※閉店※【東京・東長崎】うな串は江戸の文化!『うなぎ串焼き くりから 東長崎店』は気軽にうなぎとお酒が楽しめる酒処

東京都豊島区長崎。東長崎駅から徒歩2分のところに、うなぎを串焼きでリーズナブルにいただける居酒屋があります。2017年3月10日オープンの『うなぎ串焼き くりから 東長崎店』です。2013年にオープンした新宿区中落合にある中井店を本店とし、こちらは2号店となります。うなぎを頭から尻尾まで余すところなく使い、希少部位がいただけるのが魅力です。今回は店長の佐藤さんにお話を伺ってきました。

西荻窪と中野のうな串屋が導いた“縁”

佐藤さんは幼少のころ、お酒が好きだったお父様と西荻窪のうな串屋に行くことが多かったといいます。そのお店の店主は、中野の有名なうな串屋で修業をされて独立した方。しかも『うなぎ串焼き くりから』本店の大将も、佐藤さんご自身もその有名うな串屋で修業を積んだというから驚きです。大将は、問屋で一日に数千匹のうなぎを捌き続けるという過酷な3年間を経て、中野のうな串屋で働くこととなった苦労人です。一方、佐藤さんは様々な料理業界を渡り歩いてきたものの、子供の頃食べたうな串の美味しさが忘れられず、求人を見て思わず飛び込んでしまったのだとか。やがて自分の店を開くことになった大将についていった佐藤さん。この度、2号店『うなぎ串焼き くりから 東長崎店』の店長を任されることとなったのです。

様々な店を研究し、設計した店舗デザイン

東長崎店を開店するにあたり、重要だったのはまず立地でした。池袋線沿いにうなぎの店がないことから、この近辺で物件を探し始めました。すると本店からほど近い、東長崎駅前にスケルトンの物件が見つかり、契約。店舗デザインに関して全権を委ねられた佐藤さんは、20~30軒にものぼる様々な店を研究。間取りや雰囲気などを調べ尽くしたそうです。結果、木のぬくもりを感じる古さと新しさが同居した独特な雰囲気に仕上がり、大満足とのこと。キッチンはオープンキッチンにし、お客様の顔が見えるよう設計。次々串が焼きあがっていく様子が見えるライブ感を楽しんでもらいたいそうです。串焼きという特性上煙の流れには気を使っており、お客様に迷惑がかからないよう配慮しています。

店の中でひときわ目を引くのがこの長―いうなぎのイラスト。愛嬌たっぷりで可愛いですね。

うなぎ屋の道は歴史ある道

うなぎのイメージはというと、蒲焼きやうな重など、お高くてなかなか手が出ないものではないでしょうか。実際、昔はうな串も気軽に食べられるものではなかったそうです。しかし時代も変わり、同店のうな串は驚くほど安くいただけます。その安さの秘密は、大将が独自のルートで仕入れてきた新鮮なうなぎを頭から尻尾まで余すことなく綺麗に捌いているからなのだとか。うなぎは気軽に仕入れられるものではなく、伝統を重んじる厳しい世界だといいます。だからこそ何年もうなぎの世界で修業し、信頼関係を築くことが大切なのだそうです。仕入れたうなぎは部位ごとに切り分けられ、それぞれ食感の違いを楽しむことができます。ほとんど身の付いていないような尻尾の先の“皮”ですら、串焼きにすると味わい深いのだとか。「うなぎをうな重や蒲焼きだけでなく、気軽にお酒のアテとして楽しんでもらいたい。」と佐藤さん。同店は、今まで出会ったことのないうなぎと出会えるお店です。

まずは“くりから”を食べてみて

同店のおすすめメニューですが、まずは基本の“くりから”を味わってみてください。“くりから”とは、うなぎを捌く際に出た切れ端を串にしたもので、焼きあがった姿が、倶利伽羅龍王(くりからりゅうおう)という不動明王の化身である龍が、剣に巻き付く姿に似ていることから名付けられたものなのだとか。次に“キモ”。ビタミンA や鉄分が多いので、貧血や眼精疲労に悩まされている方には是非食べていただきたい部位です。“ヒレ”もまた希少部位。コラーゲンたっぷりでプルプルなのに骨がカリっとしており、癖になる味わいです。“エリ”は頭の部分。頭の骨を取り、細かく叩いたもので栄養満点です。“バラ”はいわゆるなかおちで、骨についていた身をそぎ落としたもの。“レバ”はそのままレバーで、これもまた栄養満点な希少部位です。部位によって全く違う食感が楽しめるので、自分の中の一番を見つけてほしいとのこと。
また、同店では“貝刺し”も人気メニューです。新鮮な貝を刺身でいただくこちらは、とろけるような貝の旨味が美味しい一品となっています。斬新なメニューとしては“キモのバーニャカウダ”もおすすめ。アンチョビ代わりにうなぎの肝を使っています。

昔懐かしのサワーが充実

ドリンクメニューでは“ザップ”、“ホイス”、“カンダハイボール”がおすすめです。“ザップ”は、林檎と蜂蜜を使った甘酸っぱい酢で焼酎を割ったもの。“ホイス”はノンアルコールのウィスキー風味の飲み物に焼酎を加え、ハイボール風に飲むものです。“カンダハイボール”もホイス同様ハイボール風に飲めるものですが、こちらはホイスよりちょっと風味が濃いめなのだそう。古き良き昭和のサワー・ハイボールは、うな串にベストマッチ!この機会に試してみてはいかがでしょうか。
また“じゃばら酒”もレアなお酒で、是非飲んでいただきたいとのこと。こちらは、和歌山の北山村で年間わずか8tしか生産されていない“じゃばら”というこの土地固有の柑橘類で作られたリキュールで、“邪を払う”から“じゃばら”と名付けられたそう。なんとアレルギー抑制効果があり、花粉症対策にも効果があるのだとか。珍しいお酒を一通り揃えているという同店。是非ドリンクメニューも、ベストなものを探してみてください。

うなぎで飲む文化を作りたい

「うなぎで飲む文化を広めていきたいですね。ご飯ではなくお酒のアテとして、肉魚に並ぶ存在にしたいです。」と佐藤さん。うなぎというとどうしても夏の体力維持に食べるものというイメージがありますが、冬もどんどん食べに来てほしいとのこと。うなぎの希少部位を美味しいお酒のアテとしていただくだけでもレアな体験です。寒い冬こそうなぎを食べて、寒さも風邪も吹き飛ばしていきましょう。

店舗名 うなぎ串焼き くりから 東長崎店
住所 東京都豊島区長崎4-9-5 ロイヤルマンション 101
電話番号 03-3530-5020
アクセス 西武池袋線 東長崎駅から徒歩2分
営業時間 17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日 火曜日
ホームページ https://tabelog.com/tokyo/A1321/A132101/13205851/
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