【愛知・名古屋】『とんちゃんや ふじ』自慢のとんちゃんは、苦労してでも食べたくなるおいしさ?!
愛知県名古屋市の繁華街の一つであり、多くの人で賑わいをみせている大須。そんなこの街に、2001年から営業を続けている『とんちゃんや ふじ』があります。
イチオシは、店名にもなった名古屋名物の“とんちゃん”と呼ばれる豚ホルモン。一度食べたら癖になるおいしさだと評判です。
2018年には2号店もオープンした同店。オーナー・横山さんにお話をうかがいました。
有名店の味を受け継いで
2001年にオープンして以来、地域の方を中心に人気を集めている『とんちゃんや ふじ』。なんでも、とある有名店の味を受け継いでいるのだといいます。
――オープンしてもう長いですが、どのような経緯でこちらのお店をはじめられたのでしょうか?
「もともとはここで母が喫茶店を経営しており、このすぐ近くに『岡ちゃん』というとんちゃん屋があったんです。そこはとても人気のお店でしたが、やむを得ず閉店することになってしまって。そしたら『岡ちゃん』のオーナーに、よかったらやらないかと声をかけてもらったんです。ちょうど喫茶店の売上に悩んでいたこともあり、味付けや調理法などを教わってはじめました。」
――もとは喫茶店だったんですね。その頃から一緒にお店を運営されていたのですか?
「父が電気工事士なので、ずっとそっちの仕事をしていました。お店を継ぐ気はあったんですが、まだ先の予定で考えていて。ところがどんどんお店が人気になってお客さまが増えてきたので、予定よりも早い段階で継ぐことにしたんです。」
喫茶店から焼肉店仕様に
喫茶店からがらっと業態を変えた同店。お店づくりを進めるなかで、悩みもあったといいます。
――内装は喫茶店の頃から変えましたか?
「一から改装したのでけっこう変わりました。ただ、ソファーだけは昔のまま使っているので、喫茶店の名残もあります。レトロな空間を楽しんでいただけるのではないでしょうか。」
――確かに昔ながらの雰囲気が漂っています。業態がかなり変わったので、工事は大変だったのではないでしょうか?
「そうですね。ふつうの焼肉屋みたいにダクトを入れられなかったので、煙や匂いの対策が大変です。近所の方々のご迷惑にならないよう改善していますが、どうしても店内には煙が充満したり匂いが出たりしてしまいます。しかしそれが当店の名物のようにもなっていて、その状況をむしろ楽しまれている方もいますね。」
本店のすぐそばにはなれをオープン
2018年には、本店のすぐ近くに2号店である『とんちゃんや ふじ はなれ』をオープンしました。コンセプトやメニューは同じまま、設備面で本店と少し異なるところがあるそうです。
――こちら以外にも店舗があるそうですね。
「2018年4月6日にはなれの営業をはじめて、もう1年以上が経ちます。どちらもあまり大きいお店ではないため、一店舗だと時間帯によっては混雑でお待たせしてしまうこともあるんです。それを少しでも緩和できればと、基本的には常に両店開けています。」
――お客さまによっては、本店の方が良い、はなれの方が良いとこだわりもあるのでしょうか?
「煙たい雰囲気も楽しみたい方は本店を好まれますし、反対に煙が嫌な方ははなれを選ばれることが多いです。特にこだわりがなければ、空いている方に行かれます。二店舗はとても近い距離にあるので、混雑状況を比較しやすいですよ。」
――選択肢があるのは良いですね。ほかに本店とはなれで変わることはありますか?
「焼き台の形状が違います。本店で慣れていると、はなれのものは少し使いにくさを感じるかもしれません。また、それによって焼き上がりも変わってきます。」
――焼き台によって仕上がりまで変わってしまうのですね。
「本店は直接火を当てながら焦げをつくって焼くため、サクッの後に弾力も感じられる食感になります。それがはなれでは、焼き方を間違えると焦げがつかずに焼けてしまうんです。なので味は変わりませんが、食感に違いが出てきてしまいます。」
何度でも食べたくなるやみつきのおいしさ
看板メニューであるとんちゃんをはじめ、さまざまなお肉が揃っています。どれも焼肉屋では定番のメニューですが、ここではほかとは少し違ったおいしさを楽しめるとのこと。
――おすすめはやはりとんちゃんでしょうか?
「そうですね。当店に来ていただいたなら、まずはとんちゃんを食べていただきたいです。秘伝のタレにたっぷり漬けた味噌味が一番人気となっています。お好みで唐辛子をつければ、コクのある旨辛さを楽しめますよ。ただ、最近は塩味を注文される方も増えてきているように思います。両方食べて好きな味を見つけてみてください。」
――とてもおいしそうです!値段もリーズナブルで驚きました。
「お客さまにはいつでも気軽に楽しんでいただきたくて、一皿250円で提供しています。お店をはじめたときから、値段はずっと変えていません。このクオリティをこれだけ安く食べられるところはなかなかないんじゃないですかね。」
――その値段も人気の理由の一つになっていそうですね。とんちゃん以外だったらお肉はどれが人気でしょう?
「サガリやタンが人気ですかね。それ以外にもカルビやみの、きもなど、いくつかメニューはありますが、当店のお肉はすべて豚で用意しています。同じ部位でも牛とはまた違った食感や旨みを感じられると思うので、その違いも楽しんでみてほしいです。」
――豚のタンやサガリは食べたことがないのでとても気になります!こちらのキュウリもイチオシだそうですね。
「このキュウリはぬかで浅漬けにしているため、さっぱりと食べられます。脂でもたれてしまった胃も軽くしてくれますよ。口直しにもぴったりで、ほとんどのお客さまが注文されています。」
大変な環境の中でも食べたくなるとんちゃん
連日満席が続くほど、多くのお客さまに愛されている人気店『とんちゃんや ふじ』。今後の展開がとても楽しみです。
――さまざまなお客さまが訪れていると思いますが、今後増やしたいと思っている層はありますか?
「オープン当初は年配の方が多かったんですが、はなれができてからは学生も多く来店されるようになりました。ほかにはサラリーマンやファミリー層、あとは女性の方も増えていますね。特にピンポイントで来てほしい層はなく、老若男女問わずお越しいただけるお店にしていけたらと思っています。」
――幅広い層に愛されるお店を目指しているのですね。では最後に、開店ポータルをご覧の皆さまにメッセージをお願いいたします。
「本店にいらっしゃる際は覚悟して来てもらいたいです(笑)。暑さや煙、匂いなどけっこう過酷ではあるので、初めての方は少し驚かれるかもしれません。なかには、煙対策として水中メガネを持参した方もいらっしゃいました。ただ、そういった環境もとんちゃんの醍醐味ではあるので、楽しみながら食事をしてもらえたらと思います。」
横山さんがそうおっしゃるほど、食事をするのが少し大変な『とんちゃんや ふじ』。しかし、そこまでしても食べたくなるとんちゃんがあります。かつての人気店から引き継がれている味を求めて、今日も多くのお客様が訪れるこの場所へ、一度行ってみてはいかがでしょうか。
店舗名 | とんちゃんや ふじ |
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住所 | 愛知県名古屋市中区大須2-29-27 |
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電話番号 | 052-231-6547 |
アクセス | 地下鉄鶴舞線大須観音駅から徒歩4分 |
営業時間 | 16:50~21:50(l.o.21:20) |
定休日 | 水曜日 |
ホームページ | https://tabelog.com/aichi/A2301/A230105/23005731/ |
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