなければならないのか?」「うどんはかつおだしでなければならないのか?」。自問自答から生まれる工夫をこらした料理が、添田店長の自慢です。
福岡のごまさばをアボカドでアレンジした“ごまアボ”、魚粉のダシで味わう“和尾風卵焼き”、デザート感覚で食べる“かぼちゃと栗の春巻き”など、心をくすぐる逸品が目白押しです。
「ちょっと一杯!」でもお気軽に

「あまり知られていないけど、お酒も飲めるんですよ。おいしい一品料理がたくさんあるから、うどん以外の宣伝も頑張らないといけないですね。」
お浸し、卵焼き、牛タンのネギ包み焼きと、ドリンク2杯がついて2,000円の晩酌セットは要チェックです。赤、白2銘柄ずつ置いているチリワインなど、お酒はまだまだ揃えている途中とのこと。仕事帰りの行きつけが、また一軒増えそうです。

▲牛テールカレー
添田店長の夢は、うどんに特化したカウンターのお店を出すこと。その際は『和尾』で育てたスタッフにお店を任せ、新店舗で輝いてほしいのだとか。
「僕がスープを仕込んで、みんながお店を切り盛りする…そんな風に、スタッフが輝けるステージとして2店舗、3店舗目を出したいです。飲食の仕事ってキツイけど、楽しいこともたくさんあるんですよね。それも伝えていけたらなって。こんな僕たちで頑張るお店に、牛テールうどんを味わいに来てください!」
皆さんも『牛テールうどん和尾』の逸品を味わいながら、新しいおいしさを楽しんでみてくださいね。

店舗名 | 牛テールうどん和尾(わび) |
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住所 | 福岡県福岡市南区高宮1-3-29 |
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電話番号 | 092-534-6629 |
アクセス | 天神大牟田線・平尾駅から徒歩5分 |
営業時間 | 【ランチ】11:00~15:00 【ディナー】18:00〜22:00 |
定休日 | 木曜日 |
ホームページ | https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40049998/ |
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