【北海道・千歳市】北海道食めぐり！『HOKKAIDOソラキッチン』が美味しいフードコートだった

北海道・新千歳空港駅の隣りにある南千歳駅から徒歩３分。そこに、オーナーが道内を回りながら見つけたこだわりの料理を提供してくれる、ワンランク上のフードコート『HOKKAIDOソラキッチン』があります。

なまら食べて欲しい料理たち

▲根室名物エスカロップ 980円（税込）

ソラキッチンの一番のオススメは、“根室名物エスカロップ”です。
　エスカロップとは北海道・根室市のソウルフードで、漁師たちのための、早く食べられてボリューム感があるメニューとして考案されたそうです。

タケノコ入りのバターライス上に、ポークカツを載せてデミグラスソースをかけ、フォークで食べます。

ソラキッチンでは、かつの肉は三元豚で厚みがあるものを使用。かつの甘みを引き出しつつも、脂っこさを感じさせず食べやすいため、国内外のお客さんにとても人気がある料理です。

▲こぼれいくら丼単品 1,380円（税込）

次にご紹介するのは、ソラキッチンのメニューの中でも見た目のインパクトはピカイチ“こぼれいくら丼”です。

オーナーの旅行者へ喜んでもらいたい熱い想いでメニューに加わった一品です。どんぶりに溢れんばかりのイクラが盛られていてインパクトがあり、思わず写真を撮りたくなります。

▲かき揚げそば（温) 880円（税込）

こちらは“かき揚げそば(温) ”。海外旅行者からの一番人気の料理です。
　美味しさの秘密は、麺に使用されているそば粉。日本一のそば処・北海道で一番の生産量を誇る、幌加内町産を使用しています。ここのそば粉の特徴は、麺にした時に風味豊かで、つるっとした喉越を楽しめること。

▲幌加内町 そば畑（白絨毯の畑）

現在は幌加内町のそば粉を使用していますが、今後は道内各地のそば産地の味を、お客さんが自由に選べるようにしていくそうです。他にも、ソラキッチンにはスープカレー、釧路名物スパカツ、クリームぜんざいなど、北海道に関連するメニューが多く揃っています。

北海道の魅力は当たり前で知らないこと

ソラキッチンを運営している一般社団法人コネクト・北海道 地域活性化コーディネーター 理事長 藤原直樹さんに、ソラキッチン開業の経緯についてお話を伺いました。

——ソラキッチンを始めたキッカケを教えてください。

「北海道の玄関口・新千歳空港近くのアウトレットモール・レラで北海道の食を感じてもらえる料理を提供したいと思い開業しました。私は道内を仕事やボランティアで回っていたのですが、その中で意外と知らない北海道の商品がたくさんあることを知りました。例えば、ステーキなどの薬味として使う“山わさび”が代表例です。山わさびは北海道の特産品ですが、あまり知られていませんよね」

「そのような北海道の“知られているようで知らない食”を、北海道の玄関口に近いここ南千歳で国内外のお客さまに提供することで、北海道の新たな魅力を発見してもらえるのではないかと思ったんです」

計算された店づくり

——店内の設備で工夫されているところは？

「お客さんが商品を選びやすいように、売り場のフェイス看板を同じ高さにしたり色を統一したりしています。そうすることでどんなメニューがあるのかをわかりやすくしています。
　また、看板の色を黒にすることで、カレーや肉料理などの色相がしまり、料理の色が映えるようになっています」

「さらに、大きな暖炉やレンガ調の内装は、自然や動植物豊かな北海道らしさを演出。照明は暖色系を使用しているため、ぬくもりが感じられるようにしていますね。
　あとは、パーゴラを4箇所つくることで個室感とリゾート感を両方演出し、観光客がおいしく食事できる居心地のいい空間を生み出しています」

▲外国人旅行者のために、ハイカウンターを用意してスタンディングで料理を楽しめるように

——ソラキッチンの一番の特徴はなんですか？

「一つのレストランとして北海道の食にテーマを絞り、私たちがお客さんに“食べさせたいもの”をブースごとに提供しているところでしょうか」

開店時に苦労したこと

——開店時に苦労したことを教えてください。

「やっぱりオペレーションですね。フードコートの場合、美味しさとスピードが求められます。当初はほぼ未経験だったスタッフも多く、オープンして3日間は料理提供のオペレーションが思うようにいかずに、お客さまから叱られることもありました。しかし今では、問題点を改善して美味しさとスピードのバランスをとりながら作業ができるようになりました」

今後は、全ての北海道のソウルフードを提供したい

——今後の展望を教えてください。

「今後は、ただのフードコートと思われないような高いクオリティーを追求していき、“フードコートの上”を実現したいですね。また、北海道のソウルフードを全てメニューに入れて、北海道の食をたくさんお客さんに提供してみたいと思っています」

「北海道の食」にテーマを絞ることで無機質なフードコートからの脱却を図り、“本当に食べてもらいたいもの”を心を込めてお客さまに提供しているところにソラキッチンの魅力を感じました。

旅行好きの筆者としては、“お店側が本当に食べてほしいと思うもの”に出会うことこそ、その土地をより深く知るための一番の方法なのではないかと思います。北海道旅行をした際は、ぜひソラキッチンに立ち寄ってみてはいかかでしょうか？ きっと魅力的な北海道料理と出会えますよ。

■文、写真・ミトモナオ