【福岡・八女】元力士が作る！ 相撲部屋のちゃんこが食べられるちゃんこ＆焼き鳥専門店『ちゃんこ鍋 和』

　お鍋の季節がやってきました。皆さんは何鍋がお好きですか？
　シンプルな水炊きに寄せ鍋、こってりもつ鍋にチゲ鍋、おしゃれにチーズ鍋やトマト鍋など、お鍋と一括りにしても “つゆ” によって味は千差万別です。2016年2月、福岡県八女市に、元力士が作るちゃんこ＆焼き鳥『ちゃんこ鍋 和』がオープンしました！ 相撲部屋の本格ちゃんこ鍋とは、お相撲さんが食べていたと思うだけで美味しい気がしてきます。今回は、代表の原島さんにお話をうかがいました。

家族経営ならではの落ち着いた佇まい

　福岡県八女市、国道（3号線）を1本中に入ったところに『ちゃんこ鍋 和』はあります。大きく “和” と書かれた看板が目印。瓦屋根の入り口は相撲部屋の門構えのようで、店内に入ると柔らかい物腰の原島さんが出迎えてくれます。

　家族経営ということもあり、席数はあえて少なめにしているとのこと。“家族だけで回せる広さ”、“お客さんにサービスが行き届く広さ”を意識しているのだそうです。お客さまとの関わりを大切にしたい原島さんのこだわりと言えます。

引退してから3年間の修行を経て

　原島さんはもともと、力士（高田川部屋）として18年間も戦ってきた経験があります。現役時代の日々の活力こそ、ちゃんこ（お相撲さんの料理）だったとのこと。『ちゃんこ鍋 和』で提供されるのは、現役時代に相撲部屋で実際に食べてきたちゃんこ料理をベースに作られたものです。

　原島さんは引退してから3年間、別のお店で修行をしてきました。というのも、相撲部屋で食べてきたのは「自分たちが食べるためのもの。」「人様にお金をいただくからには、より美味しいものを。」と考えたため。今あるものをただ提供するのではなく、より洗練させる向上心は、現役時代に培われたものなのでしょう。

“鶏ガラベース” の本格ちゃんこ鍋

　『ちゃんこ鍋 和』の一番のおすすめは、相撲部屋でも提供されているちゃんこ鍋（並 2,600円）です。8時間も煮込まれた “鶏ガラ” をベースに、塩・味噌・醤油からお好きな味をチョイス。また、締めは雑炊・麺（ちゃんぽん or うどん）から選べます。具材は豚に鶏、白菜にえのきなどと、シンプルだからこそ鶏ガラベースのつゆの味がよくわかります。

　ちゃんこ鍋と一緒に、焼き鳥（各130円）もどうぞ。鶏皮に鶏もも、つくねに豚バラと炭火で焼かれた焼き鳥は、ビールや日本酒との相性が抜群です。中には “本日のおすすめ” もあり、取材時（11月）にはフォアグラの串焼き（1本500円）のような珍しいメニューもありました。次はどんなメニューがあるのか、今から楽しみです。

唐揚げは母の味

　『ちゃんこ鍋 和』は、お母さまとお姉さまを加えた家族経営の温かみあるちゃんこ＆焼き鳥専門店です。メニューの中には、お母さまが昔から手作りされてきた「自家製・鶏の唐揚げ」もあります。季節ごとの付け合わせもお母さまが作られているとのことで、お客さまの中にはそれ目当てに訪れる方も多いのだとか。母の味を楽しみたい方にもおすすめです。

“お相撲さんのちゃんこ鍋” を食べてほしい

　原島さんは「“お相撲さんのちゃんこ鍋” を一度食べてもらいたい。」と言います。実は、もともと “ちゃんこ＝お相撲さんの料理” という意味があるそうで、本格的なちゃんこ鍋を食べるには相撲部屋か元力士のお店に行くしかありません。

　これからはいよいよ、お鍋のおいしい季節がやってきます。寒い中、暖かいお鍋を楽しみたいと思ったなら、『ちゃんこ鍋 和』で、元力士が作る本格的な相撲部屋のちゃんこ鍋を食べてみてはいかがでしょうか？

■文、写真・堀本一徳