【大阪・北新地】家に帰ってきたような安らぎをあなたに。もう一軒寄りたいお店『Room 多賀』

　大阪市北区、バーや居酒屋がひしめき合う繁華街・北新地。その一角に今年9月25日、『Room 多賀』がオープンしました。店主の多賀さんは、この街で30年以上も働き続けてきた大ベテランです。今回、念願叶い、自身のお店をオープンしたそうです。経営は0からのスタートという多賀さんが持つ、お店づくりへの熱い思いを話していただきました。

挫折の末にオープンできたお店

　繁華街の多い大阪の中でも、北新地は、特に夜が似合う街。日が暮れればネオンが輝き、仕事帰りのサラリーマンで活気が溢れます。多賀さんは、そんな北新地で、30年以上も働いてきたそうです。
　北新地駅から徒歩5分、ビルの4階にひっそりとお店を構える『Room 多賀』は、多賀さんが幾度もの挫折を経てようやく手に入れた、努力の結晶のようなお店です。周囲の人々に助けられながら、開店にこぎつけたのだとか。オープン時にはお赤飯を炊き、皆でお祝いをしたそうですよ。

古き良き昭和の北新地を復活させたい

　昭和の時代から、移り変わる北新地の街を見つめてきた多賀さん。北新地の在り方も、昔とはずいぶん変わってきているそうです。
　「私たちの時代は生活のために働いていたけど、今は、他のやりたい事のために、サッと稼ごうとしている子が多くて、挨拶やお客さまへの接し方に厚みがないように感じるんです。北新地全体が若い子の考え方に流されて、お店の雰囲気自体も変わってきているんですよね。」
　そんな風潮に一石を投じ、“古き良き北新地の在り方を復活させ、自分とお客さまに居心地のよいお店を作ろう”という気持ちで開業への努力を重ねてきたそうです。

北新地での営業に誇りを持って

　北新地には、“北新地社交料飲協会”という飲食店協会があり、多賀さんもそのメンバーとして街の発展に力を添えているそうです。長く働いてきた同地の冠をいただいて営業できることに、誇りを持っているのだとか。“業界の伝統と風格を重んじ、時代に合わせたおもてなしの心を追求する”それが、協会の目的だそうです。

昔からの常連さまの支え

　長く北新地での経験を積んできた多賀さんですが、店舗経営に関しては全くの初心者。分からないこともとても多く、0からのスタートでした。
　「たくさん大変なこともあったけれど、皆さんのおかげでやっとオープンできて、今はお店を軌道に乗せるために頑張っています。昔からのお客さまも来てくださいますよ。皆さん、この街で昔から飲んできた方ばかりです。古き良き時代のこの街を知っているからこそ、お互いにいい関係が今も続いているんですよ。」

何度も帰ってきたくなる“家”のような、お店

　『Room 多賀』では、何回もリピートしてもらえるお店を目指し、料金を抑えています。ただお酒を楽しむだけではなく、お客さまとの会話やコミュニケーションがとても重要だと考えているのです。気軽に足を運んでもらい、何気ない会話の中から、一人ひとりとのつながりを築いていく…そのためには、まずは通ってもらえるお店でなければなりません。

　たくさん飲んだ後に少しだけ寄ってくつろいでいける、家のような空間。それが多賀さんの願うお店の形です。
「古き良き時代の、昭和のお店を目指しています。出前を取ってもらうのではなく、インスタントラーメンでも良いからここで作って出してあげるような、アットホームな空間にしていきたいですね。」
　“お腹すいたわ～。何かおつまみある？”“はいはい。”そんな会話が溢れる、自宅に帰ってきたような、気張らないお店を目指しているそうです。店名の“Room”という言葉からも、その思いが伝わってきますね。

ウイスキー片手にくつろぎの時間を

　人気のウイスキー“マッカラン”は、バニラとジンジャー、ドライフルーツがほのかに香る、初心者にも飲みやすいウイスキーです。
　曲線が印象的なカウンター席は、ゆっくりと会話を楽しめる作りとなっています。奥のソファー席でくつろぐこともでき、照明を落としたシックな雰囲気でお酒が楽しめます。お気に入りのお酒やスタッフとの会話で、疲れもきっと癒されることでしょう。

家に帰ってくるような気持ちで…

　「いつでも気軽に、家に帰ってくるような気持ちで来てくださいね。」と微笑む多賀さん。
　雑踏のビルの中にある、『Room 多賀』。繁華街で飲み歩いて、少し疲れてしまったあなた。家に帰る前に、少しゆったりと羽を伸ばしたいあなた。夜更ししたくなった時は、そっとドアを開けてみてくださいね。