【愛知・名古屋】『珈琲工房 樽珈や』のオーダーメイド焙煎で特別な一杯を
インスタントの粉にお湯を注ぐだけで、すぐにおいしい珈琲が飲める現代ですが、豆から丁寧に珈琲を淹れる豊かさを教えてくれるお店が、名古屋にあります。
有松駅の近くにある『珈琲工房 樽珈や(たるこや)』は、お客さま一人ひとりの好みに合わせたオーダーメイド焙煎をおこなっているお店です。地域の珈琲好きが通う同店には、17年間変わらぬ味の“樽珈やブレンド”をはじめ、約30種類の豆がラインナップ。ここでしか食べられない、オリジナル珈琲ジェラートも人気です。
はじまりは、喫茶店で飲んだ一杯の珈琲
「この仕事をはじめた理由は、やっぱり“珈琲が好きだから”っていうひとことに尽きますね。」
そう微笑むのは、オーナーの髙岡さん。喫茶店や焙煎店で働きながら珈琲を学び、2002年6月に『珈琲工房 樽珈や』をオープンしました。
同店では、食事の提供はしていません。専門店として珈琲に特化することで、多くのお客さまにその奥深さや楽しさを知ってもらいたいと考えています。
お店のある名古屋は、喫茶店文化で有名な街です。サラリーマンがモーニングを楽しんだり、主婦や年配の方が集まってお茶したりと、市民の日常に喫茶店は欠かせません。
髙岡オーナーも、子どものころから喫茶店文化に触れて育ったひとり。ご両親に連れられて行った喫茶店で、珈琲のおいしさに目ざめたのだそうです。
オーダーメイド焙煎で、あなた好みの珈琲を
『樽珈や』の内装は、おしゃれさよりも、珈琲豆の保管を意識してつくられています。
「湿気は豆の大敵ですから、内装に木をたくさん使って湿気を吸収できるようにしました。換気にも気をつけなきゃならないから、夏場は特に大変ですね。」
ターゲットは、30代以上の大人世代や家族のいる方など、家で珈琲を淹れることが多いお客さま。そのため、賑やかな名古屋駅前ではなく、年配の方も多く落ち着いた有松を選んだのだとか。
ときには、焙煎の芳ばしい香りに誘われて来店するお客さまも。「香りを運ぶ煙も宣伝になるんですよ!」と、髙岡オーナーはうれしそうに話します。
そんな同店の強みは、オープン以来ずっと続けているオーダーメイド焙煎。小さな焙煎機で少量ずつ豆を焼くため、お客さまの好みに応じて焙煎度合を変えられます。
「一度に大量にできないし、生豆から手焼きで焙煎するから時間はかかります。でも、“私だけの珈琲が飲める”って、皆さんに喜んでいただけるんですよ。」
オープンから20年近く経ち、地域でおなじみの珈琲屋さんとなった同店ですが、オーダーメイド焙煎のスタイルが認知されるまでには時間がかかりました。
「最初は、焙煎済みの豆を売ってるんだと思う方が多くて。“珈琲豆って、白いんだ!”って、びっくりされることもよくありましたね(笑)。」
生の珈琲豆は白く、焙煎時間が長くなるにつれて小麦色、茶褐色、黒…と色が変わります。そんな風に、珈琲にちょっと詳しくなれるところも、『樽珈や』に通う醍醐味です。
豆を購入すると、本日の珈琲(ホットかアイス)を無料で試飲できるサービスも。飾られているカップのなかから、好きなカップを選ぶこともできますよ。こちらは、お客さまからのいただきものなのだとか。
髙岡オーナーがうれしいのは、他店の豆と飲み比べて、「樽珈やの豆が一番おいしい!」と喜んでもらえること。そんなときには、ますます職人としての自信がわいてくるのだとか。「もう、ほかのお店の珈琲が飲めません!」というほどのファンもいるそうですよ。
ここでしか買えないオリジナルブレンドやジェラート
『珈琲工房 樽珈や』では、ブレンドも含めて28~30種類の生豆を用意しています。実際にはもっとたくさんの種類があるなかで、日本人好みの豆をセレクトしているのだとか。
ブレンドの配合は、お店の完全オリジナル。他店では飲めない、『樽珈や』ならではの味わいです。
おすすめは、酸味と苦みのバランスが絶妙な“樽珈やブレンド”。オープン当初から変わらぬ味が、多くのファンに愛されています。
12月なら、ケーキとの相性を考えた“クリスマスブレンド”、4月なら、甘みのある豆をベースにした“桜ブレンド”など、季節限定の豆も見逃せません。
「試飲してみておいしかったから豆を買ったけど、そのあと家で淹れたら味が違う…っていうのは一番ダメなパターンです。お店で飲んだのと変わらないおいしさを家でも楽しんでいただけるように、水や豆の分量とか、淹れ方の疑問にしっかりお答えするのが僕の役目です。」
自分に合った豆や、おいしいと感じる焙煎段階がわからなくても大丈夫。初心者さんでも丁寧に教えてくれるので、髙岡オーナーに気軽に尋ねてみてください。
もうひとつのおすすめが、オリジナル珈琲ジェラート。タレントの真鍋かをりさんに、“おいしいお取り寄せ商品”として紹介されたこともあるのだとか。
「コーヒーが飲めない方のためにつくったんですが、これがすごく好評で。ジェラートを出してからは、若い世代のお客さまや子連れのママさんも増えましたね。」
ほろ苦いジェラートのアクセントになっているのは、珈琲豆のつぶつぶ感。甘さ控えめで、大人のデザートにふさわしい一品です。
自由な気持ちでおうち喫茶を楽しんで
珈琲は、流行り廃りに関係なく、いつの時代も愛されてきた飲み物。とても身近な飲み物だからこそ、その人が心からおいしいと思う珈琲を飲んでほしいと、髙岡オーナーは考えています。これからも、オーダーメイド焙煎のスタイルは続けていくつもりなのだとか。
「ミルクや砂糖を入れるのは邪道だ!って言う人もいるけど、ミルクや砂糖を入れてその人がおいしいと思えたら、それが一番なんじゃないかなぁと。もっと自由な気持ちで、珈琲を味わってもらえたらいいなと思います。」
「粉と水の量さえ守れば、お湯の注ぎ方は味にあまり影響しないんですよ。“淹れ方”っていうと、難しそうに聞こえますけどね。いつもご自分で珈琲を淹れない方も、当店で好きな味を見つけて、ぜひチャレンジしてほしいです。」と笑顔の髙岡オーナー。
お客さま一人ひとりの笑顔を想って、丁寧に豆を焼いてくれる『珈琲工房 樽珈や』。フレッシュな豆で格別の珈琲を淹れて、おうち喫茶を楽しんでみてくださいね。
店舗名 | 珈琲工房 樽珈や(たるこや) |
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住所 | 愛知県名古屋市緑区鳴海有松裏28-8 松岡ビル1F |
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電話番号 | 052-621-9002 |
アクセス | 名鉄名古屋本線有松駅(2番出口)から徒歩3分 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 月曜日、毎月第1、第3火曜日 |
ホームページ | http://www.tarukoya.net/ |