<コスト削減中級編>24時間稼働する冷蔵庫。新型の導入で大幅な削減が可能!

 24時間365日使用する冷蔵庫の消費電力は、電気代の多くの割合を占めます。飲食店を経営されている方にとって、日々の経営における光熱費の比重は大きいものがあると思います。光熱費を削減したいけれど、家庭で行う程度の節電だけでは大きな効果を得られないのではないかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回は冷蔵庫の光熱費を削減し、経営をより効率化するための方法についてお伝えしていきたいと思います。

冷蔵庫の消費電力ってどのくらい?

 まず始めに、他の家電と比べて冷蔵庫がどれだけの電気を使っているのでしょうか。冷蔵庫は一般家庭の場合、電気代の約14.2%を占めています。業務用の冷蔵庫を何個も使うケースの多い飲食業では、冷蔵庫の管理を見直すだけでも電力量をカットすることができます。
 また、冷蔵庫のメンテナンスが実は非常に大切なポイントです。経済産業省の「一般飲食店における省エネルギー実施要領」によると、業務用冷蔵庫のドアのパッキンが1cm欠損していると、冷蔵庫で約17%、冷凍庫で約27%も電気が余計に消費されてしまうとのこと。普段なかなか気にしないところだからこそ、注意してチェックしたいところですね。

冷蔵庫の電気代が高くなる原因

 電気代が高くなってしまう原因について、詳しく見てみましょう。

1.一日の開け閉めの回数

 冷蔵庫内が冷えた状態でドアを開けると当然冷蔵庫内の温度が上昇します。この開閉の動作を多く繰り返すことでコンプレッサーに負荷がかかり、電気代が多くかかることにつながります。

2.季節

 いくら現代の冷蔵庫が密封化されているといっても、室内との温度差が大きいと冷蔵庫内を冷やすためにかかる電気代に影響が出ます。冷暖房を止めている営業時間外の、冬と夏の室内温度で比較しましょう。冬の室内温度は4℃、夏は40℃と仮定すれば、冷蔵庫内の温度設定とほぼ同じ冬は、コンプレッサーはほとんど動きません。しかし室内が40℃に達する夏は、コンプレッサーが回り電力を消費することで、電気代に影響が出てしまいます。

3.メーカーや機種の違い

 メーカーや機種により年間の消費電力に差があります。これは家庭用冷蔵庫などでも同じで業務用冷蔵庫に‟インバーター制御が搭載されている“ことや、‟古い業務用冷蔵庫を使い続けている“などの条件で電気代に影響します。業務用冷蔵庫のコンプレッサーがインバーター制御されていれば回転速度を自在に変更できます。また、節約を考えるのであればインバーター制御が搭載された業務用冷蔵庫がおすすめです。古い冷蔵庫をお使いならば買い替えを視野に入れた方が、断然電気代をオトクにできます。

具体的な削減方法について

 続いて、自分でできる削減方法についてお話していきます。

1.冷気遮断カーテンの設置

 扉が大きい分冷気が逃げやすい業務用冷蔵庫は、冷気遮断カーテンの設置で冷気が逃げにくくなるため電気代の節約につながります。

2.食品を詰めすぎない

 冷蔵庫内の空気の循環が悪くなる原因に食材の詰め込みすぎがあります。これは無駄な電気代がかかる原因になります。大きなダンボールのまま食材を入れてしまいがちな業務用冷蔵庫は、ダンボールや発泡スチロールから食材を出して冷やすなどの工夫をすれば、食材の詰め込みすぎを防げます。

3.熱いものは入れない

 調理したばかりの料理を冷やしたいなど、普段家庭ではしないことを大きな業務用冷蔵庫ならできるのではないかと思うかもしれません。しかし熱いものを入れると、急激に上昇した庫内の温度を下げるために業務用冷蔵庫に余計な負担がかかります。故障の原因にもなりかねないため、調理したものを冷やす場合は常温である程度冷めてから冷蔵庫で冷やすようにしましょう。

4.開閉時間は短く

 冷蔵庫を効率よく機能させるためには、ドアの開閉を少なくするということも大切です。冷蔵庫を開け閉めする機会が多くなると、その都度冷気が外に逃げてしまうので、冷蔵庫内の温度が上がり、温度が下がるまで電力消費が激しくなります。夏は特に、冷蔵庫の開け閉めが多くなるので、開閉を少なくするように心がけましょう。また、冷蔵庫の温度調節を行うダイヤル調整も、季節に応じて行うと電力消費を少なくできます。

 憧れだった飲食店経営や食品加工業など、これから始めたい、またはお使いの業務用冷蔵庫の節電を心がけたい方は、まずこれらのことを実行してみてはいかがでしょうか。

新型の冷蔵庫に買い替える

 古い冷蔵庫を使用しているとそれだけで電気代が高くついてしまうことをご存知ですか?
古い冷蔵庫を新型冷蔵庫に買い替えるだけで、大幅に電気代が削減できます。例えば、10年前の冷蔵庫を買い替えた場合、年間500kWhの省エネに加え、電気代は約13,000円も削減ができるのです。新型冷蔵庫は消費電力が低いので、冷蔵庫を新型に変えるだけで電気代は必ず削減できます。

 では、新しく買い替える場合、どのような基準で選べば良いのでしょうか。そのポイントを4つご紹介します。

1.必要な機能と使いやすさを重視する

 飲食業もお店によって冷蔵庫に求める機能は変わってきます。業務用冷蔵庫は機種によって冷凍室の機能の違いや冷蔵室の使い勝手が異なるので、取り扱う食材に合わせて必要な機能・使いやすさを重視して選びましょう。

2.サイズを充分に確認する

 業務用冷蔵庫は庫内を広くする構造上、家庭用冷蔵庫よりも高さがあります。「買ったはいいけど、厨房に入らない!」なんてことにならないように、お店のサイズをしっかり測り、カタログなどでサイズを比較して選びましょう。

3.電源が取れるか確認

 業務用冷蔵庫の電源には、単相100Vと三相200Vのタイプがあり、それぞれコンセントプラグの形状が違います。お店の設備によっては電源をとるための工事が必要になるケースもありますので、電源やコンセントの形状も忘れずに確認しましょう。

4.お店の排水設備を確認しましょう

 業務用冷蔵庫のなかでも、冷凍庫は定期的に霜取りが必要なので、排水が結構出ます。受け皿で対処することもできますが、お店の施設自体に専用の排水設備があったほうが便利ですので、あらかじめメーカーに標準的な排水量を確認しておきましょう。

まとめ

 電気代の多くを占めている冷蔵庫。新型冷蔵庫は消費電力が低いので、冷蔵庫を新型に変えるだけで電気代は最大で30%も削減ができます。電気代を減らすことは、居酒屋などの飲食業を経営する上で大きな経費削減につながりますよね。また、電力の消費量を減らすだけでなく、会社との契約を見直すことも電気代を減らすことに効果的です。さまざまな方法を実践して電気代を削減することで、健全な飲食業経営を目指してみてください。
 また、弊社では電気代の削減や、新型冷蔵庫購入についてのご相談をうけたまわっております。まずはお電話かメールにて、お気軽にお問い合わせください。

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