【東京・三河島】フレンチ出身のシェフが丁寧に焼きあげる絶品串焼が決め手!『炭火串焼き くま男爵』
東京都三河島。老舗の八百屋や鮮魚店、洋服屋にクリーニング店が並ぶ下町情緒の溢れるこの地に、スーパーなどの大型複合施設が入り込める余地はありません。そんな良い意味で昭和の雰囲気が残る三河島には、飲食店もスナックや大衆系が軒を連ねています。そんな中、周りのお店と若干テイストの違う焼き鳥屋を発見しました。その名も『炭火串焼き くま男爵』。
2018年7月にオープンしたこちらのお店は明るい雰囲気と清潔感で溢れています。覗いてみると、最近オープンしたばかりとは思えないほど繁盛しているよう。一体その人気の秘訣は何なのでしょうか。
オーナーはフレンチ出身の酪農経験者
オーナーは鹿児島出身の熊ヶ迫さん。もうお分かりでしょうが、店の名前は熊ヶ迫さんの苗字からきています。”男爵”というのは熊ヶ迫さんがよく足を運ぶ竹の塚の人気焼き鳥店『あっぱれ』で付けられたあだ名だそうで、それを使ってみたと笑顔で話してくれました。そんな熊ヶ迫さんは高校を卒業して、フレンチの道に進むことを決意。専門の料理学校を出て夢であったフレンチ料理のシェフになりました。京都のフレンチレストランで6年間働いていましたが、次第に生産側にも興味が向くように。そこで、酪農を学ぶため北海道にある酪農学園大学に入学したのです。そんな行動力溢れる熊ヶ迫さんはその後サラリーマンを経験し、再び飲食業界へ戻ってきました。
大山鳥や水郷赤鶏を使った絶品串焼きメニュー
串焼きをお任せで頼むと、まずは塩で味付けした大ぶりの串が4本運ばれてきました。手前から、白レバー(350円)、水郷赤鶏のモモ(290円)、ハツ(220円)、アスパラ巻き(280円)です。どれも決して安いわけではありませんが、ひとくち食べればその理由は一瞬で理解できます。熊ヶ迫さんも太鼓判を押す白レバーは備長炭を使い弱火でじっくり焼き、半分レアの状態で提供を。噛む必要がないくらい柔らかく、口に入れた瞬間にとろけてしまいます。また、シンプルに塩とワサビのみでいただくので、肉本来の旨みを楽しむことができるのです。
続いて、これまた熊ヶ迫さんのおすすめであるモモには、そのほかの串に使用している大山鳥ではなく水郷赤鶏を使用しています。水郷赤鶏は通常の鶏肉と違って放し飼いで育てるという特徴が。すると健康的な鶏が育ち、焼き鳥で重要な風味と歯ごたえに大きな影響を及ぼします。また、強火で表面に焦げ目を入れることで水郷赤鶏の特徴でもある甘めの脂が焦げ上がり、香ばしさも引き立たせてくれるのです。シンプルな焼き鳥だからこそ肉の質や焼き方には拘りたいと熊ヶ迫さんは話してくれました。
焼き鳥は塩のみでなく、秘伝味噌をたっぷりつけたせせり(250円)も人気です。せせりの塩気と味噌の甘み、ネギの酸味が融合し、複雑性に富んだ味わい深い一本となっています。このように部位や肉の種類に最もあった味付けと焼き方で提供するのがくま男爵流なのです。
串焼き以外にもこだわりのメニューがずらり
串焼き以外のものでおすすめを伺うと、牛ハツのたたき(620円)だそう。こちらも頼んでみることにしました。表面を備長炭で丁寧に焼き上げた牛ハツを、焼き塩とわさびでいただくシンプルな一品。噛めば噛むほど肉汁が溢れ出し、旨みが口の中を伝います。焼き鳥が焼き上がるまでの一品目にお酒のアテとして頼みたいメニューです。
そこで「意外と合うんだよ。」と、おすすめの日本酒を持ってきてくれました。熊ヶ迫さん自身大の日本酒好きで、お店には常に10種類ほどの日本酒を用意しています。銘柄にこだわらず旬なものを揃えているので、どんな日本酒が置いてあるのかも同店に足を運ぶ楽しみの一つですね。
地域の方に優しいお店づくりを
土日を完全に禁煙にしたり、ファミリー層に来てもらうため座敷の席を用意したりと地域の方に優しいお店づくりを目指している熊ヶ迫さん。その甲斐あってか、お客さまの半分ほどは常連さんで徐々にリピーターが増えてきているようです。「もっと地域に愛されるお店にしていきたい。」そう熱心に語る熊ヶ迫さん。今後の『炭火串焼き くま男爵』から目が離せません。
■文、写真・片岡力也
店舗名 | 炭火串焼き くま男爵 |
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住所 | 東京都荒川区東日暮里3-43-9 |
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電話番号 | 03-5604-9903 |
アクセス | JR常磐線三河島駅から徒歩3分 |
営業時間 | 17:00~24:00(L.O.23:00) |
定休日 | 不定休 |
ホームページ | https://kuma-danshaku.com/ |
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