【宮城・仙台】心がけているのは“丁寧な調理” おでんが評判の『一窯(いちよう)』がリニューアルオープン
2018年1月に惜しまれながら閉店となってしまった、おでんのお店『一窯(いちよう)』が待望の再スタートを果たしました。厳選素材でつくる天然出汁が決め手の“おでん”は、言わずと知れた看板メニューです。料理人の“丁寧な調理”から生み出される、美しく、味わい深い、心に響く料理たち。口に入れる度に、幸福感に包まれます。リニューアルに伴う開店秘話や料理に対する想いなど、貴重なお話を伺ってきました。
おでんの人気店がリニューアルオープン
仙台市営地下鉄南北線・勾当台公園駅から徒歩4分の場所に、今回紹介する『一窯』はあります。この場所で8年ほど親しまれてきた人気店でしたが、2018年1月、惜しまれつつもその暖簾を下ろすことに。しかし、かつての常連さんから再開を望む声が多く聞かれ、開店当初から『一窯』の料理長としてお店を支えてきた三浦昌浩さんが同所で再びスタートを切ったそうです。
三浦店主が料理をはじめたのは幼少時代。ご両親が共働きだったため、ご自身で炒め物やホットケーキを作りはじめたのが、きっかけでした。次第に、蒸しパンに餡子を入れたり、ハンバーグのソースは調味料を合わせて特製の味を作ったりと、“自分で工夫して美味しくする楽しみ”に触れ、料理への興味が深まったといいます。三浦店主の料理への情熱はその時のまま、現在でも一皿一皿丁寧な調理にこだわっているそうです。
「例えば、だし巻き卵などの一品料理でも、ひとつひとつ精度を高めて、常に“丁寧さ”を心がけています。当店は普通のお店ですけど、きっちり仕事をしようとの気持ちだけは、他店に負けません。」と三浦店主は微笑みます。
出汁が決め手の“おでん”に舌鼓
“おでん”は通年食べられる看板メニューです。人気の秘訣は、出汁の奥深さにあります。厳選した天然素材でとった出汁は、どの具材にもしっかりと染み込んで、頬張ればジュワっと口いっぱいに旨味と香りが広がります。玉子・昆布・はんぺん・大根・巾着などの定番から、ジュシーな肉感とつるんとした皮が絶妙な“しゅうまい”や卵豆腐のような味わいの“カニ玉”といった変り種もいただくことができます。
中でも、取材したこの時期(8月末)のおすすめは“トマト”なのだとか。「トマトのおでん!?」と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、熱を加えたトマトは味わいも濃厚になり出汁との相性も抜群なのです。湯むきしたトマトを丸ごとおでん出汁で煮たこちらのメニューは、おでんの可能性をさらに広げた素晴らしい一品です。さらに、仙台名物の牛タンもおでんに大変身。じっくり炊き上げた牛タンは、ほろほろと口の中で解ける食感に仕上がっています。また、全ての工程が手作りのさつま揚げも見逃せませんよ。豊富なおでん種の中から、お気に入りを探してみてくださいね。
出来立てホカホカの釜飯
おでんと合わせて注文したいのが、“釜飯”です。注文を受けてから一から炊き上げるため、いつでも出来立てホカホカの釜飯を堪能できます。地鶏と牛蒡・穴子・帆立・かに三色の他、季節の食材を使用した釜飯がメニューに並びます。晩夏から初秋にかけてのこの時期は、夏場から好評だった“鮎”を使用した釜飯をいただけますよ。粒が際立った艶めく炊きたてのお米と食材の旨味が織り成す釜飯の魅力をぜひ感じてみてくださいね。
“お客様の喜びは自分の喜び”
リニューアルオープンの際、以前の常連さん全てに再開を知らせるのは難しく、静かに開店しましたが、徐々にかつての常連さんが顔を見せてくれるようになり、お店は活気を取り戻していきました。そんな中、三浦店主が最も嬉しかった出来事は、震災よりも前、まだ駆け出しの料理人だった頃のお客様が、震災後の三浦店主の安否を気にかけてくれ、インターネットの情報を見て、同店を探し出し訪問してくれたことだったそうです。
「これまで飲食の道で生きてきて、“人は人に付く”のを実感しました。お客様に喜んでいただくのが自分の喜びでもあります。その本質を捉えるためにもお客様を増やし繁盛していく店でありたいと思っています。」
出汁の染み込んだ絶品おでんと朗らかな三浦店主に癒される『一窯』へ、皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。
店舗名 | 一窯 |
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住所 | 宮城県仙台市青葉区国分町2-14-3 オリンピアビル 1F |
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電話番号 | 022-797-7315 |
アクセス | 仙台市営地下鉄南北線・勾当台公園駅から徒歩4分 |
営業時間 | 17:30-23:30(LO23:00) |
定休日 | 日曜、祝祭日、お盆、お正月 |
ホームページ | https://r.gnavi.co.jp/56vx1zn20000/ |
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