【北海道・麻生】お洒落な見た目だけが魅力じゃない！『35stock』は空間も料理も“素材感”を大切にしたカフェ

　2017年６月オープンから間も無く１年を迎える『35stock』。こちらは、家づくりや店舗デザインを手がける“空間のプロ” 35designが経営するカフェです。開店以来、道内外から多くのお客さまが絶え間なく押し寄せる注目店です。お洒落な空間はもちろん評判ですが、人気の秘訣はそれだけではありません！“素材感”にこだわった店づくりをしているオーナーの田中さんにお話をうかがいました。

空間づくりのプロが手がけたカフェ

　『35stock』は、札幌市営地下鉄南北線・麻生駅から徒歩６分、北34条駅から徒歩10分ほどの場所にお店を構えています。同店を経営している35designは、創業60年の三五工務店のグループ会社で、カフェ以外に店舗プロデュースや家具・雑貨・観葉植物の販売を行っています。同社では、“家づくりだけでなく、その先にあるライフスタイルの提案をしたい”と、広告塔の役割を果たすカフェ『35stock』を開店することにしたそうです。

　大切にしているのは、“地域”と“人の手”なのだとか。地域の素材を使った空間と料理を手作りで提供し、ものづくりの良さを伝えるとともに地域を元気にしたいと、日々奮闘しています。大きな宣伝はしていない同店ですが、その真摯なお店づくりの姿勢がお客さまからお客さまへと伝わり、連日客足の絶えない人気店となっています。

こだわっているのは“素材感”

　「建物も料理も“素材感”にこだわっています。」そう話すのは、田中オーナー。建物は、木・石・鉄の昔からある素材で出来上がっています。北海道産カラマツの無垢材や古木など、素材の持つ木彫や色彩を活かした空間は、自然の中にいるような居心地の良さです。家具はどれも個性的でありながら空間に馴染むものばかり。観葉植物や雑貨もセンスを感じる洗練された内装です。２階は土足厳禁になっていて、赤ちゃんがハイハイしても大丈夫。“幼い子供たちにも木に触れてほしい”という粋な心意気を感じることが出来ますね。

　料理に使用している食材からも“素材感”が伝わってきます。天然の塩や発酵醸造した醤油…余計なものが一切入っていない、伝統的な製造方法で作られた調味料が使われています。

幅広い年代に愛される雑炊

　看板メニューは、“ZO-SUI（雑炊）”です。「今まであった伝統的なものをリノベーションし、今の時代に合わせ“より美味しいもの”にして提供したいと思い、雑炊を考えました。カフェは若い人だけの場所じゃないので、若い方もご年配の方も親しみやすい味わいに仕上げています。」と田中オーナーは話します。

　基本のスープは、鶏ガラ・焼煮干し・海老味噌の和洋折中出汁の３種類から選ぶことができます。どれも化学調味料は使わず、店内で一から作りあげている手間暇かかった絶品スープです。具材は、それぞれの出汁に合わせて選び抜かれたお肉や野菜など出汁ごとに３つの組み合わせがあり、合計９つの特製雑炊がメニューに並びます。豚しゃぶに紫蘇や野菜を合わせたあっさり系の鶏出汁雑炊、角煮と大根の煮干し出汁雑炊、ズワイ蟹とポテトとチーズの濃厚な海老味噌雑炊…気分に合わせてさまざまな味わいを楽しめますよ。

絶妙なコーヒーと手作りデザート

　カフェタイムにも賑わいを見せる同店。コーヒーは、飲みやすい味わいのオリジナルブレンドをバリスタが淹れてくれます。一番美味しい瞬間を逃さず抽出したコーヒーは、華やかな香りとバランスのいい豆の魅力を最大限に引き出しています。料理やデザートとの相性も抜群の一杯です。

　デザートも、もちろん“手作り”です。北海道産ミルクの味わいが楽しめるソフトクリームの“和のサンデー”は、特に人気のメニュー。枡に入ったソフトクリームが目をひきますね。お皿の上に添えられているトッピングを自分で合わせながら、召し上がってみてください。素材の味わいと食感を楽しめる究極のサンデーです。このほか、季節のケーキやプリンもあります。優しい味わいのデザートメニューに癒されますよ。

“地域の止まり木”を目指して

　開店記念日の2018年６月１日からは、人気のサンデーのテイクアウトも始まっています。今後は、もっと地域の人に利用してもらえる“地域の止まり木のような場所”を目指すとのこと。地域の人が集い、この場所からさまざまな情報や文化を発信していくのが同店の目標だといいます。

　「自然に近い空間です。ゆっくりと時間が流れるのを味わっていただければ嬉しいです。」と朗らかなに笑う田中オーナーとスタッフの皆さんが迎えてくれる同店。お洒落なだけでなく、素材の良さを丁寧に伝えている『35stock』へ、皆さんも是非足を運んでみてくださいね。