【東京・四谷】食材へのこだわり！シェフの想い・生産者の想いを美味しくいただく『和欧食堂AGITO』

※2024年11月現在こちらのお店は閉業しています。

イタリアンやフレンチに和のテイストを加えた『和欧食堂AGITO』では食材へのこだわりが感じられる食事を楽しむことができます。また、他店ではなかなか食べることのできない食材にも出会えるのだとか。今回は、そんな同店のオーナーシェフ・手塚さんにお話を伺いました。

赤坂から四谷への移転

赤坂で12年間『イタリア酒場AGITO』を営業していた手塚さんでしたが、再開発による退去のため閉店し、2017年8月21日に『和欧食堂AGITO』として新宿区四谷にてリニューアルオープンしました。同店は、大きな窓が特徴的で、昼間は開放的な気分を味わいながらランチを楽しむことができます。夜は店内の優しい灯りと外の薄暗さのコントラストが神秘的で、昼間とは違う雰囲気になります。
赤坂では繁華街に出店していたこともあり、移転当初は場所が変わると客層もガラッと変わることに驚かれたと言います。同店はビジネスマンや近所にお住まいの方の来店が多いのだとか。一名や二名で来るお客様が多いので、もっぱらカウンター席が人気だそうです。
客層が変わると人気のメニューも変わってきます。「赤坂では赤ワインが人気だったので、赤ワインに合うメニューをメインに構成していた。しかし四谷では白ワインがよく出るので、メニュー構成を変える必要もありました。街を見つつ、お客様を見つつ、会話をしつつ、メニューを日々考えています。」と手塚さんは話します。

「食材は新鮮なうちに大事に使う」をモットーに

手塚さんは、飲食店を経営していたご両親の背中を見て育ったそうです。
「もともとサッカーをずっとやっていて、プロテストも受けた経験があります。しかし、新天地に行くことになり、サッカー選手として無名の自分とのギャップに悩みました。そこで一念発起し、飲食業に進むことに決めました。」先代の社長に声を掛けられ入社したのが14年前。今では2代目社長として経営しています。
そんな手塚さんは、生産者と直接交渉をして仕入れをしているそうです。自分の目で現場も食材も見ることが、一番間違いがないと言います。
「農家は種を蒔いたら収穫するまで休みなんてないんですよ。それでも、少し曲がっていたり傷がついていたりするだけで出荷できない商品もたくさんあります。味や美味しさは同じですし、出荷できる商品も出荷できない商品も手間は同じ。だったら出荷できなくても美味しいものを、新鮮な状態で大事に調理したいと思いました。」と手塚さん。魚介類や肉類は業者さんから仕入れているそうですが、メーカーや規格まで指定して仕入れているそうです。自分が美味しいと思って納得した食材を使うという手塚さんの想いが、料理に込められています。

他店ではなかなかお目にかかれない人気メニューの数々

▲天使の海老のお刺身

食材にこだわる同店では、他店ではなかなか食べることができない食材と、出会うこともできます。
まずは“天使の海老”。ニューカレドニアの安全で美しく汚れのない海水で、添加物を使わない自然食のみで養殖された海老です。生で食べても火を通しても美味しいこの海老は白ワインとの相性は抜群です。

▲イノシシ フィレ肉のロースト

また、イノシシ フィレ肉のローストも提供しています。害獣として駆除された猪は処理にコストがかかってしまうのですが、その猪を新鮮な状態で仕入れているそうです。調理や衛生管理の難しい猪肉ですが、同店では猪専用の調理器具を用意するなど徹底していると言います。
そして、同店の一番人気メニューは“骨付きラム肉のロースト”です。肉を熟成させ、独特のくさみが出ないように工夫して処理しているので、ラム特有のくさみが一切ないとのこと。これを食べるために来店するお客様も多いようです。

▲骨付きラム肉のロースト

「高い料金を出さなくても美味しいものは美味しい」

「〇〇産の食材だから美味しい、有名シェフのお店だから美味しい、高級だから美味しい、という価値観で食事をされている方が多いと感じています。当店では、適正な料金で美味しいものを提供します。自分の舌で納得したものをお客様に食べていただいて、それが気に入っていただければ。」手塚さんは、お客様の固定概念を壊していきたいと言います。
一つひとつの食材にこだわり、一品一品の料理にこだわる『和欧食堂AGITO』で、シェフと生産者の想いまでを美味しくいただく一時を過ごしてみてはいかがでしょうか。