【東京・三ノ輪】自家製バジルが決め手!三ノ輪に突如現れたエスニックバル『アジアンカフェ&バー アポカリ』

 荒川区三ノ輪。都電荒川線の終着点であるこの地は東京きっての下町文化が残り、昭和のレトロ感が漂う喫茶店や居酒屋が集います。特に住人たちの台所であるジョイフル三ノ輪は、活気があり数々の飲食店や小売店で賑わっています。そんな商店街のすぐ横に、2018年3月10日、エスニック料理を専門とするカフェバーができました。その名は『アジアンカフェ&バー アポカリ』。昭和感漂う街の雰囲気とは全く違った清潔感のあるオシャレなお店ですが、この日も客足は途絶えず街の人たちには早くも受け入れられているようです。

好きが高じてエスニック料理店オーナーに

 店主の工藤和晴さんは、大のアジア好き。東京にもまだタイ料理店が多くなかった学生時代、アメリカに留学していた際に友人に作ってもらったタイ料理に衝撃を覚え、以来アジア文化にどっぷりハマっていきました。「先日もタイにあるチャーン島という島に行ってきたんですよ。」と楽しそうに話します。しかしこの地に引っ越して来てアジア料理を食べられる場所がほとんどないことに気がつき、それならば自分でお店を始めてしまおうと、サラリーマンを辞め自らカフェバーを開いたと言う行動力溢れる工藤さん。現在は家族で和気藹々とお店を経営しています。

照明や内装にこだわった良い意味で三ノ輪らしくないオシャレな店内

 店内に入ると、キッチンのスパイスなのか、どこかアジアンな香りが漂ってきます。お店は縦長で、カウンター席とテーブル席があり、貸切でパーティをするのも良いでしょう。インテリアは奥様が担当していて、緑を多く取り入れることでジャングルのような雰囲気を演出しています。照明もこだわりのものを使用しており、夜になるとブラックライトに変貌して、クラブのような雰囲気にすることもできるようです。下町らしくない雰囲気ですが、こういった雰囲気のお店を待ち望んでいた人も少なくないでしょう。

 いいちこやキンミヤのボトルが立ちならぶ近所の居酒屋とは異なり、ワインやリキュールが店内を彩ります。ビールは勿論ワインやカクテルにも合うエスニックおつまみが豊富なので、食事だけでなくお酒を飲みに来ても楽しめます。

自家製スパイスを使用した絶品料理の数々

 『アジアンカフェ&バー アポカリ』の売りは何と言っても自家製スパイス。工藤さん自らがブレンドして作ったスパイスを料理によって使い分けています。バジルやミントなどは現地の種を仕入れ、自宅にて栽培をするほどのこだわりです。


▲ガイヤーンライス(780円)

 人気メニューのガイヤーンライスは、日本語に訳すとタイ式焼き鳥ご飯であり、ご飯の上にグリルした鶏肉を乗せたシンプルなメニューです。味の絶対的な決め手であるツケだれは、タイのハーブやスパイスを10種類以上ブレンドしたもの。そこに2日ほど鶏肉を漬け込んでいると言います。確かにツケだれに何が入っているかを想像するのは容易でなく、複雑性の高い奥深い味となっています。それが中までしっかり染み渡っているため、白いご飯がよく進むのも納得です。サラダとスープがついて750円という下町プライスが嬉しいですね。


▲ガパオライス(750円)

 タイ料理といえばガパオと言っても過言ではないくらい日本でも人気が高いガパオライス。『アジアンカフェ&バー アポカリ』のガパオライスもまた自家栽培のタイ産バジルを使用しており、現地の味を思い出す本格的な味わいとなっています。半熟に焼かれた卵を肉に絡ませると一層コクが増えスプーンが止まりません。辛さは控えめなので、辛いのが苦手な方も気にせず食べることができます。もちろん現地のガパオのように激辛対応もしてくれます。こちらもランチに頼むとサラダとスープがセットで750円とリーズナブルです。


▲ラープ(800円)

 ラープとはタイやラオスで食べられるハーブたっぷりのサラダのことを言います。前述の通り自家製ハーブをふんだんに使用していて、サラダなのでよりその味を楽しむことができます。
 味付けはお酒に合うようやや濃いめに作っており、ビールのお供に最高。是非ともタイのシンハービールかラオスのビアラオで合わせたい料理です。
 その他にも、自家栽培のキューバ産イエルバブナを使用したモヒートなども人気で、食べ物だけでなく飲み物からも工藤さんのこだわりを感じることができます。

自分が通いたいお店を作りたい

 工藤さんがお店を始めたのは他ならず「自分が通いたいお店が近くになかったから。」です。学生時代からずっと好きだったアジア料理を出して、自分好みのアジアンテイストのインテリアに囲まれ働く工藤さんはとにかく幸せそうに見えました。事実「今までの仕事のどれよりも大変だけど、どれよりも楽しい。」と嬉しそうに言います。
 そんな夢とロマンの詰まった『アジアンカフェ&バー アポカリ』に是非とも足を運んでみてください。

■文、写真・片岡力也

店舗名 アジアンカフェ&バー アポカリ
住所 東京都荒川区荒川1-31-7 1F
電話番号 03-5604-5694
アクセス 都電荒川線荒川一中前駅から徒歩1分、東京メトロ日比谷線三ノ輪駅から徒歩10分
営業時間 火曜日~土曜日 12:00~23:00(ラストオーダー22:00) 日曜・祝日 12:00~20:00
定休日 月曜日
ホームページ http://apocalypsenow.namaste.jp/
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