【北海道・帯広】お婆ちゃん秘伝のタレが味の決め手！豚肉と米とタレの黄金バランスに感動『炭火焼豚丼 とんび』

　帯広で誕生し、今や全国へとその名を轟かせている名物料理“帯広の豚丼”。この辺りでは、各家庭でオリジナルの味わいの豚丼が親しまれています。『炭火焼豚丼 とんび』は、オーナーご夫妻のお婆ちゃんから引き継いだ“秘伝のタレ”がきっかけとなり開店したお店です。豚肉とお米、秘伝のタレ…食材や調理法がシンプルな分、強いこだわりが込められています。一口食べたら次々と口にかきこみたくなる絶品の豚丼を皆さんも試してみてはいかがでしょうか？

お婆ちゃんの秘伝のタレがきっかけ

　2017年10月に開店した『炭火焼豚丼 とんび』は、JR根室本線・帯広駅から車で７分ほどの住宅街の中にお店を構えています。同店を営んでいるのは、西島さんご夫妻です。お二人とも以前は全く別の業種で働いていましたが、この店のオープンとともに飲食の道へ飛び込むことを決意しました。そのきっかけになったのが、奥様の“お婆ちゃんの豚丼のタレ”です。幼い頃から親しんできたこの味を多くの方に知ってもらいたいと、一大決心しました。

　飲食業での経験がなかったお二人は不安も大きかったため、店舗を借りることはせず、自分たちの住宅を改装したそうです。リビングルームだった部屋を自分達でDIYして、木の温もりを感じる明るい雰囲気の内装を作りあげました。お子様からご年配の方まで、家にいるような感覚でくつろげる空間が広がっています。

美味しい一杯を提供するための、こだわり

　お店のメニューはシンプルに、豚丼とお味噌汁、じゃがバター、ドリンクのみで、豚丼は肉の種類と量を選べます。豚丼以外の料理を提供しないのには理由があります。「はじめはお客様の要望にお応えして麺類などを入れることも検討しましたが、それでは豚丼を作るのに集中できず、豚丼がおろそかになってしまう心配がありました。やっぱり美味しい豚丼が最優先なのだと考えています。」と西島オーナー。

　ここまで強い思いがこもっている“豚丼”。食材や調理法にも、こだわりがあります。使用している豚肉・ご飯は全て北海道産の厳選食材です。豚肉は、ロース肉とバラ肉をそれぞれ丼にしたものと、両方を味わえるミックス丼を提供しています。ロースは、予想以上に柔らかくジューシーな味わいが楽しめます。一方のバラは、甘みのある脂身が舌の上で溶け出し、肉の旨味と合わさり食欲をかきたてます。どちらのお肉もそれぞれの良さがあり、お客様の中でも好みが分かれるのだとか。まずは両方のお肉を味わえるミックスを注文するお客様が多いというのも納得ですよね。

　さらに、この豚肉に合わせるお米には北海道産の“おぼろづき”をチョイス。お米の品評会でも金賞を受賞している“おぼろづき”は、味・柔らかさ・つや・粘り…どれも高評価を得ている全国有数の品質の高いお米です。生産量が少ないため貴重な品種としても知られ、北海道外の飲食店では滅多に目にかかれないほどだそう。この“おぼろづき”、この自体の甘みや旨みも強いため、濃厚な味わいのタレや豚肉との相性が良く、豚丼にもぴったりです。炊きたてのおぼろづきの上に、炭火で焼いたジューシーなお肉とお婆ちゃん秘伝の甘辛のタレが染み込み完成する、同店の豚丼。箸を進める度に、感動が押し寄せます。

トッピングで味わい自由自在

　豚丼に合わせる、トッピングのメニューにもご注目ください。チーズ・キムチ・バター・キャベツ・温泉卵・山ワサビと充実のラインナップは、どれも甘辛のタレによく馴染み、美味しさを際立たせます。注文数が多いのはキムチで、次いでキャベツやチーズも人気があるそうです。好みの味わいにカスタムできるのが嬉しいですね。

朗らかなご夫婦が迎えてくれる

　開店後は、初めての経験も多く大変な日々もあったそうですが、ご夫婦二人三脚でお店を切り盛りしてきたといいます。市街から豚丼を食べるために来店したお客様もいらっしゃったそうです。「美味しかった、また来るよ」の声に励まされたとの微笑ましいエピソードも教えてくださいました。真面目で物腰の柔らかい印象の西島オーナーと笑顔が素敵な奥様のお二人が迎えてくれる同店は、豚丼の美味しさだけでなく、オーナーご夫妻の作り出す空気感の居心地の良さも魅力になっています。

　「出来れば一度食べにきていただきたいと思っています。」と最後に読者の皆さんへメッセージをくださいました。帯広を訪れた際は、ぜひ『炭火焼豚丼 とんび』の豚丼を味わって見てくださいね。