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福岡

【福岡・高砂】『TOTANYA』で福岡の知られざる味に出逢ってみませんか?

※現在は閉業しています(2020年4月)

 赤坂の知る人ぞ知る名店『TOTANYA』が、高砂にお引っ越ししてリニューアル!以前よりも広くなったお店で、店主の藤原さんに出迎えていただきました。

小呂島(おろのしま)直送の魚がいっぱい!

――大きな生け簀がたくさんありますね~!このお店の名物はやっぱりお魚ですか?

 「福岡の地酒と地魚をメインに、旬の食材を仕入れて料理を提供しています。母の実家が漁師なので、地魚はそこから仕入れているんです。小呂島って言う島なんですけど。」

――小呂島?

 「はい。一応、福岡市の西区で、能古島の渡船所から船が出てるんですけど。」

――じゃあ、またさらに奥に?

 「そうです。能古から玄海があって、さらにその向こうに小呂島って言うのがあるんです。人口が200数十人くらいかな?小呂島は玄界灘の離れたところにあるんで、運んでくる手段が渡船に乗せるしかないんですよね。波が2m以上になると欠航なんですが、もう外海になるんで、週に何回かは欠航してしまうんですよね。なので、できるだけ確保できるように生け簀を置いて、活魚で仕入れているんです。」

――なるほど~。あ、あそこに水槽が1つ、2つ……。

 「裏にもあるので、全部で4つ生け簀がありますね。貝とイカとサバと……。」

――やっぱり分けないとダメなんですか?

 「イカは水質とか環境ストレスですぐに死んでしまうので、専用の生け簀でないとダメですね。それからサバとかも、いろんな魚と泳がせてるとぶつかって傷がついたり、ストレスで暴れ出したりするんで、そういうのを防ぐためにゆったり泳げる水槽を用意してますね。」

――繊細なんですね~。店長さんが「これは食べてほしい!」っていうお魚ってどれですか?

 「う~ん、昨日だったら、アンコウが生きたまま入ってきてたんですよね。アンコウが活魚で仕入れられる店って全国でも稀なので、そういうのが入った時にはホームページのブログなどに出してるんですけど。普通のお店では食べられないような、図鑑に載ってるような魚も刺身で食べられたりすることがあるので。」

――図鑑ですか!?

 「市場とには並んでないような魚ですね。あとは極端に大きい魚とか。クロあなごって言うのがあるんですけど、たまに胴まわりが一升瓶よりも太いようなのが来たりするので。」

――あなごってヒョロヒョロ~って細長いイメージなんですけど、それが一升瓶の太さですか?

 「「網にかかったけん~。」って言って送ってもらったりするんで(笑)。なかなか普通のお店では出せないと思うんですよね。」

――じゃあ、タイミングによっては珍しいものに出会える可能性もあるっていうことなんですね。

 「はい、珍しいのが入ったと金はブログに載せているので、チェックしていただければ。」

赤坂で積んだキャリアは11年

――赤坂ではどれくらい営業されてたんですか?

 「え~と、かれこれ11年ですね。前の店は地下のテナントで、10坪ちょっとしかない狭い店だったんです。テーブルを団体さん用にセッティングするとカウンターが使えなくなるので、いつも来てくださるお客さんを断らなきゃいけないことも多かったんですよ。隠れ家的で、「人にはあんまり紹介したくない店」なんて言ってもらえて嬉しかったんですが、やっぱり広い方が良いなあとは前々から思っていて。」

――赤坂とこの辺りでは、何か違いはありますか?

 「前は裁判所が近かったので弁護士さんが多かったんですよね。前から活魚を扱っていて、金額は高めの部類に入っていたと思うんですが、ゆっくりと落ち着いて飲んでもらえるような店でした。高砂や白銀にも似たようなお店があるっていう話をお客さんから聞いていたので、ここでもやれるのではないかと。でも移転してみたら、以前とは違う層のお客さんがいらっしゃるようになったので、今までと同じやり方ではいけないなあと思ってるところなんですよね。」

――今のお客さんはどんな方が多いんですか?

 「この周辺の会社の方が多いですね。忘年会などのお問い合わせで、一番多かったのが3,500円でコースをやってもらえないかっていうご依頼で。うちは飲み放題90分付きで4,000円からにしていたんですけど、「料理の数を減らしてもいいから120分の飲み放題付きでできないか?」というお声が複数あったんですよね。できないことはないですけど、使いたい食材が使えなくなってしまうので。」

――そこはジレンマですね。

 「値段を下げると、同じようなお料理でも、和牛を使いたいけど別の肉で代用して……っていう形にどうしてもなってしまうんですよね。でもお客さまが求めているのは、そこなんですよね。キャパがないお店なら独自の路線で良かったんですけど、このキャパを上手く使って喜んでいただくためには、新しい価格帯も出していかなければならないのかなと。」

福岡の地酒をもっと知ってもらいたい!

――福岡の地酒もたくさんあるそうですね。

 「福岡って全国でも3番目くらいに酒蔵が多いエリアなんですよね。その分お酒がいっぱいあるんですけど、なぜか福岡の方は「新潟とか東北のお酒がおいしいよね~。」っておっしゃる方が多いんですよね。でも福岡のお酒って飲んだことがあるかって言うと、意外と地元のお酒はメジャーなものしか飲んだことがないっていう方が非常に多いようなんです。全国のいろんなお酒を集めてる中で、どうしても日本酒は種類が多いので、最終的には個人の好みになってくるんですよね。お客さんの声を参考に、あれもこれもって集めてると埒が明かないような状態で。」

――確かに収拾がつかなくなりそうですね。

 「プレミアがついてるようなお酒なんかはお店で仕入れるのも難しいですし、それこそ福岡には東日本の酒処といわれる地域からオーダーが入るような酒蔵がたくさんあるので、せっかくおいしいなら福岡のお酒を知ってもらいたいということで、今は福岡のお酒にこだわって集めています。」

――その中でも今、人気のものはありますか?

 「良く出るのは……銘柄というよりは、この白糸酒造さん。それから寒北斗さんも良く出ますね。最近は若波という酒造さん。女性杜氏の方でスッキリとしたくせのないお酒を仕込むということで。」

――飲みやすいんですか?

 「飲みやすいって言うか……バランスが良いですね。白糸酒造さんは田中六五が有名ですよね。こういうのは食中酒として、万人受けするお酒を福岡産の山田錦を使って作られてるお酒なんですよね。寒北斗は基本辛口といいますか……こちらは確か日本一か世界一になっている蔵なんですよ。結構県外にもファンがいらっしゃる。酒蔵ですね。」

――全体で40種類ほど扱っていると。

 「そうですね、ここにあるだけで30種類くらいありますね。メニューに書いてあるもののほかに、季節ごとのお酒もあります。春の搾りたてとか、夏はにごりなどの夏酒とか。今は蔵が季節ごとに出荷しているものがたくさんあるので、季節限定のものを合わせると40種類くらいは常時扱っていますね。」

――このお店が上手く行ったら2店舗目、3店舗目なんてお考えですか?

 「それは考えてないですね。お客さんを大事にして、この1店舗を大事にして、できるだけ満足してもらえるように、この店を良くするために日々勉強で頑張っていきたいと思ってますね。」

――ぜひお客さまに一言お願いします!

 「福岡のおいしい地酒とお魚、まだ味わったことがない方が多いと思うので、ぜひ一度足を運んでいただきたいです。またお酒のこととか、ぜひ皆さんのご意見をお聞かせいただければありがたいですね。」

店舗名 TOTANYA(トタンヤ )
住所 福岡県福岡市中央区高砂1-15-7 シルバー高砂 101
電話番号 090-9079-0141
アクセス 地下鉄七隈線、西鉄天神大牟田線・薬院駅から徒歩10分
営業時間 18:00~24:00
定休日 不定休
ホームページ http://totanya.net/
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