【東京・二子玉川】“地域コミュニティ”と“地方創生”の二つの顔を持つ、コミュニティカフェ『カフェ奏』で過ごすゆったり時間

　今回ご紹介するのは、二子玉川駅から徒歩4分の場所にある『カフェ奏（かなで）』です。地域の方々が集まれるコミュニティカフェとして、2018年9月8日にオープンしました。自宅でも職場でもない“第三の居場所”が見つかる『カフェ奏』。「地域住民の共生の場であるだけでなく、地方創生の場としても広めていきたいです。」と話すのは、オーナーの中村さんです。二子玉川のカフェから地方創生を推進するという大きなテーマを持つ同店について、詳しいお話を伺いました。

『カフェ奏』は“第三の居場所”

　前職で地方創生や地域コミュニティのお仕事をしていたという中村さんは「どの地域にも、地域住民が共生できる場所が必要だと感じました。まずは自分が住んでいる地域で、そんな場所を作りたいと思い、出店を決めました。赤ちゃんからシニアまで、気軽に集まって一人ひとりが居心地の良い時間を共有する。そんな場所を提供していきたいです。」と話します。
　実際に、お子さんを連れたママが育児や家事の息抜きに来店したり、お買い物などのついでに年配の方が来店したりするのだとか。そこで知り合ったママ同士が仲良くなることも。また、年配の方とお子さんが触れ合う機会が増えることで、年配の方も喜んでくださるだけでなく、少しの間お子さんの面倒を見てもらえるのでママも一息つくことができるそうです。また、絵本や雑誌・新聞などを多数取り揃えている上、無料ＷｉＦｉにコンセント電源が完備しているので、ＰＣ等を持ち込んで仕事や趣味をされている方も数多くいらっしゃるのだとか。

地方創生の場としても

　『カフェ奏』のもう一つの大きなテーマは地方創生です。「世田谷区は人口増加傾向にあり、中でも二子玉川は住みやすさやアクセスの良さから、地方から転入してきている方が多くいらっしゃいます。しかし、その方々にも自分自身の故郷はあるはず。その故郷の味を楽しむ場所として利用してほしいと思っています。また、皆さんの故郷の家庭料理のおすすめがあれば是非教えて下さい！」と中村さん。
　また、カフェメニューも全国の各地域の食材や食器を使っており、生産者のご紹介も行っているのだとか。「郷土料理や地方の食材を使った料理を提供することで、その地域に興味を持っていただき、旅行したり商品を購入したりしてくれることで地方創生に繋がりますよね。そのために、地方の食文化や器等の伝統工芸品をどんどん発信していきたいと思っています。」今後は、お客様の故郷の商品や特産品なども販売、ご紹介をしていきたいそうです。

地方創生と食育をコンセプトとしたメニュー

　ミガキイチゴのマスカルポーネ（1,150円）

　同店のランチメニューは、郷土料理や地方の家庭料理をメインとした日替りメニュー。たくさんの種類の料理を、豆皿に少しずつ乗せているので、バランスのいい食事をすることができます。今回お邪魔した時は、“イワシのさんが焼き”（千葉県）、“松前漬け”（北海道）、“お好み焼き風たまご焼き”（大阪府）などの郷土料理が提供されていました。また、お子さま用には同じメニューをキッズプレートにてご用意。お子さんでもおいしくいただける優しい味付けと、安心・安全の国産食材（オーガニック中心）を使っていることで、たくさんの親子に喜ばれています。同じ食事を摂ることで親子一緒に楽しんで食事ができる上に、食に関する絵本もたくさん揃っているのでお子さんが食に対して興味を持ってくれそうですね。

赤肉メロン（1,000円）

　また、他のフードメニューも地方創生に関わるものばかり。東日本大震災の復興支援として、宮城県のミガキイチゴも取り扱っています。“食べる宝石”とも言われる最高品質のイチゴを、かき氷のシロップに！贅沢なかき氷は必食です。他にも、オーガニックの国産茶葉を使った紅茶、“おらが自慢の伊方みかん”や“希望の雫りんご”の果汁100％ジュース、地方のクラフトビールなど、地方の味を楽しむことができます。

和紅茶　隼人(はやと)（550円）

地域の方々と一緒に作っていきたい

オーガニックれもねー

　「世間にはまだ知られていないけど“良いもの”ってたくさんあると思うんです。今後は、そんな“良いもの”を広めていく場所にしていきたい。食育や郷土料理などのレシピやハンドメイド品などのワークショップを通じて、共に“イイネ！”を育むことができる場所を作っていきたいです。」と中村さんは話してくれました。
　時間を気にせずゆっくり過ごせる場所を探している人、お子さんと一緒に安心・安全な食事をしたい人、自分が“いいな”と思っているものを広めたい人など、さまざまな方が集まれる『カフェ奏』。これから、地域のコミュニティの場として多くの方を喜ばせていくだけでなく、各地方とも一緒に成長していくでしょう。