【東京・白金高輪】食材調味料にとことんこだわる！優しい和食のお店『哲茶ん』に行ってきた

　今回紹介するのはこちらのお店。東京メトロ白金高輪駅から徒歩3分のところに、今年5月5日にオープンした『哲茶ん（てっちゃん）』です。

　こだわりの和食やオーナーご夫婦の笑顔に、早くもリピーターが急増中なんだとか…！

食材選びの確かな目

　お店に入ると元気に出迎えてくれたのが、力を合わせてお店を切り盛りする菅谷さんご夫妻。

　22歳のころから板前をやっているというご主人は、食材を見る目は誰にも負けません。お店で使う魚は島根や山口から直送の新鮮なもの。足りないものがあるとなれば、朝早くから市場に出向き、自分の目利きひとつで魚を選んで仕入れるそうです。だからこそ、色々な食材を使った料理を日替わりで楽しむことができます。料理を待ちながら、奥さまの手書きのメニューをゆっくり眺めるのも楽しいですね。

ご主人渾身の手打ちそば

　「私、蕎麦って、あんまり好きじゃなかったんです。値段が高いわりに味気なくて…でも、主人の蕎麦を食べてから考えが変わりましたね！香りが全然違うし、こんなに味があるんだ！とか本当に分かるようになって」と、奥さまが目を輝かせるおすすめメニューが、自慢の手打ちそば。

　蕎麦好きのご主人は、自身でお店を始めるときに「和食だけでなく、蕎麦も出せるお店にしたい」と考えました。蕎麦屋での修行の日々を経て、生まれたのがこちらの逸品！
ちなみに蕎麦粉の配合はご主人の企業秘密！奥さまですら教えてもらっていないとか…。数量限定のメニューなので、お早めに！電話予約が確実ですよ！

山陰から直送！のどぐろのおいしさ

みなさん、こちらの赤い魚「のどぐろ」をご存知ですか？日本海沿岸で獲れる「幻の魚」とまで言われる高級魚。ちなみに外は赤いですが、白身魚です。

　しかも『哲茶ん』でお出しするのどぐろは、ご主人が食べ比べて一番美味しかったという島根・山口で水揚げされたもの！エサが違うと、魚の身のうまみも全然違うのだそうです。のどぐろのお刺身は、蕎麦と並び「これだけはお客さまに食べてほしい！」とお二人が太鼓判を押す逸品です。

　お刺身は白身魚だけに淡泊かと思いきや、口に含むとその脂の乗りに驚きます！さすが高級魚というだけあります。その上、産地直送、獲れたてピチピチだというからかないません。

　「お子さん連れでいらして『うちの子お刺身食べないのにここのお刺身だけはたくさん食べてくれるんです！』ってお客さんが言ってくれて。嬉しいし、よかったー！って思いますね。」と奥さまは笑顔で語ります。

　ご主人が独自にブレンドした刺身醤油はもちろんですが、もう一つおすすめの食べ方があります。それが、塩をぱらっと振り、煎り酒で食べる方法。煎り酒とは醤油のなかった時代に考案された調味料で、日本酒に梅干しや昆布などを入れて煮たてたもの。魚のうまみがしっかり感じられるんです。初めて聞く方も多いと思うので、ぜひ試してみてください。

たくさんの食材に出会える

　こちらは夏のおすすめ「とうもろこしのかき揚げ」。また「蓮根のレモンゼリー」「イチジクの西京焼き」など少し変わった創作メニューも！お店ではこういった四季の野菜料理をはじめ、お客さまのリクエストを聞きメニューに取り入れています。コースもやっていますが、料理の内容は希望に合わせて変えることができますよ。

（蓮根のレモンゼリー）

常連さん急増中！

　まだオープンして間もない『哲茶ん』ですが、お客さまの心をがっしりと掴み、リピーターを増やしています。中にはほとんど毎日来店するお客さまもいらっしゃるんだとか！一人でも入店しやすく、ゆっくり食事を楽しめる雰囲気。色々な食材で新しさを取り入れつつ「これが食べたい！」を大事にしたお客さま目線のメニュー作り。これは通いたくなるのもうなずけますね。

　週末は家族連れで来店する方も多く、ここでもお店の心配りが光ります。国産桐の安全な子ども用食器を使ったり、子どもに野菜を食べてほしいお母さんのために、肉じゃがや筑前煮などのメニューに力を入れたり。そういうちょっとしたことが、お客さまの心をわしづかみにしているんですね。

お客さまを大切に、一緒にお店を作っていく

　『哲茶ん』では、出来合いのものや冷凍のストックは使わず、すべてご主人が時間をかけて一から仕込みをしています。

　食材の産地や安全性はもちろん、調味料にもこだわり、お客さまに安心して美味しいものを食べてほしいという、ご主人の板前としての目線。そして、親子連れが入りやすいお店を作り、お子さんにも安心して美味しく食べてほしいという、奥さまの女性としての目線。その2つが、お店を支えています。

　「今後はコースをメインに展開し、お客さまの要望に応えながら料理を出していきたい。常連さんを大事に、なおかつ新しいお客さまにもお店を知って、どんどん来てもらいたい。お客さまと一緒にお店を作っていきます！」と、笑顔で話してくれました。

　カウンターでご夫婦とのおしゃべりを楽しみながらゆったり過ごすのもよし。ご家族でわいわい、料理に舌鼓を打つのもよし。一度訪れたら最後、あなたもきっと常連さんに加わること間違いなしです！