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大阪

【大阪・住之江】子どもから年配の方まで、みんなの居場所になれるカフェ『hug cafe』

※現在この場所での営業は終了しています(2020年5月)

 四つ橋線北加賀屋駅から徒歩12分のところに、NPO法人・すみのえ育(はぐ)が運営しているこども食堂『hug cafe』があります。
 “こども食堂”とは、子どもが一人でも入れる食堂のことで、主に地域の人たちによって運営されています。最近は高齢者も対象にしており、孤食防止を目的としたこの取り組みは、全国各地に広がっています。
 すみのえ育は、カフェ営業以外にも空手教室や絵画教室、イベントの開催などさまざまな慈善活動を行い、地域活性化に貢献しているNPO法人です。今回は、オーナーの伊達さんにお話をうかがいました。

”4つの育(はぐ)”を柱に活動

 2014年5月に設立したNPO法人すみのえ育は、育むの“はぐ”と英語で抱擁を意味する“hug”が名前の由来となっています。安心な食環境を育む”食育”、知識を育む“教育”、安全な街づくりを育む“住育”、感性を育む”音育”の“4つの育”を柱に、子ども達がのびのびと育っていけるような環境づくりを目指しています。それらの活動の一つに、子どもからお年寄りまでみんなが集まれる、居場所の提供をコンセプトにした『hug cafe』があるのです。

集まれる場所を提供

 伊達さんは母子家庭で育ち、子どもの頃に独りきりで食事をしたり、夜を過ごしたことがあったそうです。その経験から、みんなで楽しく食事ができたり、地域の人たちと知り合える場所をつくりたいと思い、この取り組みを始めました。
 現在の場所に移転する以前も『はぐ食堂』という名のこども食堂がありました。しかし当時は毎週水曜日のみの営業だったため、利用できる機会が限られていたのです。営業を続けていくうちに、子ども食堂の必要性が高まっていると感じた伊達さんは、移転のタイミングで、毎日の営業スタイルに切り替えることにしました。同時に店名も変え、『hug cafe』として再スタートしたのです。

周りのサポートに助けられて

 同店は慈善活動のため、運営や移転時には資金面が心配の種でした。しかし「子ども食堂の取り組み支援をしたい。」と声をもらい、複数の企業から資金面をサポートしてもらっています。店内のカウンターやテーブル作りは他のNPO法人が協力してくれ、水道施設は市の業者が無償でとりつけてくれたそうですよ。
 「運営を続けていけているのも、周りのサポートがあってこそだと思っています。」と伊達さんは話してくれました。

健康な精神状態は健康な食事から

 「食環境は精神状態にも影響してくると思っています。最近は、コンビニ弁当や冷凍食品、ジャンクフードばかりで済ませる人が多く、そのせいか子どもも大人も心の貧困が目立っているように感じます。」
 できるだけ手作りで、安全な食材を使った食事であれば、心の貧困も少しは改善されるのではないかと考え、伊達さんは食に興味を持ち始めたそうですよ。

食材にこだわった一汁三菜のメニュー

 『hug cafe』の料理は、野菜をたっぷり使った一汁三菜のメニューとなっています。主に3~5種類の日替わり料理と、大人限定の“主菜2種盛”を提供しています。使用している食材は無農薬や減農薬、そして産地明瞭でできるだけ国内産のものにこだわっています。添加物も避けるためにドレッシングは手作りのもの、お米は健康に良い雑穀を使用しています。安全面や健康面をしっかりと考慮して作られているので安心です。価格は、小学生から中学生の子どもやシニアが200円、大人でも500円なので、とてもお得となっています。

毎週水曜は“こどもじかん”の日

 毎週水曜日の19時から21時までは、自由時間“こどもじかん”を設けています。子ども達は奥のスペースで宿題をしたり本を読んだり映画を見たりと、思い思いに過ごすことができるのです。家までの送迎も行っているので遅い時間でも安心ですね。毎回、学校の先生や栄養士を目指している大学生だったり地域の方々がボランティアで手伝いに来てくれるのだそうですよ。

みんなが協力して子育てをしていく環境づくり

 「当店が、子どもや親たちにとってくつろげる場所になれたら嬉しいです。これからもコンセプトの通り、ここを居場所だと思ってもらえるようなお店にしていきたいですね。そしてこの取り組みによって、“みんなで仲良く、協力しあって子育てをしよう”という考えが定着し、自然と手を差し伸べあうようになっていければいいなと思います。」
 伊達さんの、みんなで協力する環境をつくりたいという思いが伝わってきますね。

選択肢を与えてあげたい

 「“一人ではなく、一緒に子育てを頑張っていこう”という気持ちで、これからも『hug cafe』を続けていきますのでぜひ気軽にお越しください!また、当店にはさまざまな人が来店されるので、その分いろいろな生き方を知る機会があります。良い学校や会社に入ることも大切な事なのかもしれませんが、それだけがすべてではなく、人それぞれに選択肢はいくらでもあることを子ども達に感じてもらえたらと思います。」
 “こども食堂”ではありますが、子どもだけではなく大人も気軽に利用出来る同店。カフェ以外にもさまざまな取り組みを行っているので、あわせてチェックしてみてください。

店舗名 hug cafe
住所 大阪府大阪市住之江区中加賀屋3-6-6
電話番号 070-1506-7622
アクセス 地下鉄四つ橋線・北加賀屋駅から徒歩12分
営業時間 12:00~20:00
定休日 日曜日・月曜日(イベント開催で不定休あり)
ホームページ http://suminoe-hug.org/
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