【愛知・名古屋】古き良き昭和の雰囲気が魅力のヘアーサロン『デリカ（DELICA）』

　今回は、開店して52年という長い歴史のあるヘアーサロン『デリカ（DELICA）』をご紹介します。
　昭和レトロな雰囲気が漂う同店は、近隣の方はもちろん、遠方から通ってくるお客さまも多いのだそう。長くお客さまに愛され続ける同店の魅力を、オーナーの中村さんに語っていただきました。

開店当時『デリカ（DELICA）』という店名はめずらしかった

　今から52年前にヘアーサロン『デリカ』はオープンしました。
　「当時は、進学するか技術職を身につけて就職するかの選択でした。自分にとって床屋が一番向いていると思ったのがこの道を選んだきっかけだね。」と話す中村さん。
　インターネットが普及し、なんでも調べられて、どんな職業にでもなれるような現代とは違い、限られた選択肢のなかから将来の選択をせまられる時代でした。そんな時代に床屋としての道を選び、約６年間修業に励んだそうです。

　お店の名前を付けるにも自分の苗字にするお店が大半の中で、当時としては珍しい『デリカ』と名付けられた同店。この『デリカ』 は、義理のお姉さんの喫茶店の名前だったそうです。今となってはあまり珍しくない名前ですが、おしゃれな店名の先駆けだったのかもしれませんね。

昭和レトロな雰囲気の店内

　 　
　おしゃれで都会的な雰囲気とは対照的な店内。ブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気が印象的です。鏡台や斜めに置かれたセットチェアからは、まるで昭和にタイムスリップしたかのような昔懐かしさが感じられます。

　「当時は忙しくてなかなか食事も満足にとることができないほどでした。ここまでやってこられたのは、常連さんの支えがあったからかもしれません。」と中村さんは言います。

　当時と変わらずに近所のお客さまが足しげく通い続けて52年。遠方に引っ越したお客さまもわざわざ通い続けているのだそう。現在、中村さんは73歳。
　「何年たっても変わらずにここに来てくれるお客さまには、感謝の気持ちでいっぱいですね。」と話してくださいました。

中高年層に人気のヘアーサロン

　お客さまの層としては、中高年層のダンディなおじさまやおしゃれなマダムが中心なのだそう。年齢の近いご近所の方は、まるで友達の家に遊びに来る感覚で訪れることもしばしば。

　ただおしゃべり楽しむのも良し、髪を切りながら会話を楽しむのも良し。心地よいアットホームな空気が漂います。
　同じ時代を生きた同士が、気軽に集まれるゆったりとしたこの空気感も、同店ならではの魅力といえそうですね。

おススメは「髭剃り」と「産毛剃り」

　オススメメニューは、髭剃りと産毛剃り。

　女性におススメな産毛剃りは、蒸気を使って産毛を立たせることで、根本から剃ることができるのだそう。そのため、顔の明るさもワントーン明るくなり、化粧ノリも良くなります。この産毛剃りを目当てに通われるお客さまも多いという、人気のメニューです。ぜひ一度お試しくださいね。

いつまでも地域とともに・・・

　今後についてうかがったところ、「これからも、来てくださったお客さまに満足して帰ってもらえるように、ひたむきに、頑張っていきたいですね。」と、にこやかに話してくださいました。

　昭和から平成、そして令和へと元号が変わるなかで、古き良き昭和の趣を残す『デリカ』。末永く地元に愛され続けている、まちのヘアーサロンです。