【東京・武蔵境】何度でも来たくなるアットホームなコーヒースタンド『NORIZ COFFEE』

武蔵境駅北口から徒歩5分に位置する隠れ家コーヒースタンド

　新宿駅から中央線で20分の武蔵境駅は、スーパーや商店街が充実した住みやすい街。ラーメン屋が多く、学生が食事をするには便利な街として知られています。そんな駅に現れた、ひときわお洒落なコーヒースタンドがこの『NORIZ COFFEE』です。

コーヒーはただの飲み物だった

　オーナーの田中宣彦さんは、元々ごく普通のサラリーマンでした。ところが30代半ばでコーヒーの本を読んだことがきっかけとなり、コーヒーに魅了され始めたのです。ワークショップに参加したり、多くのコーヒーショップや喫茶店に足を運び、コーヒーと触れ合う時間が多くなりました。
　そのような場で出会ったお店のオーナーさん達の話を聞くうちに、田中さんの心に”楽しそう”や”やりたい”という気持ちが芽生え、コーヒースタンドの開業に踏み切ったと言います。

非日常な空間でのワクワクを

　田中さんが最も大切にしていることは、”来てくれるお客さまに現実から少し離れて楽しんでもらうこと”、そして”お客さまとのコミュニケーション”です。そのコンセプトをベースにしている内装には、こまやかなこだわりがうかがえます。ドアを開けた瞬間に広がるコーヒーの香りだけで、すでにワクワク感がこみ上げてきますよ。

　カウンターから程よく離れたところに位置するテーブル席は、初めて来るお客さまにとっても、緊張を感じさせない距離感です。美味しいコーヒーとスイーツをいただきながら、お一人でいらした方も、思わず田中さんに話しかけてしまうかもしれません。

　かわいさ、楽しさ、おしゃれさを演出するインテリアの数々。心地よい”距離感”と、非日常の”空間”を重視している田中さんの想いが溢れた店内になっています。

　「地元の武蔵境には、ふらっと立ち寄れるカフェって少ないんですよね。だからこういうお店があったらいいなって思ったんです。」と語る田中さん。
　テイクアウト専用のコーヒーも販売しています。朝から一杯、コーヒー片手に通勤、通学するのもいいですね。

かためのプリンとすっきりコーヒー

　今回は、おすすめメニューのプリンとコロンビアコーヒー（計830円）を注文しました。
　プリンの食感は少し固めで舌触りが良く、すっきりとした味わいです。そこへたっぷりのカラメルソースを絡めると、丁度良い甘さを堪能できます。
　ただし、スイーツのみの注文は受け付けていないので注意してください。
　コーヒーは、プリンによく合うというコロンビア産のものをいただききました。酸味が強すぎずバランスのとれた味なので、ブラックでもとても飲みやすくて美味しかったです。
　お客さま一人ひとりの好みに合わせて田中さんがおすすめを教えてくださるので、あまりコーヒーに詳しくない方でも安心していただけます。

いつ来ても楽しめるメニューの数々

　プリンのほかにも、ロールケーキや、月曜・火曜・水曜のみに販売しているフレンチトーストも大人気。週末には季節の食材を用いた限定スイーツも販売され、平日よりもバリエーションの多い、華やかなラインナップになっています。
　来店する曜日によって違う楽しみ方ができるので、思わず「アミューズメントパークみたいな楽しさがありますね。」と言ってしまいました。SNSを見て来店するお客さまのなかには、東京都外からいらっしゃる方もいるそうですよ。

期間限定で販売されるチョコレート

　可愛らしいインテリアや、本や雑誌が置いてある入り口付近の棚には、シーズンがくるとイタリア産のチョコレートが並びます。さまざまなフレーバーの板チョコやチョコレートバー、チョコボール、ホットチョコレートなど。販売が待ちきれません。

実際に足を運んで香りと空間を楽しんで

　コーヒーやスイーツの美味しさはもちろん、田中さんの、コーヒーやお客さま一人ひとりに対する気持ちが表れている温かい雰囲気が素敵なお店でした。
　「より多くの方に来ていただけるお店にしていきたいです。」と語る田中さん。これからますますお客さまが増えても、このあたたかい雰囲気はきっと変わらないでしょう。画面では伝わらない、『NORIZ COFFEE』という空間の立体感とコーヒーの香りを楽しみに訪れてみて下さい。

■文、写真・影山 莉央