【東京・巣鴨】食×酒×ファッション×音楽=?? 楽しすぎるオンリーワンのたこ焼きBAR『タコヤキスタンド をごちゃん』
“おばあちゃんの原宿” などと比喩され、大都市を結ぶJR山手線上で他駅と異なり、どこか落ちつきを感じさせてくれる街、巣鴨。ゆっくりとした時間が流れる巣鴨に、明らかに異彩を放つ『タコヤキスタンド をごちゃん』が2017年3月3日にオープンしました。
商店街にはお団子屋さんにレトロなブティック、昭和初期から続く木造の居酒屋などが立ち並び、どこからか演歌までもが聞こえてくるが、ここのお店では全く異なります。オーナー・小郷さんのこだわりは、「つまみ」「ウイスキー」「ファッション」「ロック」と、たこ焼き店からかけ離れたようなキーワードが並びます。今回は、その謎を解明すべく取材に行って来ました。
ハイセンスすぎるたこ焼き屋
メキシカン料理店のような鮮やかなペイントを見つけたら、そこが『タコヤキスタンド をごちゃん』の目印。この壁はいわば看板で、左に見える細い脇道を進むと店舗があります。
脇道を20mほど進むと、右手にカラフルでお洒落な建物が見えてきます。手前は同店が水曜日に経営するギャラリーで、奥にあるのがお店です。
中を見なくても思わず楽しそうな空間を連想してしまうポップな外観。オーナーの小郷さんは、隣りにギャラリーを併設してしまうことでもわかるようにとにかくハイセンスな方。所々にお洒落なオブジェや雑貨がさりげなく飾られています。
酒とファッションとロックへの愛を感じる店内
ソウルフルな音楽が鳴り響く店内に入ると、そこには小郷さんのこだわりが溢れています。店内右側には、日本酒や焼酎はもちろん、インポートウイスキーや手作りサングリアまで並べてあり、提供しているエビスマイスターは巣鴨で唯一このお店だけが扱っています。隣りにやって来た常連さんは、ストックしているイタリア産のジンを楽しそうに飲んでいました。
また、店内にはお洒落なジャケットや小物などの販売もされています。カウンターにぶら下がっているのはなんと小郷さん特製の万年筆。手にとって見てみると、ディティールまでこだわりが詰まっていて、思わず欲しくなってしまいました。とにかく言えることは、ここはたこ焼き屋という概念を覆すたこ焼き屋だということです。
とろっとろすぎて驚くこだわりのたこ焼き
たこ焼き以外の部分で圧倒的なこだわりを見せる『タコヤキスタンド をごちゃん』ですが、もちろんたこ焼きへのこだわりも徹底しています。タコは北海道産を使い、ソースは小郷さんの地元岡山県産。だしは鳥ガラスープを基調とし、オレンジ、パイナップル りんご、バナナ、ゆずなどの果物を配合。粉はラーメン屋さんにまでアドバイスをもらいに出向き、小麦粉100%ではなく、北海道産と新潟産の米粉を混ぜて独自の食感を生み出しています。
2種類の米粉を配合していることに加え、小郷さんの絶妙な火加減により、中は驚くほどトロトロ。この食感をどうしても味わってほしいという思いから、テイクアウトを禁止にしているのも納得です。
たこ焼き屋なのにたこ焼きを凌ぐ焼きそば
蕎麦屋の裏人気メニューがカツ丼であったり、ラーメン屋の裏人気メニューがチャーシュー丼であるなんて話はよく聞きますが、ここは裏でもなんでもなく、堂々と焼きそばが「ランキング1位」を獲得しているたこ焼き屋です。隣りに座った常連さんも「ここの焼きそばは本当に美味い」と太鼓判を押すように、焼きそばにもたくさんのこだわりが詰まっています。
提供された瞬間、ハート型の可愛らしい目玉焼きに目がいきますが、注目はこの特殊な麺。通常の焼きそばより明らかに太麺で、食べてみるとその弾力性に驚かされます。この麺は小郷さんが究極の焼きそばを作るために、数十種類の麺を1年以上かけて試食しようやく見つけた理想の麺。太麺で弾力性があるため濃いめのソースによく絡み、味をしっかり味わうことができます。こちらも岡山県産のソースに数種類のスパイスを効かせているため、程よくピリ辛で箸が止まりません。
オンリーワンなオーナーに会いに
ここまで見ていただいた方は、このお店がオンリーワンなたこ焼き屋である理由がわかったと思います。これらは全て小郷さんの好みで作り上げられています。つまりこのオーナーの存在こそがオンリーワンであり、このお店の一番の特徴なのです。ぜひこの多趣味でサブカル好きな小郷さんと飲みに『タコヤキスタンド をごちゃん』を訪れてみてはいかがでしょうか。
■文、写真・片岡力也
店舗名 | タコヤキスタンド をごちゃん |
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住所 | 東京都豊島区巣鴨2-9-27 |
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電話番号 | 03-3916-1980 |
アクセス | JR巣鴨駅から徒歩3分 |
営業時間 | 19:00~翌2:00 |
定休日 | 不定休 |
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