【埼玉・越谷】『O.WELL』はファッションを自由に楽しみたい方にぴったりの古着屋
通りを眺めてみても皆思い思いにファッションを楽しんでいますよね!より自由にファッションを楽しみたいと思い、新しい着こなし方に挑戦している人たちは”革命家”とも呼べるかもしれません。
埼玉県の北越谷にはそんな革命家達の小さな集会所があります。
北越谷駅から徒歩10分ほどの所にある『O.WELL』。この小さな古着屋の中には、大型のショッピングモールでは味わえない魅力が詰まっています。
さまざまなジャンルの服が並ぶ自由な空間
店内は、暗めな色合いを暖色の明かりが照らすシックな雰囲気ですが、取り扱っている商品のスタイルは本当にさまざま。
「自分が着てみて良いと思ったものを仕入れているから、品揃えは自分のクローゼットと変わりません。」
そう語ってくれたのは店主・古井戸泰次郎さん・ヴィンテージから個性派、ポップやミリタリーに至るまで混在していてもごちゃごちゃ感は一切なし。
ファッションは自由に楽しむものという信条を抱く古井戸さんだからこそできる陳列です。
ファッションに興味を持つようになってから19年、さまざまな種類の服に袖を通してきたと言います。そのため、店内に並ぶ品々は古井戸さんの服の歴史とも言えるでしょう。
まず目が行くのが靴のコーナー。スニーカーのコレクターだったという古井戸さんが、自分の目で見て仕入れてきた品はシンプルなものから派手なデザイン、かっちりとした革靴まで置いてあります。どのジャンルに合わせるにも不自由しません。
洋服はジャンルではなく形で分けられているため、どのコーナーもバラエティ豊かな品揃え。
古着屋の代名詞とも言えるヴィンテージももちろん扱っています。
近年タイトなシルエットで売り出されているデニムジャケットも、同店では短い着丈に太いアームホールのタイプを仕入れるというこだわりっぷり。ツウな方もうなること間違いなしです。
アクセサリーだって抜かりはありません。今風なキャップやリュック、ビシッと決める時に欠かせないネクタイなど、生地にまでこだわった品々が並びます。
商品がさまざまであればもちろんお客さまもさまざま。年齢層も好みも異なる人たちが集まります。それだけいろいろな人が集まっても古井戸さんが対応できるのは、確かな知識と経験があるから。
もともとファッションが好きだった古井戸さんは、一着の古着と、そして先輩との出会いから古着業界に身を置くことになります。
高校を出て大手リサイクル会社に就職。その後、紹介で原宿の古着屋で働き始め14年間服に触れ続けました。原宿時代の先輩たちの、服に対してもお客さまに対しても妥協なく接する姿が、古井戸さんの古着屋としての意識に大きな影響を与え、今の『O.WELL』を作り上げています。
常連の方も多く、古井戸さんとお客さまの距離も店員というより友人に近いです。
そんな風に打ち解けられるのは古井戸さんの人柄はもちろん、古着屋をやっていく中での考え方に理由がありました。
お客さまを引き付けて離さない、我が家に招くような懐の広さ
古井戸 泰次郎さんは、名前に負けない個性の持ち主。誰とでもすぐに打ち解けられる人柄で、お客さまとプライベートな会話をすることも珍しくないと言います。県外からSNSを通じてやってくる方もいるのだとか。
SNSでは服の雰囲気をよりリアルに伝えるためにモデルが着用した写真を発信していますが、このモデルも常連の方たち。店内で話していると、お客さまの方からモデルをやりたいと言ってくることもあります。
そんな会話が何気なくできるのも同店の魅力の一つ。お客さまに一番近い感性をもって仕事をすることを大事にしているため、古着屋というより友人の家に遊びに行くという言葉の方がしっくりくるかもしれません。
趣味のギターや知人からもらったポスターの品々からも、古井戸さんの人柄が伝わります。
お客さまの感性に近づこうという姿勢が伝わるのは、親しみやすい人柄だけではありません。
「”良い服だけど、価格が高くて買えない”ってつまらないじゃないですか。飽くまでも、着てみてほしい、楽しんでもらいたいというのがメインだから、自分で試着していくらだったら買ってもいいかなと考えて価格を決めています。」
だから「これもこの値段でいいの?」というような安さも売り方の一つです。
看板商品の一つであるBarbour(バブアー)のジャケットは15,000円から。
皆にファッションを楽しんでもらいたい、もっと自由に服を着てもらいたいという懐の広さが常連を多く掴んでいる理由なのは言うまでもありません。
こだわりは品揃えや価格だけではありません。
実は北越谷に開店した事にも古井戸さんのこだわりが詰まっていました。
懐かしの地であの時代をもう一度!北越谷に詰まった想い
古着屋というとやはり東京を思い浮かべる方が多いですよね。原宿、下北沢では独自の着こなしを楽しむ方も多く、ファッションの最先端を行く地とも言えます。
そんな中で北越谷でお店を開いたのにも理由があるんです。実は昔は、越谷も古着文化が根付いた場所でした。若くからファッションが好きだった古井戸さんもそんな文化に触れてきた一人。古着屋もセレクトショップも路面店として混在していた時代、根拠の無い自信を持って古着屋に入っていたと言います。
「入れば何か良いものに出会える、古着屋はそんな場所でした。」
その後大型ショッピングモールができたことでそういった路面店は減っていき、越谷の古着文化も少しずつ薄れてしまいました。
古着屋のハードルは次第に上がり、なんとなく手を出しにくいジャンルに。SNSやファストファッションの進出からどこか皆同じような恰好をする時代になっていきました。
しかしファッションは自由なもの。かつての古着文化から、古着を教わった先輩から、たった一着の古着から、そう教わった古井戸さんは「北越谷にあの時代をもう一度!」と思い『O.WELL』を開いたのです。
古着を通して笑顔を届けたいと語るのは、自分がかつて笑顔をもらっていたから。ただ商売としてではなく、洋服の楽しさを越谷から再発信する場所として、この小さな集会所があります。
古着屋だと気張らずに、やってみたいファッションに尻込みせずに、古井戸さんの想いが詰まったこの場所で、皆さまも新しい自分に袖を通してみてはいかがでしょうか?
■文、写真・Kinta
店舗名 | O.WELL |
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住所 | 埼玉県越谷市大房732-4 |
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電話番号 | 0489-18-3108 |
アクセス | 東武スカイツリーライン北越谷駅から徒歩10分 |
営業時間 | 14:00~22:00 |
定休日 | 月曜日 |
ホームページ | https://owell.theshop.jp/ |