【宮城・仙台】上質な寿司と季節の料理をお手ごろ価格で味わえる『千石鮨』は熟練の技が光る“町のお寿司屋さん”

　北中山・西中山行きの仙台市営バスに揺られて、もうすぐ終点というころ、北中山三丁目バス停で降りると一軒の小ぢんまりとした寿司店があります。2008年に開店した、“回らないお寿司屋さん”『千石鮨（せんごくずし）』です。“回らない”と聞くと値段は時価で、会計時にびっくりするような高級寿司店をイメージする方も多いでしょう。同店はそんな敷居の高い店ではなく、お手ごろ価格の上質なお寿司がいただけるお店です。
　出前もテイクアウトもお弁当も、電話一本で柔軟に対応してくれる、地域に根付いた食事処。オーナーの佐藤さんに、お店の魅力を語っていただきました。

地域密着の町のお寿司屋さん

　佐藤さんは板前歴43年の大ベテランです。長年寿司を握り続け、気が付けば社長やオーナーはいつの間にか皆年下ばかりに。そこで佐藤さんは独立を決意し、2008年8月11日、ここ北中山に『千石鮨』をオープンしたのです。
　開店当初は広告費をかけずに、自らポスティングをするなど地道な努力を続けました。そして、よりお得な値段でお寿司を味わえるランチタイムの営業を始めると、口コミで人気は広がり、多くのお客さまが通ってくれるようになりました。今では北中山になくてはならない寿司店として、地域の人々に愛されています。

　店内は落ちついた和の空間で、ゆっくりとお寿司や季節の料理を楽しむことができます。カウンターに座れば佐藤さんの包丁さばきを見ることができ、目の前で繰り広げられる熟練の技を堪能できます。畳敷きのテーブル席は、障子からやわらかい光が差し込み、趣のある空間です。ひとりで来ても家族や仲間と来てもくつろげる、優しい時間が流れています。

色々なネタを食べられる10貫にぎりがお得

　一番人気のメニューは、なんと言っても色々な寿司ネタを楽しめる“10貫にぎり”です。同店を訪れたら、まずは迷わずこのメニューを頼むことをおすすめします。みそ汁と茶碗蒸し、一口デザートがセットで、ランチタイムはたったの1,300円です。10貫の贅沢なにぎりをこのお値段で味わい尽くすことができるランチタイムは、主婦の方々にも人気なのだとか。
　「奥さまが食べに来て気に入ってくれれば、今度は旦那さんも来てくれるんです。そうやってご家族で通ってくれるようになることが、本当に嬉しいです。」と佐藤さん。お得なランチタイムを狙って、思う存分お寿司を味わってみてはいかがでしょうか。

　同店で楽しめるのは、お寿司だけではありません。焼き物や揚げ物、天ぷらなどの一品料理も提供しています。朝5時半に仙台の卸市場で仕入れてきた新鮮な旬の食材を使用しており、取材時はタラの白子や牡蠣、金華サバなど、宮城の冬のご馳走がラインナップ。季節と仕入れ状況によってメニューは変わるので、お客さまにも飽きずに通ってもらえるのだとか。お酒と一緒に、旬の味覚を味わえるのも嬉しいですね。

変わらぬおいしさを提供し続ける

　こちらでは、テイクアウトも可能です。また、出前や仕出し弁当などの注文にも柔軟に対応してくれるのも魅力のひとつです。町内会の集まりなどの際は、同店の弁当が大活躍しているんだとか。自宅でお寿司を楽しみたいときは、前もって電話での予約をお願いしますとのことです。
　開店から10年という長い月日のなかでは、苦労した時期もありました。そんなときでも変わらぬおいしさを提供し続け、今でも地域の方々にとってなくてはならないお店として愛されています。

　住宅街の中心にある、町の小さなお寿司屋さん『千石鮨』。目の前で鮮やかに捌かれる新鮮な魚介を、熟練の腕前で握ってくれるお寿司は絶品です。一口食べれば、おいしさの違いに驚くこと間違いなしです。頑張る自分へのご褒美ランチや、特別な日を彩るディナーに同店のお寿司はいかがでしょうか。とてもリーズナブルなお値段で、本物の味を堪能できるお店です。