【大阪・千鳥橋】酒屋と立ち飲み！明治時代から続く『小林酒店』で全国の地酒・地焼酎を出会って

　今回お邪魔したのは、明治時代から続く老舗酒屋『小林酒店』。全国から厳選した地酒・地焼酎を購入できるだけでなく、立ち飲みまでできる贅沢な酒屋さんです。立ち飲みでお気に入りのお酒を見つけたら購入して帰れるのがうれしいポイント。お話をうかがった小林義昌さんは、伝統ある同店を守り続けている5代目です。

全国各地の地酒・地焼酎を厳選！

　創業が明治時代という歴史ある『小林酒店』は、現在4代目と5代目が父子でその歴史を守り続けています。創業当時は酒造としてお酒を作っていたそうですが、紆余曲折して酒の販売店となり現在に至ります。日本各地の地酒・地焼酎の販売をメインにしたのは、4代目が発案して2011年から力を入れ始めたのだとか。

　「同じ都道府県内や関西地方圏内の地酒を置いている酒屋さんは多いですが、当店のように全国のお酒を取り扱っている店舗は珍しいんです。大阪にいながら東北や九州のお酒を味わうことができるので喜ばれていますよ。日本酒だけでも100種類以上取り扱っています！」

　その中には、仲介業者を通さずに蔵元から直接仕入れている銘柄もあるそうです。他店ではなかなか取り扱わないお酒を発見するチャンスですよ。

よりよいお酒を提案するために唎酒師の資格を取得！

　日本酒版のソムリエとも言われる“唎酒師”（ききざけし）の資格は、日本酒をはじめとする酒類全般の知識やサービス、日本酒のテイスティング力をもつ人にのみ与えられる資格です。その資格の基礎となっているのは消費者視点。消費者がどのようなものを求めているのかをしっかりと理解した上で取得できる資格なのです。なんと小林さんは、そんな唎酒師の資格を取得しています。

　「料理やその時の雰囲気、場所や季節などの要因によって、どんなお酒が合うのかが異なります。そのお客さまのニーズに合った日本酒を提案したいと思い、資格を取得しました。多くの銘柄を取り扱っているので、どれがいいのか悩んだらぜひご相談ください！」

立ち飲み居酒屋も営業！

　『小林酒店』では、酒屋のすぐそばで立ち飲み屋さんも運営しています。15:30～21:30までの営業なので、ちょっと仕事が早めに終わった人や昼飲みにもおすすめ！

　ビールや焼酎のほか、やはり飲んでほしいのが日本酒！10種類ほど厳選した全国の地酒を、お燗や冷やでいただくことができます。お燗はちろりで温めてくれるので、風情があってとても素敵ですよ。

　もちろんおつまみも展開していて、枝豆や冷ややっこなどのシンプルなものから、どて焼きやおでんのような手の込んだものまで充実しています。お酒に合わせていろいろなおつまみを食べるのも楽しそうですね。

蔵元の想いを伝えるのが仕事

　最後に、小林さんに今後の目標についてお聞きしました。
　「近年、若者を中心にアルコール離れが進んでいるといわれています。でも、お酒は素晴らしいもの。酔って楽しくなれるという意味だけでなく、私たちの口に運ばれるまで蔵元さんがこだわりを持って苦労して造ってくれています。そんな素晴らしいお酒の世界を、もっとたくさんの人に広めていき、蔵元さんの想いやこだわりを伝えていくのが私たちの仕事だと思っています。海外では日本酒への関心が高まってきているので、日本酒をはじめとする日本の酒文化を海外に普及していきたいです。」

　明治時代から続く酒屋として、伝統ある日本の酒文化を発展させるべく尽力している『小林酒店』。酒屋と立ち飲み屋という2つの業態から、地酒・地焼酎を多くの人に知ってもらう努力をしています。

　普段はカクテルやハイボールなどを飲んでいる方も、『小林酒店』で日本酒を提案してもらったら新しい日本酒の世界に虜になっちゃうかも！？同店で日本酒の魅力を再発見してくださいね。