【福岡・大名】『炉端NUMBER SHOT』は大名の真ん中でなんばしよっと!?
福岡でも名店が集まる大名は、おしゃれなインテリアや趣向を凝らしたメニューのお店がしのぎを削るエリアです。2017年2月にオープンした『炉端NUMBER SHOT(なんばしょっと)』は、フランス料理のスターシェフ・松嶋啓介氏プロデュースの料理が味わえるというカジュアルな居酒屋さん。フレンチと居酒屋という個性的な組み合わせはどのようにして生まれたのでしょうか。マネージャーの林田さんにお話をうかがってみました。
有名建築家がデザインしたシンプルな店構え
――外から見ても中から見てもおしゃれなお店ですね。実は私、前から気になっていたんですよ。
「東京にモデルにしたイタリアンのお店があるんです。内装に惹かれて、お店の人にお話ししたところ、そこの設計をした中村拓志さんという著名な建築家と知り合うことができ、この店のデザインをお願いすることができました。中村さんは大宰府のスターバックスをデザインした世界的な建築家、隈研吾さんの右腕として活躍されている方なんですよ。」
――あのスターバックスの?すごいですね!シンプルなのに洗練された印象があって、木のぬくもりもある“大人の空間”って感じです。天井が入口から奥に向かって斜めに高くなっていたり、調理場とカウンターが平面で、同じ高さなのも独特ですよね。
「今は足し算で店を作っていくことが多いので、この店は逆に引き算で、シンプルな空間にこだわっています。寿司屋のようなヌケの空間とでも言いますか。天井が斜めなのも、空間を広く見せるための工夫です。」
福岡の人に「なんばしよっと」と言わせたい!
――フレンチのシェフがプロデュースしている居酒屋さんって、めずらしいですね。
「社内に松嶋シェフの高校の同級生がいたんです。たまたまうちの社長とも同い年で、意気投合したのがきっかけでした。何度か会って話をするうちに「福岡で、福岡という場所を世界に発信していける店を作りたい。」というビジョンが一致して。福岡を食の都にしたいんですよね。」
――『NUMBER SHOT』という名前には、福岡県人にはなじみのある方言が見え隠れするのですが…。
「これは福岡出身の松嶋シェフが、いつか地元に帰って来てカジュアルな店をやるときのために用意していた名前です。博多の人たちに「なんばしよっと(すごいことしよるね)」と言われるような店づくりがコンセプトの1つなんですよ。」
――やっぱり「なんばしよっと」をもじってるんですね。
「九州って昔は9つの州に分かれていたらしいんです。なので、9という数字をメニューに散りばめて、九州のルーツや文化をお客さまに伝えていきたい。それと同時に、新しい発想や新しいいチャレンジで常に福岡の居酒屋をクリエイティブして、世界に発信していきたい。そういう想いが『NUMBER SHOT』に込められているんです。…ただ、「なんばしよっと」という驚きを表現する料理の開発にはだいぶ苦労しました(笑)。」
“食の都”として世界に羽ばたく福岡に
――「なんばしよっと」なメニューにはどんなものがあるんですか?
「まず松嶋シェフとのコラボメニューのブイヤベースは外せませんね。マッシュポテトの土台の周りに本場フランスのブイヤベースを流し込み、その時々の九州の地魚が添えられます。魚は毎朝市場に出かけて、しっかり目利きして仕入れるので新鮮です。ブイヤベースは独特なハーブの香りと濃厚なだしの深い味わいが楽しめます。僕もフランスで食べたことがあるんですけど、現地で食べるのと変わらない、本格的な味です。」
――すごい!本格フレンチが居酒屋さんで味わえるなんて貴重ですね。
「僕らは必ずご来店いただいたお客さまにネタ見せをするんです。木箱にその日の魚を盛って、その日に仕入れた食材の説明をするんです。ちょっと敷居の高い割烹のお店では良くあるサービスなんですけど。」
――そんなサービスが居酒屋さんで?
「食材や調理法を説明すると、お客さんの目がキラキラしてくるんですよね。黒トリュフのポテトサラダや八女茶のティラミスも松嶋シェフのレシピです。黒トリュフは香りが強い高級食材なので、なかなか居酒屋にはないメニューだと思います。八女茶のティラミスも九州の素材が組み合わさっていて、お客さまに喜んでいただいています。」
意外な食材の組み合わせ
――地元の名産がメニューに取り入れられていると、やっぱり嬉しいですね。
「ほかにも、博多明太卵焼きの佐賀金星豚巻きとか、博多辛子高菜のポルケッタなど九州の名物を組み合わせたメニューを用意しています。」
――豚巻きは卵焼きの周りに豚肉が巻いてあるんですよね。私もいただきましたが、すごくおいしかったです!どこからそういう発想が生まれるですか?
「博多料理で「なんばしよっと」って言われる商品を開発したくて、いろいろ頭をひねらせて、試行錯誤した中で生まれました。最近野菜の豚巻きが流行ってるじゃないですか。卵の豚巻きはそれがヒントになりました。ポルケッタはイタリアの郷土料理で、普通は豚バラ肉の中に数種類のハーブを練り込んで焼くんですけど、博多らしさを表現するために、ハーブの代わりに博多名物の辛子高菜を入れています。」
料理に合わせたお酒はソムリエがご提案
――斬新ですねぇ!壮大でグローバルなコンセプトにもしっかりと合致しています。
「お酒もコンセプトに基づいて、日本酒は全て九州の地酒を1~9番まで、9種類をご用意しています。ソムリエと利酒師(ききざけし)の資格を持つスタッフを配置しているので、料理やお好みに合わせた飲み物をご提案できます。ご相談いただければメニューに載ってないお酒も出てくるかもしれません(笑)。」
――それはまた良いことを聞きました!そうは言っても、メニューに載っているお酒の種類もかなりたくさんありますよ。ちなみに、「なんばしよっと」と言われるような飲み物はあるんですか?
「もちろん!女性にはフレッシュフルーツのチューハイがおすすめです。フレッシュフルーツを凍らせて、ソルベ状にしたものをチューハイの上に載せるんです。パイナップルとか桃とか、目の前でカットして乗せるので、香りもすごく良いんですよ。かき氷の機械を使って目の前でソルベにするので、作るところも楽しく見ていただけます。」
――料理だけでなくパフォーマンスにも工夫されているんですね。目でも舌でも楽しめそうです。
「フランスシェフの星付きの料理を居酒屋価格で味わえるだけでなく、五感で楽しんでいただけるような仕掛けをご用意しています。高級レストランのように気負うことなく、気軽に使っていただけるお店です。年末は特別コースもご用意していますので、ぜひご来店ください。」
店舗名 | 炉端NUMBER SHOT (なんばしょっと) |
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住所 | 福岡県福岡市中央区大名1-12-36 ニューアイランドマンション1階 |
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電話番号 | 092-707-3801 |
アクセス | 地下鉄空港線・赤坂駅(出入口5)から徒歩3分 |
営業時間 | 【月~木】17:00~24:00 【金・土・祝前日】 17:00~2:00【日】16:00~24:00 |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40045160/ |
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