開店情報

【東京・浅草】フランスのガレットを日本風にアレンジする『Fleur de Sarrasin』で新しいそば文化の可能性を見つける

 歴史あふれる浅草の街に、長年日本人に愛され続けているそばの新しい食べ方を提案するお店『Fleur de Sarrasin(フルール・ド・サラザン)』がオープンしました。新しいそばの食べ方とは、そば粉を使った生地のガレット!日本だけでなく本場フランスでも腕を磨いたオーナーシェフが作り出すガレットは、他店のガレットとは違った楽しみ方が魅力。そんなこだわりのガレットに合わせるのは、国産のシードルです。そんな二大看板メニューを掲げる同店のこだわりについて取材させていただきました。

オーナーシェフはそば経験豊富なガレット職人

 『Fleur de Sarrasin』でこだわりのガレットを作るのは、オーナーシェフの玉越さんです。玉越さんは、日本にガレットを広める先駆けとなった企業で10年ほど勤務。そのうちの5年間を本場フランスで過ごし、ガレット職人としての技術を磨きました。現地のそば文化を学んだことで、日本の古くからのそば文化と同じくらい、フランスでもそばの文化が発展していることを目の当たりにしたそうです。
 帰国してからは、神田にあるそば屋さんで1年ほど修業し、日本のそば粉やそば打ちについての知識を深めたのだとか。こうして、ガレット職人としてフランスと日本で修業を積んだ玉越さんは、満を持して2019年4月10日に『Fleur de Sarrasin』をオープンしました。

 店名『Fleur de Sarrasin』は、フランス語で“そばの花”を意味する言葉なのだそう。

石臼挽きの自家製ガレット

 ガレットとは、フランス北西部にあるブルターニュ地方の郷土料理。そば粉を使った薄く焼いた生地に具材を乗せて、折りたたんだ料理のことです。
 『Fleur de Sarrasin』のガレットは、国産そば粉を100%使用しています。そばの実は全国各地から仕入れており、品種によって挽き方を変えています。

 そんな生産者のこだわりが詰まったそばの実を、店内にある石臼で自ら挽いているのも特徴。自家挽きのため、新鮮さと風味が格段に違います。
 また、もう一つの特徴が形状。通常のガレットは四角い形をしているのですが、同店のガレットは筒状に丸められており、全ての具材が生地と合わさってバランスよくまとまります。お食事系の“黒ガレット”とスイーツ系の“白ガレット”があり、それぞれに使われている食材も生産者から直接仕入れています。

 「当店のガレットは、フランスと日本の文化の融合。フランスの郷土料理を日本産の食材で作り、お箸で食べていただくスタイルです。」

りんごの発泡酒“シードル”

 同店のガレットと対をなす看板メニューがシードルです。シードルとは、りんごの発泡酒のこと。あまり馴染みのない飲み物かもしれませんが、実は日本各地に生産者がいるのです。『Fleur de Sarrasin』ではりんごの生産で有名な青森県のほか、北海道や岩手県、長野県などから仕入れています。

 「シードルは、りんごのフレッシュさを感じられるアルコール度数が低いお酒です。ジュース感覚で気軽に楽しんでいただけますよ。りんごのポリフェノールがたっぷり入ったシードルは、ガレットとの相性もバツグンです。」

生産者の想いを紡ぎ、新しいそば文化を広める

 最後に、玉越さんに今後の展望をお聞きしました。

 「まずは、いろいろな生産者さんの想いやこだわりをお客さまに伝えること。当店はそばの実、シードル、そのほかの食材についても厳選した生産者さんから仕入れています。それぞれこだわりや想いがあり、みなさんの口に運ばれるまでにたくさんの労力や時間がかかっています。そんな想いを繋いでいきたいと思っています。
 そしてもう一つは、新しいそばの食文化を広めること。若い女性を中心に近年ガレットが流行していますが、当店の日本そばの文化も大事にしたガレットで、新しいそばの可能性を広げていきたいですね。」

 本場フランスでも修業した玉越さんが作るこだわりのガレットと、生産者のこだわりが詰まったシードルをいただき、それぞれのこだわりに想いを馳せることができる『Fleur de Sarrasin』。ガレットという新しいそば文化に触れ、そばの持つ可能性を発見してみてくださいね。

店舗名 Fleur de Sarrasin(フルール・ド・サラザン)
住所 東京都台東区西浅草2-14-2インパレス1F
電話番号 03-6876-1851
アクセス 田原町駅から徒歩5分
営業時間 11:45~14:00/17:45~22:00
定休日 不定休
ホームページ http://www.fleurdesarrasin.tokyo/
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