開店情報

【福岡・警固】本格フレンチを気軽に味わいたいならココ!『Le marchand de bonheur(ル・マルシャン・ド・ボヌール)』

 警固のビルの2階にフランス料理店『Le marchand de bonheur(ル・マルシャン・ド・ボヌール)』がオープンしました。日本各地の有名料理店や、本場フランスで経験を積んだ、オーナーシェフの森さんが作る料理はまさに芸術作品。いつも頑張っている自分へのご褒美として、優雅な時間を過ごしませんか?

料理の美しさが際立つ店内

――黒と白を基調とした、モダンなお店ですね。

 「以前ここに入っていたお店は茶色を基調としていたんですが、うちでは壁やインテリアはモノトーンに変更しました。僕の料理はお皿の上をハーブやお花で飾るので、それが映える黒いテーブルクロスがいいな、というところから考えていきましたね。」

――壁に書いてある文字もお洒落だなと思ったんですが。

 「あれはフランスのラギオールという村でフランス料理店をしている、ミシェル・ブラスさんの文字です。ミシェル・ブラスさんは、ミシュランの2つ星、3つ星レストランのシェフの投票で決める‟2016年 世界のベストシェフ”で、1位に輝いた著名なシェフです。僕も彼の美しい料理が好きだったので、彼が北海道で出店した『ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン』で3年間働いて、退職する時にメッセージを書いて頂いたんです。今回この店を開店するにあたって、ご本人にも許可をもらって壁に転写しました。」

――どのような意味の言葉なんですか?

 「日本語に訳すと「料理人というのはすなわち、幸せを運ぶ商人である。実際に世界で最も美しい仕事です。」といった意味になります。初心を忘れず、僕もこのような思いでやっていきたいということで、大々的に書いています。」

フランス料理をもっと身近に

――お店を始める際にこだわった点はありますか?

 「フランス料理はコースで出てくるイメージがあると思うんですが、うちはアラカルトもご用意しています。高級店のコースで出てくるような料理が、アラカルトで自由に頼めるところが当店の売りですね。」

――気軽にフランス料理を頂けるのはいいですね。

 「あとは僕が佐賀県出身なので、佐賀や福岡近郊の新鮮な食材を仕入れています。イソギンチャクもフリットにしてお出ししていますね。」

――イソギンチャクって食材として使えるんですね。

 「高級珍味なので、なかなかお目にかかれない食材ですね。本来フランス料理では使わないんですが、柳川や有明海の限られたお店では郷土料理として出されているみたいです。食感は牡蠣に似ていて、よりコリコリしています。フリットは揚げ物のことで、うちではアーモンドパウダーと小麦粉を混ぜたものを衣にしています。アーモンドパウダーによって香ばしさが増しますし、洋食っぽさが出てきますね。このフリットを、アイオリというソースに付けて食べて頂きます。」

――アイオリ、ですか?

 「アイオリはマヨネーズに似たソースですね。生のニンニクをすりおろして玉子、オリーブオイル、生クリームに混ぜ合わせ、ムース状にしています。ふわっとしたソースとフリットがよく合いますし、シャンパンとも相性がいいので、食べ始めに頼んで頂くといいと思います。穴子のフリットもご用意していて、こちらに使うソースは季節ごとに変えています。これからはトウモロコシを使う予定です。フリット以外だと、ポテトサラダもオススメですね。」

――うわぁ。今まで見た中で1番お洒落なポテトサラダです。

 「僕自身ポテトサラダが好きなので、フランス料理風にしたらどうなるだろう、と考えて作ってみました。ジャガイモは、85~90度の油の中に皮のまま入れ、ニンニクやハーブと一緒に火を入れます。その後皮をむいて、桜のチップで丸ごと燻製し、スライスしてお皿に並べます。」

――随分手間をかけていらっしゃるんですね。香りも良さそうです。

 「合わせているのはパンチェッタという豚バラ肉の塩漬けと、キャビアやハーブです。ソースにはフロマージュ・ブランという、まろやかなフレッシュチーズを使っています。コース料理もご用意していて、最初にアミューズという小皿が2~3品出てきて、前菜、お魚、メインのお肉、コーヒーと小菓子をお出ししています。」

日本のワインを知ってほしい

――ワインのメニューを見ていると、日本で作られたものがたくさんありますね。

 「フランスのワインもありますが、リストの半分くらいが日本ワインですね。『ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン』で以前ソムリエをしていた方が北海道で作っているワインや、栃木県、熊本県のものなどを取りそろえています。僕がいろんな土地の料理店に行っていたこともあり、実際に交流がある所から仕入れることが多いです。日本でワインを作るのは、とても大変なんですよ。」

――どうしてですか?

 「ワインの原料となるブドウは、空気が乾燥して朝晩の寒暖差が大きい環境の方が育てやすいんですが、日本は雨が多く、1日の温度差も小さいです。厳しい条件下でたくさんの人が努力して美味しいワインを作っているんですけど、まだ日本ワインを飲んだことがない人も多くいます。うちでお出しすることで美味しさ知ってもらって、日本ワインに興味を持って頂ければ良いですね。もっとメジャーになれば醸造の規模も広がり、より良いものが生まれると思うんです。」

――生産者の方を応援されているんですね。

 「これから生産者の方との繋がりも広げていきますし、たくさんのお客さまに来て頂いて、楽しんで頂きたいですね。料理をどんどん新しいものに変えるお店ではなくて、「この季節にここに行けば、あれが食べられる」という感じで、決まった料理をお出しするスタイルでやっていきたいです。」

違いが分かる大人のためのデザート

――デザートも色合いがきれいです。

 「花やハーブは彩りだけでなく、香りや味のバランスを考えて使い分けています。ブランマンジェはパンナコッタやババロアに似た、フランスのまっ白なお菓子です。うちでは牛乳に酒粕の香りを移してアレンジをしていて、生クリームを加えてゼラチンで固めます。酒粕は佐賀県の日本酒“鍋島”のものを使用しています。“鍋島”は世界最大規模のお酒の大会‟インターナショナル・ワイン・チャレンジ”で、日本酒部門の最優秀賞を獲得したお酒なんです。うちではこれの大吟醸もお出しできるので、合わせて飲んで頂くと相性抜群ですよ。」

――日本酒好きであれば見逃せない1皿ですね。ブランマンジェの上にかぶせてあるものは何ですか?

 「これはシート状に作った飴で、割りながら食べて頂きます。やわらかなブランマンジェに合わせると、食感のアクセントになるんです。今はこれに、ブルーベリージャムを使ったソースを添えています。ブルーベリーは6月からが旬で、佐賀県基山町の『飛松(トビマツ)ブルーベリー農園』から入荷しています。先日ブルーベリーを使った、クレメダンジュというデザートも作ったんですよね。クレメダンジュはフロマージュ・ブランと生クリーム、卵白を泡立てたデザートです。ふわっとしたクリームチーズのようなイメージですね。」

――ブルーベリーはどこに使っているんですか?

 「これをメレンゲの内側に忍ばせて、ブルーベリーソースの上に乗せているんです。甘酸っぱくて、真ん中はまろやか、メレンゲはサクサクで、これも食感を楽しめる1皿ですね。ガトーショコラはチョコレート、カカオパウダー、バター、卵、お砂糖だけで作っています。小麦粉を使っていないので、チョコレートの美味しさがダイレクトに来ます。口の温度でとろける感覚を味わって頂きたいですね。」

――赤ワインと合いそうですね。

 「その通りですね。お酒にも合いますし、添えているアイスクリームにはハーブの香りを移しているので、大人にぴったりな味になっています。デザートとシャンパンだけで、大人の贅沢として使って頂くのも面白いんじゃないかと思います。」

――女子会の最後に、デザートだけこちらでっていうのもいいんじゃないかと思います。

 「もちろんです。お目当ての料理を軽く食べるだけでも良いですし、2件目としてカウンターで飲みたいなという時でもお越し頂ければと思います。自由な使い方が出来るので、ぜひおひとりでもふらっと食べに来てください。」

店舗名 Le marchand de bonheur(ル・マルシャン・ド・ボヌール)
住所 〒810-0023 福岡県福岡市中央区警固2-2-23 ウイングコート警固 2F
電話番号 092-406-6982
アクセス 地下鉄空港線・赤坂駅から徒歩8分 /地下鉄七隈線・薬院大通駅から徒歩8分
営業時間 【月・火・木~土】12:00~15:30(L.O.13:30) / 18:00~0:00(L.O.23:00)【日】12:00~15:30(L.O.13:00)/ 18:00~23:00(L.O.22:00)
定休日 水曜日・第3火曜日
ホームページ https://www.bonheur-fukuoka.com/
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