【大阪・池田】自家製麺とまじりっ気なしのスープで勝負!何度も食べたくなる『麺や凛』の素朴な一杯
取材にうかがったのは、池田市にある『麺や凛』。自家製の平打ち麺を使った、あっさり味の醤油らーめんや塩らーめんがいただけるお店です。
添加物や化学調味料を使わないまじりっ気なしのスープは、最後まで飲み干したくなる優しい味。低温でじっくり焼いたレアチャーシューが、ほろりと口の中でほぐれます。
オーナー・奥田さんにお話を聞いてきました。
好きが高じてラーメン職人の道へ
「前は、飲食とはまったく違う仕事をしてたんです。前の仕事を辞めたとき、ちょうどラーメン屋さんでスタッフを募集してて。昔からラーメンが好きだったこともあって、独立を目指して修業をはじめました。」
奥田オーナーは、高槻市の人気ラーメン店『きんせい』で4年半ほど腕を磨き、満を持して独立。2019年1月に、『麺や凛』の暖簾をかかげました。
お店を開くときは、『きんせい』のノウハウをそっくり活かすことはできませんでした。立地上の問題から、なじみの業者と取引できなくなったり、資金の準備に手こずったりと悩みは尽きなかったといいます。
そんな数か月間の苦労を吹き飛ばすように、『麺や凛』はオープン初日から大盛況!
「もう少しゆっくり人気が出てくるかなと思ってたけど、最初からお客さんが来ちゃいましたからね(笑)。」と、奥田オーナーは笑顔で振り返ります。
ゆったりとラーメンを味わえる空間
石橋エリアを選んだ理由は、あえて激戦区にお店を出すことで、ラーメン好きのお客さまの目に留まりやすくするためなのだとか。
「ラーメン屋さん自体は多いけど、うちみたいなあっさり系のお店はあまりないんですよ。だから、ライバルは少ないんじゃないかなと。自家製麺で勝負しているお店も少ないから、その点でも差別化できると思いました。」
店内は、カウンター7席のみ。小さな空間でも狭苦しさを出さないよう、奥行きを強調した内装づくりをしています。
「広く見せていますが、実際は狭いんです(笑)。厨房も外も、広さは変わりません。のれんで奥が見えないようにしようと思ったけど、狭く感じちゃうなぁと思ってやめました。」
カウンターは、少し詰めればもう一席増やせるのだそう。あえてそれをしないのは、お客さまの快適性を考えてのこと。隣の人と心地よい間隔を保って、お客さまがラーメンの味に集中できるように…そんなはからいです。
製麺機やコンベクションオーブンなど、設備にも妥協しません。一つひとつが、同店のラーメンをつくる大切な要素です。
「オープン早々、仕込みが追いつかないほどお店がにぎわって、うれしい悲鳴でしたね。駅からもちょっと遠いし、ここまでたくさん来てもらえるとは思ってませんでしたから。」
オープン当初の勢いが落ち着いた今でも、お店の前にはいつも行列が。駐車場や店外での並び方を、SNSで案内するほどの盛況ぶりです。
自家製麺とまじりっ気なしのあっさりスープ
『麺や凛』の柱は、無添加・無化調、自家製麺。チャーシューのお肉も国産を選び、素材一つひとつにこだわっています。
「お肉を国産にするだけで、一気に原価がアップするんですよね(笑)。1杯あたりのコストはかかるけど、味に妥協はしたくなくて。」
うれしいことに、同店では大盛り(麺1.5倍)が無料。近隣のラーメン店と比べて価格帯が安くない分、お客さまのお腹への還元は忘れません。
メニューは、醤油らーめん、塩らーめん、つけ麺とシンプルなラインナップ。「あんまりメニューを増やして、回らなくなるのも考えものですからね。」と奥田オーナーは話します。
醤油らーめんのスープは、ひと口飲めばホッとする深いコクが自慢です。塩味もほどよく、丸みがあって優しい味。初めてのお客さまはまず醤油らーめんを食べ、次回は塩らーめんを頼む方が多いのだとか。
塩らーめんのスープは、雑味のない透き通った味。黄金色のスープは見た目も優しげで、お腹にじんわりと染み渡ります。お酒を飲んだ後の締めにもぴったりですよ。
自家製の平打ち麺はスープとの絡みも抜群で、するするといくらでも食べられそう。もっちり、ぷつんと切れる爽やかなコシが、いい仕事をしています。
チャーシューは、豚肩ロースのレアチャーシューと、しっとり柔らかな鶏チャーシューの2種類です。どちらもコンベクションオーブンを使い、低温でしっとり焼き上げた自慢の味。レアチャーシューが苦手な方には、よく火を通して提供してくれます。
つけ麺は期間限定のメニューでしたが、あまりにも人気ぶりに定番メニューに加わりました。なんと、麺2玉の大ボリューム!この量がスタンダードなので、大盛りはありません。
同店にはセットメニューがなく、すべて単品となっています。
「友だちとラーメンを食べに来たけど、そこまでお腹が空いてないなぁ、ってときもありますよね。そういうときは、チャーシュー丼で軽く済ませたり、ビールを飲んだり…なんて使い方もOKですよ。」と奥田オーナー。
お客さま目線のあたたかい接客
奥田オーナーが気をつけているのは、「こっちがいいかな?」と思ったことを、すぐ実行に移すこと。大きなチャーシューに切れ込みを入れたのは、お客さまが食べにくそうにしている姿を見たからだといいます。
「ラーメン屋さんってたまに、愛想がないお店もあるじゃないですか。怖いし、注文しづらいですよね。僕はそういうのをなくそうと思って。」
また来たいと思えるあたたかい接客が、『麺や凛』のもうひとつの魅力です。
「ラーメンのクオリティは維持しながら、改善できるところはどんどん良くしていきたいですね。季節によって食材の状態が変わるからなかなか難しいけど、いつも納得のいくラーメンをお出しできるようにしています。」
麺づくりにおいても、夏場には夏場の、冬場には冬場のやり方があるのだとか。その日の気温や湿度に左右されることなく、最高の麺をつくるのは、職人のなせる技です。
「やっぱり、一度来ていただけないことにはどうしようもないですからね(笑)。こころを込めてラーメンづくりをしているので、まずは食べにいらしてください。“おいしい”と思ってくれた方は、ぜひ何度も足を運んでいただけたらうれしいです。」
何度も食べたくなる『麺や凛』の素朴な一杯。職人の魂が込められた優しい味のラーメンに、あなたもきっと虜になりますよ。
店舗名 | 麺や凛 |
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住所 | 大阪府池田市井口堂3-1-6 TNGビル1F |
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アクセス | 阪急宝塚本線石橋駅から徒歩約10分 |
営業時間 | 月 11:30~14:30、水~日 11:30~14:30 / 18:00~21:00 |
定休日 | 火曜日 |
ホームページ | https://menyarin.business.site/ |
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