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【福岡・西新】下北沢の味を福岡でも!『東京焼鳥と野菜巻きの店 Hayato to Hinata』

 福岡と言えば、とんこつラーメンやもつ鍋、水炊き、明太子…などなど、おいしい料理がたくさんあると有名ですよね。やきとりもその1つ。鶏肉以外にも豚バラや牛サガリ、シシャモなど、串に刺せれば何でもやきとりという、独自の文化が根づいています。

 そんな中、東京の住みたい街ランキングで常に上位にランクインする下北沢の焼き鳥が、福岡でも食べられるようになりました!今回は、地下鉄西新駅から徒歩5分ほどの『東京焼鳥と野菜巻きの店 Hayato to Hinata(はやととひなた)』の料理人・越智 章伍さんのインタビューをお届けします。

新鮮な素材が手に入る福岡で出店を決意

――ご出身は東京ですか?

 「いいえ、福岡です。地元は嘉麻市という炭鉱の町で、大学進学を機に上京しました。子どものころから料理が好きで、飲食業にも興味があったので、そのまま東京で飲食部門のある会社に就職したんです。ところが入社後は社内のアミューズメント部門に配属されてしまい、異動もかなわなかったので、やむを得ずいろいろな業態の飲食店を運営している会社に転職し、そこの焼き鶏部門に入りました。東京の下北沢というところで修行して、店長を経験した後、焼き鳥部門の総括を任されていました。」

――すごいですね!福岡に戻ってこられたのは最近ですか?

 「半年前ですね。下北沢の店の先輩が今、長崎で店を出しているので独立について相談したところ、朝引きの鶏でも産地からの距離で鮮度が全然違うという話を聞いたんです。実は東京で店を出すことも考えていたんですが、「鮮度の良い肉は色も違うし旨味も全然違う。だから新鮮な肉を仕入れるなら九州が絶対良い」と薦められて、福岡での出店を決意しました。」

――おいしい焼き鳥のために福岡を選ばれたんですね。

 「はい。工場に依頼して串刺しされた鶏を仕入れることもできますが、うちでは朝引きの新鮮な鶏肉を自分たちでさばいて串に刺しています。味付けに使う塩は5種類を独自にブレンドしていますし、タレは東京の店から譲り受けてきた12年物です。継ぎ足しながら使い続けているタレで、深みがあるんですよ。福岡に比べると甘さ控えめでスッキリしていると思います。全て手作業であることも、うちの店の特徴ですね。」

福岡とは一味違う焼き鳥の楽しみ方

――素材選びや味付けなど、細部にまでこだわっていらっしゃるんですね。

 「鶏肉は産地によってモモの歯ごたえや内蔵の臭みとか、それぞれ個性があるんですよね。なので部位によって産地を変えて仕入れています。福岡では豚バラや皮、砂ズリが好まれますけど、僕はレバーとハツがおいしい店がいい焼き鳥屋だと教わったので、この店のメインもレバーとハツだと考えています。」

――つまりお客様には、まずレバーとハツを味わってもらいたい、と?

 「そうですね。あと、普通の焼き鳥屋さんにはないような、希少部位もお出ししたいと思っています。なかなか食べないけどおいしい部位って、すごいいっぱいあるんですよね。たとえば“玉ひも”ってわかります?鶏の卵管とその中に入っている卵になる前の黄身の部分で、よく“ちょうちん”って言われたりするんですが…。」

――あ、わかります!

 「ああいうのも希少部位の1つなんですよね。ほかにも1羽から1本しか採れないような部位もあるので、そういうものもここでは提供できるようにしたいと思っています。」

長年の経験が味の決め手に

――ここに来れば、普段なかなか食べられないようなものも食べられるんですね!ところで、おいしいお店を見分けるのにレバーやハツをチェックするのは何故なんですか?

 「例えばレバーの場合、あまり高温で焼くと表面がパサついて中は焼けてないってことも結構あるんですよ。逆に火が弱すぎると中がパサパサになってしまうので、その絶妙な火加減っていうのが経験で培われていくんですよね。だから網の上で同じように焼いているように見えても、実は部位によって焼き方が全然違うんですよ。」

――うわー、奥深い!その店の力量がレバーの焼き加減でわかっちゃうんですね。そんなメニューをお客様に勧められるなんてカッコいいです!ちなみに焼き鳥は何種類くらいあるんですか?

 「野菜巻きなども含めて20種類くらいですね。野菜巻きというのは、ネギやレタスやキノコなどを一口サイズに切って、豚バラのスライスで巻いて串に刺して焼いたものです。東京の店では基本的の味付けが塩で、野菜巻きの素材に合わせて甘辛みそや大根おろしなどの調味料を出していました。なのでここでも同じようなスタイルでお出ししたいと思っています。九州にしかない素材とか、ちょっと変わった味付けの食べ方も提案しながら、九州で定番となっている部位以外にも目を向けてもらえるようにしたいです。」

――アイデア次第でいろいろとアレンジできるお料理なんですね。東京の焼き鳥にはどんなお酒が合いますか?

 「なんと言ってもビールでしょうね。自分の中ではすっきりとキレのあるドライ系のビールがいいと思っています。それから、ハイボールも合いますよね。お店には焼酎や日本酒、ワインもご用意しているので、塩とタレで組み合わせるお酒を変えてみるのも1つの楽しみ方だと思います。」

お世話になった社長が目標

――店名の由来は、もしかしてお子さんの名前ですか?

 「そうです!良くわかりましたね~。子どもの名前って温かみがあるじゃないですか。それに子どもの成長とともに店も成長させていきたいという思いもあって、1歳と3歳になる2人の息子の名前を店の看板に掲げました。アットホームな店にしたいという気持ちも込められています。」

――ステキですね~。

 「東京の店の社長には「飲食店は上手い料理を出して当たり前。他店との差別化をどうやってするかというと、一番は接客だ。目配り・気配り・心配りができる接客をしなさい。」と教えていただきました。その教えに従って、お客様を「いらっしゃいませ!」ではなくて「お帰りなさい!」と言って迎えられる、お客様との距離の近い店にしたいんです。そのため、お客様の方を向いて作業ができる店の造りに改装しています。席数も少し抑えて、その分きめ細やかな接客ができるようにと考えています。」

――東京でお世話になった社長さんをとても尊敬していらっしゃるんですね。

 「僕にとっての師匠です。これから店を増やして、社長と肩を並べられるくらいになるのが目標です。」

店舗名 東京焼鳥と野菜巻きの店 Hayato to Hinata
住所 福岡県福岡市早良区西新1-8-7 シルキーコート西新1F
電話番号 092-407-5199
アクセス 福岡市営地下鉄空港線西新駅から徒歩5分
営業時間 【平日・土】18:00~2:00(L.O.翌1:30) 【日】17:00~0:00(L.O.23:30)
定休日 不定休
ホームページ https://nishijin-hayoto-to-hinata.com/
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