【愛知・名古屋】水、金、土曜は『からあげ こころ』で 絶品からあげと利き酒師が厳選した日本酒を

 虹ヶ丘公園のそばに、水、金、土曜日だけオープンする小さな居酒屋があります。それが、2015年4月にオープンした『からあげ こころ』。クローズしている日が多く、「何のお店だろう?」と地元民に怪しまれがちな同店ですが、怪しいお店ではありません。

 看板メニューは、奥三河鶏のもも肉を使ったサクサクのからあげ。国産食材や有機野菜にこだわったお酒の肴や、利き酒師の資格を持つオーナーが厳選した日本酒も楽しめます。

週3日営業!気になるお店の正体は?

 「うち、からあげ屋さんじゃなくて、居酒屋なんですよ。お客さんに、“からあげ以外のメニューもこんなにあるの!?”ってよく驚かれます(笑)。」と、オーナーの鈴木さん。
 おいしいものを食べることやお酒を飲むことが昔から好きで、バーテンダーへのあこがれをきっかけに飲食の仕事をはじめたのだとか。

 鈴木オーナーは『からあげ こころ』のほかにも、藤が丘でもう一軒居酒屋を経営していました。藤が丘のお店を閉め、『からあげ こころ』を週3日営業にしたのは、子育てに忙しくなったからとのこと。

 「共働きでまだ子どもが小さいから、お店が休みの日は僕が面倒をみてるんですよ。お店を開けてる日が少ないから、常連さんにも“最初は何のお店かわからなくて怖かった”ってよく言われます。僕自身も、なかなか怪しいお店だと思いますね(笑)。」

ご近所さんに好かれる、地域に根差したお店へ

 「内装には特に、こだわらなかったかな…。最初はお昼のテイクアウトだけでしたから。ここはもともとスナックだったみたいで、何年も使われてなかったんです。」
 元スナックというだけあって、店内はしっぽり飲みたくなる落ち着いた雰囲気。カウンターの奥には、テーブル席が4席用意されています。

 同店でいただける日本酒は、ひと瓶空くごとに新しい銘柄に入れ替わります。
 「これは熱燗がいいとか、これは冷がおいしいといった提案はできるので、気軽に聞いてくださいね。」と鈴木オーナー。

 利き酒師の資格を持つ鈴木オーナーは、日本酒ツウの常連さんから厚い信頼を寄せられています。
 「日本酒に詳しい方じゃないと、甘口とか辛口とか言われてもわかりませんよね。飲み比べる機会も少ないですし、この銘柄しか置いてないっていうお店もありますし。東一(あづまいち)っていう銘柄ひとつとっても“純米”とか“純米吟醸”に分けられるんですが、最初に飲んだものを“東一はこれ!”と思っちゃう方も多いんです。」

 日本酒の味は、純米、純米吟醸などの分類だけでなく、その年のお米の出来や飲む人の体調、お店での保管状態によっても変わります。
 『からあげ こころ』は、知るほどに面白い日本酒の魅力を教えてくれるお店なのです。

 お店は、11時~14時はテイクアウト店、16時~22時は居酒屋として営業します。夜のお客さまは、30代~50代の男性が7割なのだとか。
 近所の人たちに好かれ、何度も足を運んでもらえるお店でありたいと、鈴木オーナーは笑顔で話します。

 「週3日しかやってないから、口コミは広がってるのに、なかなかすべてのお客さんに来てもらえないんですよね。それは仕方ない部分もあります。でも、同じ人が何度も通ってくれるようになるまでは難しいから、裾野は広げておこうと思って。怪しいお店だなぁと思っている人たちにも、ぜひ来てほしいですね(笑)。」

無添加・無化調の絶品からあげを味わって

 4歳の男の子のお父さんである鈴木オーナーは、「子どもにも安心して食べさせられるものを」をモットーに厨房に立っています。
 『からあげ こころ』のメニューは、すべて無添加・無化調。からあげにかける甘辛だれはもちろん、ソースやドレッシングまで手づくりにこだわります。

 看板メニューは、なんといっても“ヤミツキからあげ”。こちらは藤が丘のお店でも売りだったメニューで、老若男女問わず熱烈なファンがいます。
 ヤミツキからあげには、レギュラー(550円)とプレミアム(680円)の2種類があります。国産若鶏のもも肉を使うレギュラーに対し、プレミアムではお肉のグレードを上げ、愛知県産の奥三河鶏のもも肉を使います。

 奥三河鶏は、愛知県北東部の高原で育てられた、ファーム自慢の銘柄鶏。お肉自体がおいしいことだけでなく、皮や脂肪分、すじなどを手間ひまかけて取り除いていることも、おいしさの秘密です。
 ひと口食べると、衣の香ばしさとサクサク感にびっくり。そのままでもおいしいですが、お店特製の甘辛ダレをかけて食べるのがおすすめです。

 「普段あんまり揚げ物を食べない人も、“ここのからあげならたくさん食べられる!”って言ってくれます。からあげの一般的なイメージとは全然違うおいしさなので、ぜひ揚げたてのアツアツを食べてみてください。」
 ヤミツキからあげは、小さなお子さまから90代のお年寄りまで、リピーターをたくさん抱えています。鈴木オーナーの息子さんも、お父さんのつくるからあげが大好きだそうですよ。


▲本格チキンカレー(750円)

 無農薬、有機、減農薬、そして季節のものにこだわる野菜を使った料理も自慢です。
 「うちで使う食材は、国産が前提です。野菜の旬に合わせて、メニューはどんどん変えていってますね。手を加えすぎず、そのままの味を楽しめるようにすることにも気をつけています。」

 冬のメニュー“和風トマト鍋”は、トマトソースと味噌がベースの鍋。藤が丘のお店でも人気だったそう。
 〆のぞうすいやチキンカレーのお米は、昼夜の寒暖差が大きい地域でおいしく実った南魚沼産コシヒカリです。玄米の状態で仕入れ、お店でこころを込めて精米しているのだとか。

アツアツのからあげと日本酒を求めて名古屋へ!

 「子どもを育てながらお店をやらせてもらってるのが、本当にありがたくて。妻にもお客さんにも、感謝のひとことですね。まずは目の前のことをしっかりやって、土台を固めていきたいです。手がかからないくらい子どもが大きくなったら、前のお店みたいに週6で営業したいなぁと思ってます。」

 「日本酒は好きだけど、日本酒のことは深く知らない」という方も多いもの。ただおいしいなぁと思うだけでなく、酒蔵や銘柄によって味が変わる日本酒の奥深さを、たくさんの人に感じてほしいといいます。

 「日本酒は違いがわかるとおもしろいし、世界がすごく広がりますよ。…あっ、うちはからあげ以外もおいしいので、そこもアピールしていきたいですね(笑)。」

 子どもからお年寄りまでみんなが大好きな、『からあげ こころ』のサクサクからあげ。選りすぐりの日本酒や季節の一品料理と一緒に、アツアツを味わってくださいね。

店舗名 からあげ こころ
住所 愛知県名古屋市名東区西山本通1-3
電話番号 080-5157-5560
アクセス 地下鉄東山線・星ヶ丘駅から徒歩10分
営業時間 11:00~14:00 / 16:00~22:00
定休日 月、火、木、日曜日
ホームページ https://tabelog.com/aichi/A2301/A230111/23056382/
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