【神奈川・平塚】一緒に楽しく遊んで、里親にもなれる『譲渡型保護ねこカフェ にじのはし』

　2018年11月1日、平塚駅西口から徒歩4分の場所に『譲渡型保護ねこカフェ にじのはし』がオープン。こちらは、保護猫ちゃんの里親にもなれる、猫カフェです。今回はオーナーの井上さんに、カフェのコンセプトや今後の展望などをうかがいました。

ボランティア活動で感じた課題の解決にもつながったカフェ

　こちらのカフェは、飼い主のいない猫ちゃんたちに対し、1人でも多くの里親さんを見つけることを目的としています。

　「このカフェの運営元の株式会社ペットセレモニーウェイビーは、ペットの葬儀がメイン事業なのですが、そのなかで猫ちゃんを亡くされたご家族から、新しい猫ちゃんを飼いたいというご相談を受けることがあったんです。いままで個人のボランティア活動で、動物病院の先生と協力しながら、里親を見つける活動をしていたのですが、今回会社からこの場所で事業をはじめる機会をいただけたので、なにをやろうか考えたときに譲渡型の猫カフェが思いつきました。」

　「僕は“にのみや地域ねこの会”の会長でもあるのですが、保護せざるを得ない猫ちゃんはたくさんいます。ガリガリで瀕死の状態だったり、自分でエサをとれない子猫だったり。ボランティア活動をしている人たちもどんどん保護をしていて、自宅とは別に家を借りてそこを猫のシェルターにしている人もいるんですよ。」

　神奈川県は動物の殺処分ゼロという方針をしていて、犬は5年前、猫は4年前から殺処分ゼロとなっているのだそうです。
　「殺処分ゼロにするのはいいけど、アウトプットする仕組みができていないんですよね。ボランティアをやっている人からすると、定期的に譲渡会をやるしか方法がなくて。だから譲渡型の猫カフェという場所をつくりました。ここではボランティアの方から猫ちゃんをお預かりするのに、お金をいただいていません。」

なによりも猫ちゃんを優先

　カフェの料金形態は、平日が30分（1ドリンク）700円、60分（2ドリンク）1200円、90分（3ドリンク）1,800円、120分（4ドリンク）2400円。延長料金は10分200円。
　土日祝は30分（1ドリンク）700円、60分（2ドリンク）1,300円、90分（3ドリンク）1,900円、120分（4ドリンク）2,500円。延長料金は10分300円とのこと。

　ほかに、猫ちゃん用のおもちゃが各200円、おやつが各200円です。

　空調管理がされ、清潔感のある店内。消毒をしてから入店します。木のテーブルと切り株型のイスがあり、座って気に入った猫ちゃんと楽しみます。

　「お客さまが来店されたあとも放置せず、必ず近くにスタッフがいて、声をかけたり、膝に乗せてあげたりします。やっぱり里親になってほしいので。人慣れしている子はどんどん触って交流を楽しんでいただきます。楽しいって言ってくださる方が多いですね。」

　「ここでは“猫優先”！人よりも先に猫ちゃんのことを考えています。もちろん、大きな声や音を出す、無理やり抱っこするなど、猫ちゃんが嫌がる行為は禁止です。フラッシュ撮影も禁止しています。」
　お店の定休日を週2日つくっているのは、猫ちゃんをちゃんと休ませてあげたいからなのだそうです。とても素敵なこころ配りですよね。

猫グッズの販売やペットホテルの運営も

　近々、店の一部に物販コーナーをつくって、猫グッズの販売もスタートするそうです。

　「アパレルのフェリシモという会社が、若い女性社員だけで、“フェリシモねこ部”というのをつくって、猫のための商品や企画をやっているんです。そこの商品がすごくかわいくて。ネットでしか買えないんですけど、うちの事業の話を説明したら、特別に卸してくれることになったんです。」

　さらに、ペットホテルもスタート。自分が里親になるきっかけとなった場所で預かっていただけるのは安心ですね。

　「里親さんから出かけるからペットを預かってほしいというご相談を受けることが多かったので、はじめることにしました。」

　井上さんの将来の夢は、老猫・老犬ホームをつくること。今後里親さんが老人ホームに入ることになった場合に、飼っているペットたちを預かる施設をつくりたいのだそうです。

　最後に開店ポータルをご覧の皆さんにメッセージをいただきました。
　「里親にならないと来られないと思っている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。猫カフェとして遊びに来ていただくだけでも、猫ちゃんたちが人慣れすることにもつながって、新し家族と出会えるチャンスが広がるので、ぜひお気軽にお越しいただきたいです。」

　仕事帰りに、お子さまやご家族と一緒に。かわいい猫ちゃんたちに癒されてみてはいかがですか？