【沖縄・恩納村】漆喰シーサーの手作り体験ができる！『ぎゃらりーゆしびん』で、あなただけのシーサーを手に入れよう！

　沖縄県恩納村にある『ぎゃらりーゆしびん』では、23年間に渡ってシーサー作りを手掛けています。沖縄のお土産としても人気のあるシーサーの手作り体験もできる同店。

　今回は、オーナーの諸見里さんに同店の魅力やこだわりの詰まったシーサーについて、インタビューしてきました。

完成した作品の提供場所として

　『ぎゃらりーゆしびん』がオープンしたのは、今から23年ほど前のこと。諸見里さんのお父さまが独自で工房をやっていたことがきっかけでした。

　同店がオープンする以前は、諸見里さんはまだ会社員をされていたのだとか。その頃からお父さまの作る食器やシーサーなどの作品が好きで、それらを提供する場所が作りたいなと思い、始まったのが『ぎゃらりーゆしびん』です。

　「当初は、自分で作品を作ることは考えていなかったんですよ。父の作品を提供する場として始めたものだったので。それが、自分も次第と興味を持って独自で革でできたシーサーを作るようになりました。いつの間にかお客さまも増えて、それからシーサーメインのお店に変化していったんです。」

お父さまの作品づくりが影響

　店名は、“ゆしびん”というとっくりのような器が由来になっています。命名されたのは、現在のオーナーである諸見里さんのお父さまでした。

　「昔はお祝いごとがあると、ゆしびんにお酒を入れて持っていったそうなんですね。そして、宴会場でお酒を飲み、その器自体は持って帰ったと。だから縁起がいいということで、ゆしびんを店名に入れたそうです。私は最初居酒屋さんかと思いましたけど(笑)。」

　オープンしてから10年ほどの期間、諸見里さんご自身が作品づくりをすることはありませんでした。それでも、小さい頃からお父さまが作品を作り上げていく姿を見ていたこともあって、ご自身も作品づくりにどっぷりとハマっていったそうです。

　「手先は器用だねと言われることはありますけど、自分の感覚としてはそんなことはなくて。器用な人はもっと居ますからね。でも、私は私にしか作れない作風を目指してやっています。」

23年間を経て、数々の変化を経験。

　現在の場所での開店を決めたのは、そもそもお父さまが使用していた窯があったことがきっかけでした。

　立地としても観光で来るお客さまが多く見込める場所で、“ここなら商品を提供していけるんじゃないか”という考えたそうです。店舗の内装についても、オープン前からほとんど手を加えていません。開店当初からずっと同じ空間が続いていることも、同店の魅力の一つと言えます。

　お店をはじめて20年以上が経ったいまでもうれしいことは、やっぱり作品を褒めてもらえること。一方で、これまで苦労されてきたこともたくさんありました。以前は店舗の隣に飲食店があったことでの客足もあったそうですが、その店舗がなくなったことで、単独でお客さまを呼ぶことが求められるように。

　「ほかの店舗に卸したりもせずに私たちはやっています。基本的に販売しているのはここだけなんです。だから、客足が良い時もあれば悪い時もあるもんですし、そういう時期は辛かったです。今はSNSからお越しいただくことも増えましたね。」

　そして、オープン当初から変化したこともたくさんありました。同店が入る以前に喫茶店があった場所だったこともあり、開店当初はなんと沖縄料理を提供していたこともあったそうです。

　「最初は沖縄料理をなめてたといいますか(笑) ケーキだけは、近所の方に教えてもらって、雑誌に取り上げられるようにもなりましたよ。あの頃はマスターと呼ばれていて。同時に、飲食を続けていくことの難しさも感じました。」

こだわりの詰まったシーサーを

　同店の作品には、諸見里さんのこだわりが詰まっています。シーサーには古い瓦が使用され、それを沖縄の漆喰で止めていき、作品が出来上がっていきます。使用されている沖縄の漆喰も独特なもので、手作り感を残すような印象を与えてくれます。

　「実際に体験をされていくお客さまもいますし、ものづくりや工芸品に興味を持っている人にぜひ来ていただけたらうれしいです。今では本土の人にもシーサーが知れ渡っていますし、家用にも贈り物にも、興味がある人にはぜひ立ち寄っていただきたいです。」

　2,3年前から、手作り体験に加えて“漆喰サーキット”という体験キットも作成された諸見里さん。将来的には、小さなお子さまでも楽しめるような体験キットを作りたいのだそう。

　自分だけのお気に入りのシーサーを買い求めても良し。実際にシーサーの手作りを体験しても良し。『ぎゃらりーゆしびん』で、思い出づくりをしませんか？