【福岡・薬院】選び抜かれた食材の数々、熟練の技が光る創作料理『庵侍燈』
福岡県福岡市薬院にある『庵侍燈(あじと)』は、2004年6月にオープンした和食とお寿司をメインにした創作料理屋です。
今回は、店主の古川さんにお話をうかがいました。
独立心から誕生した『庵侍燈』
西鉄天神大牟田線薬院駅から徒歩5分のところに位置する『庵侍燈』。外観はまるで隠れ家のように、ひっそりとした佇まい。店内には大きなカウンターと個室があり、あたたかみを感じられるプライベートな空間が広がっています。
――『庵侍燈』をオープンしたきっかけを教えてください。
「24歳の頃に寿司屋で修業をしていたのですが、その頃に独り立ちを考えるようになりました。もともと独立心が強くて、人に教えられるよりも自分で一から経験することに意味があると思ったんです。それが当店を開店したきっかけであり、理由ですね。」
お店をオープンした最初の3年間は赤字続き。生活していくのもやっとだったと話します。
――その当時修業していた寿司屋ではなく、和食・創作料理屋としてオープンしたのはなぜですか?
「約20年前は高級和食というジャンル自体がそもそもなかったんです。和食料理はもともと相場が安かったのもあり、なかなか採算が取れない分野でした。なので寿司は一つの武器として持っておき、お寿司も和食もどちらも食べれる創作料理という形でオープンしました。」
『庵侍燈』では、お寿司やお魚料理はもちろん、古川さんオリジナルの創作料理もいただけます。
柔らかな雰囲気で過ごす プライベートな空間
薬院の住宅街にひっそりとお店を構える同店。大人の高級感のある空間が、料理やお酒をよりきわ立たせています。
――この場所でオープンした決め手はなんですか?
「開店当時、15年前は隠れ家ブームがあって、それにのっかった感じがあります。その後はオープンキッチンのブームが訪れて大変でしたけど、今はまた個室の需要が高まっているように感じますね。」
店内は38席あり、個室は2名から2名から20名程度まで。カウンター席には最大で8名座れます。
ちなみに、カウンターに使われているのは木曽檜という高級木材。皇居でも使用されている材質なのだとか。
「以前はカウンターのみだったんですが、隠れ家を謳っているのに、オープンスペースだったので、オープンから3年目に改装して個室も用意しました。」
2名から利用できる個室や半個室もあり、大人のプライベートな時間を過ごしたい方にはぴったりです。
苦悩を経て今や常連さんの憩いの場に
――開店当初からこれまでの印象的なエピソードを聞かせてください。
「3年目にテレビで取り上げられたことがあるのですが、それをきっかけに、満席になり、一日中電話がなりっぱなし…というのがありました、半年ほど続きましたね。」
常に空きがなく、この時は常連さんもなかなか来れないような状態だったのだそう。
――それまでは厳しさを感じる時期もあったと思いますが、これまで続けてこられたのはなぜですか?
「信念を持っていたので、続けてこられたと思っています。若かったのでお店を出すこと自体、周囲からは反対されていましたね。」
「薬院には個室がなかなか少ないんです。接待需要が多いのでサラリーマンの方が個室をよく接待などに使ったりします。御嶽や赤兎馬など希少価値の高い日本酒を飲み放題に含まれていますし、有名なお酒をリーズナブルにたくさん飲めるので、この付近の大人の方からの需要がどんどん増えていきました。」
もともとお食事もコースメニュー一つしかなかったそう。常連のみなさんの要望から徐々にメニューが増えたそうです。
自ら選ぶ確かな食材
『庵侍燈』では、店主の古川さんの目利きした、厳選の食材を使用した絶品料理が多数あります。
――料理へのこだわりを教えてください。
「お肉や魚にはかなりこだわっています。お客さんもここの“お魚おいしいと聞いたよ”と言って来てくれるので、意識しています。最近では生魚を食べる人が少なくなってきていますが、それでもおいしく食べれるようなその時の旬のものを仕入れています。」
牛テールやミノ、タンなどのお肉にもこだわりがあると話す古川さん。地元で90年以上続く老舗のホルモン屋さんから仕入れたものを提供しています。
「ここのホルモンや、お肉はとにかく絶品なんですよ。鮮度もよくて、ほかのものとは味が全然違うんです。」
選び抜かれた食材と、古川さんの確かな技術で上質な料理を楽しむことができます。
さらに突き詰めた味をお客さまに
15年続く『庵侍燈』ですが、今後はどのような展開を考えているのか尋ねてみました。
――今後のビジョンを教えてください!
「店舗の拡大は特別考えていません。今後はもっと料理を絞って本当においしいものを提供したいと思っています。お寿司にもこだわって、新鮮なネタを楽しんでいただきたいです」
現在、息子さんが海外に留学中とのことで、戻ってきたときに一緒にお店をやっていくことがあれば、インバウンドのお客さまにももっと対応できるように、環境を整えていきたい…と、父親目線の夢も聞かせてくれました。今後の展開が楽しみですね。
みなさんもぜひ上質な料理を『庵侍燈』で体感してみてはいかがでしょうか。
店舗名 | 庵侍燈 |
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住所 | 福岡県福岡市中央区薬院1-15-13 アントゥール薬院 2F |
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電話番号 | 092-751-0830 |
アクセス | 西鉄天神大牟田線・薬院駅北口から徒歩4分 |
営業時間 | 17:30~22:30 |
定休日 | 日曜日 |
ホームページ | https://www.azito-fukuoka.com/ |
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