スタッフ育成

心理的安全性で飲食店のパフォーマンスをあげる方法

開店ポータル編集部
2021/01/06
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飲食店にとって、日々の業務を効率的に行うために、従業員と信頼関係を築くことは大切です。ところが忙しい店内では、従業員ひとりひとりと話をする時間がとれません。そのため飲食店では「従業員との信頼関係が築きにくい」という問題があります。チーム内の信頼関係を考えるときに意識したいのが「心理的安全性」です。従業員が感じる心理的安全性が高いと、生産性アップや離職率低下に効果があるといわれています。本記事では心理的安全性の内容を詳しく解説していきますので、ぜひ飲食店でも取り入れてみてください。

心理的安全性とは?

限られた時間の中で、効率的に業務を行うために考えたいのが「心理的安全性」です。心理的安全性は 、エイミー・C・エドモンドソンによって1999年に提唱されました。

(参考:Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams  Amy Edmondson

 

心理的安全性とは、チームのメンバーが、自分の発言や行動を、不安を抱えることなく行える状態を指します。ここで示している「不安」とは、発言して上司に怒られるのではないか、周囲に迷惑をかけるのではないかといった「対人リスク」のことです。

心理的安全性の高い環境は、メンバーを尊重しあい、自分の言動が否定されないという安心感から生まれるといわれています。

 

Googleの発表をきっかけに普及した

心理的安全性という単語が普及したのは、2015年にGoogleは、チームの生産性を高める指標のひとつとして、心理的安全性が重要だと発表したことが大きいでしょう。

Googleでは成功しているチームとそうではないチームを分析し、どの要素がプロジェクトを成功させているかという実験として、『プロジェクト・アリストテレス』行いました。。その結果、成功しているチームでは、思いやりや共感といった相手への理解力が高いことがわかりました。つまり「自分が発言しても、相手は受け入れてくれるだろう」という安心感が、チームの生産性をアップさせているのです。

出典:https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/

 

 成功するチームに共通するポイント

先ほど紹介した「プロジェクト・アリストテレス」のなかでは、成功するチームの要素として、心理的安全性を含めた5つの要素を取り上げています。以下で5つの項目を紹介しますので、飲食店の生産性をアップさせるためにも、ぜひ認識しておきましょう。

飲食店の心理的安全性が高いとどうなる?

飲食業界は他業界と比較して人件費が高くなっていますから、それだけ人同士の関わりが重要な職場です。それでは飲食店で心理的安全性が高いとどんなことが起こるのでしょうか。

 メンバーのパフォーマンスが向上する

心理的安全性が高ければ、従業員が主体的に発言したり、行動することが多くなるでしょう。そのため、メンバーのパフォーマンスが向上すると考えられます。例えば、新人が業務上の質問をしやすくなったり、、ミスの報告がしやすくなるなどです。怒られるかもしれないという対人リスクが少ないことで、従業員ひとりひとりが自分の力を発揮しやすくなるでしょう。

 離職率が低下する

自分の行動が否定されず働きやすい、いわゆる心理的安全性の高い職場は、離職率が低いことも特徴です。仕事を認めてくれる環境で、自分の能力を活かしながら働けるので、仕事に対するやりがいが生まれるでしょう。優秀な人材の流失を防ぐ方法としても、心理的安全性は重要です。

飲食店の心理的安全性が低いとどうなる?

一方心理的安全性の低い飲食店では、どんなことが起こるのでしょうか。従業員同士で以下のような例がおきていれば、店内の心理的安全性が低い可能性が考えられますので、注意が必要です。

 ミスの報告がなく大きな問題につながる

心理的安全性が確保されていない職場では、自分の意見を発言しにくいので、ミスがあっても上司に報告しないケースが増えてしまいます。ミスを隠すことで、結果的により大きな問題に発展するリスクがあるでしょう。

 ネガティブ思考になる

先ほど紹介したエイミー・C・エドモンドソンによれば、心理的安全性の低い職場では、従業員が自分の印象をネガティブに捉えやすいと発表しています。行動としては以下の4つの感情が特徴的です。

 

心理的安全性の低いと4つの感情が際立つ

無知だと思われる不安

無能だと思われる不安

邪魔してくるよ思われる不安

ネガティブだと思われる不安

このように、相手にマイナスな印象をもたれるのではないかという考えが選考し、働く気力が低下するでしょう。

飲食店の心理的安全性を高めるには?

人がいなければ回らない飲食業界において、心理的安全性を高めることの重要です。しかし実際に心理的安全性を高めるにはどうすればいいのかと、頭を悩ませる方も多いでしょう。エイミー・C・エドモンドソンは、心理的安全性を高める要素として、以下の5要素を取り上げています。

上から順に心理的安全性を構成するのに、影響が大きい要素と言われています。そこで飲食店において心理的安全性を高めるには、質問しやすい環境をつくり、役割の明確化をすることが重要でしょう。

覚えておいてほしいのが、心理的安全性を高めるのに、お互いの性格はそれほど影響しないという点です。どんな人であっても工夫次第で、心理的安全性を確保することができます。

心理的安全性の問題点と解決方法

万能に見える心理的安全性ですが、問題点があることも覚えておきましょう。心理的安全性が高まるとリラックスから、業務をサボることが想定されます。つまり「ぬるま湯」状態を招く可能性があるのです。

心理的安全性を高くし、生産性をあげるなら、チームへの貢献具合を評価するとよいでしょう。個人の仕事ぶりだけでなく、従業員全員で取り組む目標をたてて評価することで、『ぬるま湯状態』になることを防ぐことができるはずです。

まとめ

従業員がいなければ回らない飲食業界において、心理的安全性を高めることは重要です。心理的安全性は、職場環境や業務の明確化といった工夫で確保できますから、コストをかけずに生産性をアップできるでしょう。しかしながらい心理的安全性には、従業員のサボリにつながるという問題点もあるのは事実です。店舗の売り上げをアップし、従業員のモチベーションをあげるなら、チームで追う目標を設定することをおすすめします。

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2021/01/06