【東京・千駄木/谷中】江戸時代から続く、日本伝統飴細工の店『あめ細工 吉原』
東京・千駄木に本店を構える飴細工の専門店『あめ細工 吉原』が、老舗が並ぶ谷中の町に、新店をオープンさせました。飴細工とは、江戸時代から日本に根付いている伝統的な工芸菓子で、その美しさや緻密な造形は、縁日の屋台や祭りに彩りを添える特別な存在です。
『あめ細工 吉原』は、代々受け継がれてきた職人技を、今もなお守り続けている、日本初の日本伝統飴細工専門店です。
子どもの頃に見た、美しい飴細工
今回お話を伺ったのは2008年、東京・千駄木に、日本伝統飴細工常設販売店舗『あめ細工吉原』を構えた吉原孝洋さんです。
――江戸時代から日本に在りつづける飴細工ですが、吉原さんがこの道に進んだきっかけは、どのようなものなのでしょう?
「子どもの頃に、はじめてお祭りで飴細工を見て、その繊細な美しさに魅了されたのを覚えています。その時にいつか僕も作りたいなって思ったことがきっかけです。でも、いざ大人になると飴細工師って、どこに就職したらなれるものなのか、わからなかったんですよね。」
その当時、祭りで飴細工の屋台は見かけられたものの、飴細工職人としての就職先は見つからなかったといいます。
「海外で様々な人と交流した際、日本文化に関しての問いかけに上手く応えられない自分がいました。その時から“日本の文化に関する事を仕事にしたい”って、思うようになって。ふと、子どもの頃に抱いていた夢が思い浮かんだんですよね。この時に飴細工職人になろうって、決心したんですよ。」
日本から世界へ
――飴細工を後世に残していきたいという思いから、メディアへの出演も積極的にされているようですね。
「そうですね。この伝統文化を広めていくためには、自分から動かないといけないと感じています。ドキュメンタリー番組や教育番組、バラエティ番組、海外メディア…とにかく色々な媒体を通して、日本だけではなく世界にも、飴細工の魅力を発信する機会に恵まれました。僕自身の半生が漫画化されて、少年誌に掲載されたこともありましたね(笑)。」
――そうした広報活動が実を結び、2012年には株式会社あめ細工吉原が設立されたのですね。現在は、どういった活動で飴細工を広めているのですか?
「国内ではお祭りや国際文化交流イベント、企業のパーティー…受けられるものは、どんどん参加していますね。海外では文化講習会やレセプションで披露することもあります。フランス、イギリス、アメリカ、モナコ、メキシコ…声をかけてくださる企業のお力添えもあり、多くの国で実演や講演が出来て、嬉しく思っています。」
千駄木店から徒歩10分の谷中の町に、2号店がOPEN
いま、世界各国から熱い視線が向けられている日本伝統飴細工。今年1月、東京・谷中にオープンした2号店は、“飴細工体験会”を主軸に運営しているといいます。
――どのような経緯で、2号店をオープンされたのでしょう?
「本店では、飴細工の実演販売をメインに行っているのですが、お客様から“私も作ってみたいな” “楽しそう!”という声が多く寄せられていたので、飴細工体験をメインにした谷中店をオープンする事にしました。高校生以下の学生を対象に、体験学習会も行っています。飴細工を通して、日本の文化を学ぶことも出来ますし、飴細工師という仕事を知ってもらえる場でもあるんです。」
―― 一般の方でも、お店に並んでいるもののように、芸術的な飴細工が作れるのですか?
「飴が3分前後で固まってしまうので、素早く造形をしていかなければならないのですが、職人がフォローしながら仕上げていくので安心してください。プレゼントを目的として作られる方も多いんですよ。」
より多くの方に、届くように
「夏休みには、自由研究の題材に選んでくれた子どもがたくさん来てくれて、飴細工に惹かれていた子ども時代を思い出しました。初心を忘れずに、これからも一人でも多くの方に、飴細工の魅力を届けていきたいですね。」
江戸時代から受け継がれてきた、伝統的な飴細工に触れられる『あめ細工 吉原』。遠方でなかなか来られないお客様にも、より身近な存在となるように、オンラインショップも運営されているそうです。
職人技を間近で見られる『千駄木店』、日本伝統の飴細工を体験できる『谷中店』、どちらも一度は足を運びたいお店ですね。
店舗名 | あめ細工吉原 千駄木 本店 |
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住所 | 東京都文京区千駄木1-23-5 巴ビル1階 |
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電話番号 | 03-6323-3319 |
アクセス | 東京メトロ千代田線千駄木駅から徒歩4分 |
営業時間 | 12:00~19:00(実演販売は18時まで) |
定休日 | 火曜日(祝日は営業) |
ホームページ | http://ame-yoshihara.com/shop/sendagihonten/ |
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