コロナ禍でも飲食店の安全性をアピールするにはデジタル化が鍵!?
新型コロナウイルスの感染拡大の影響でリモートワークやソーシャルディスタンスを守った行動などが『新しい生活様式』となる中、消費者が飲食店を選ぶ指標も料理の味はもちろん『感染対策を行っているか』というところも指標となってきています。
『新しい生活様式』といえば、飲食店においてはテイクアウトの実施だけでなく非対面・非接触の接客ができるデジタルツールの活用なども挙げられ、新しい生活様式になじんだ店舗アピールが売り上げを粛々と回復させることにつながってきているようです。
本記事では飲食店の安全性アピールで売り上げ回復の鍵を握る『デジタルツールの活用』について詳しく解説してまいります。
コロナ禍における飲食店の安全性に関する課題
新型コロナ禍では一時緊急事態宣言で飲食店に休業要請が出されるなど、複数人で飲食をすることは安全上よろしくないとされてきました。また、緊急事態宣言が解除されたその後も、『店内飲食の自粛ムード』は続いている傾向です。実際にグルメコミュニティアプリ『SARAH』の調べによりますと、コロナ前は『週2回の外食』が40%を占めていましたが、コロナが流行りだしてから14.2%に減り、週1回以下の割合が大きく増えるなど、頻度が減っていることが明らかになりました。
外食頻度が減っている理由として考えられるのは、
①混雑しているかもしれない不安
②感染するかもしれない不安
③未だ続く自粛ムード
などです。
もちろん飲食店としては、自店舗から感染が拡大すればひとたび営業ができなくなる可能性もあるため、消毒やパーテーションの設置、ソーシャルディスタンスの確保や検温などについては多くの店舗が徹底しているでしょう。
しかしそれでもお客にとっては飲食店に足を運ぶこと自体が安全面での不安要素となり、なかなかそのイメージを払拭することができていないのが飲食店の大きな課題です。
そこで、現在飲食店に限らず様々な業界で注目されて始めているのが、リモート○○でおなじみの『デジタルの活用』です。飲食店においてもデジタルを活用することで、非対面非接触の接客ができることで安全性をアピールすることができたり、効果的な集客対策ができるようになったりします。
飲食店でデジタル化とは?と疑問になられる方もいらっしゃるかもしれませんが、気になる内容については次項以降で解説いたしますのでそのままご覧ください。
飲食店が行うべきデジタル化4選
前述に、飲食店が安全性をアピールするためにデジタルの活用が需要になってくると解説いたしました。デジタルとは、スマホやPC等を中心にインターネットを活用したシステムのことで、飲食店ですでに行っているデジタル化といえば、POSレジの導入や机上タブレットなどが挙げられます。
ここからは、飲食店が行うべきデジタル化4選と、それぞれの施策が安全性のアピールにどうつながってくるのかというところについて解説していきます。
・Googleマップの活用
まずは、Googleマップの利用です。お客はお店探しをする際にGoogleマップ上で検索をして近くのお店を探したり、Googleマップから予約サイトにアクセスをしてお店の来店予約をしたりすることがあります。
Googleマップ上にお店の情報などが表示されるようにするには、グーグルマイビジネスに登録する必要がありますが、無料で登録ができるので、是非登録をしてみてください。そして重要なのは口コミです。
基本的にお客は求めているお店を探すためにまず
①検索
②口コミ閲覧
③お店情報の確認
④来店・予約
という順番で動きます。
Google上マップでお店の情報が表示されるようになったら、そこへ口コミも同時に表示されます。表示された口コミに対して、『当店は新型コロナ対策も徹底的に行っています』等と返信をしておくことで、検索したお客は来店する前にコロナ対策における安全性を確認することができるので安心して来店してもらうことにつながるのです。
・Webサイト、SNSの運用
口コミが重要であるということに関連する面では、WebサイトやSNSの運用も欠かせません。例えば、チラシ配りを1時間で300人に行うために、3人の人を派遣したとします。そうすると、3人分で3時間分の人件費が発生するわけです。
しかし、SNSで例えば1000人のフォロワーがいるとすれば、1時間で300人の人へお店の情報を訴求することは簡単にできますし、何よりSNSは無料で利用することができるので人件費のコスト削減もできます。そして、チラシ配りに配置していた人材は、他の業務に手が回ることで、店内清掃や消毒の徹底など安全面に対して入念な措置ができるようになるうえに、業務効率化にもつなげることができるでしょう。
・デジタル注文伝票の活用
また、デジタル注文伝票や机上のタブレットなどを活用することで、非対面・非接触で注文を受けることができるようになります。
お客側としては、スタッフと対面することがないので、感染のリスクを軽減させられる安心感を与えられるほか、スタッフの業務的にもホール業務や安全対策に費やすことが可能です。
・テイクアウト利用者に向けたデジタルディスプレイの設置
新型コロナ禍でテイクアウトを実施した店舗は飲食店の4割近くに上り、今後も続けていく方針の飲食店は多いのではないでしょうか。実際に、テーブルチェックの調査によりますとコロナ禍でテイクアウトを導入した飲食店のうち7割は今後も続けるとしています。
しかし、店内飲食を目的として利用するお客が今後増えてくると、ソーシャルディスタンスの確保などで席数が少なくなったことも相まって、店内で席が空くのを待つお客と、テイクアウトの注文や会計待ちのお客で密な状態を作りかねません。
そこで、テイクアウト利用者に向けたデジタルディスプレイを設置しておくことで、テイクアウトの利用者はデジタルディスプレイを利用して商品の注文から会計までを行うことができるようになります。会計の方法としては、QRコードをディスプレイ上に表示することで、お客がその場で支払いができるものです。
商品の準備ができれば、通知がいくなどのシステムを作れば、お客は商品ができるまで車などで待機することができるので、店内が密になるリスクもありません。
そうしたことで安全性をアピールすることができるでしょう。
飲食店がデジタルを導入するメリットと重要性
このように、デジタル化をすることで、人との接触を最小限に抑えることができ、かつ業務効率を挙げることができるので、効率化できて浮いた時間を利用して更に安全性確保のために対策をとることができるようになります。
そして、安全性をアピールする上で、SNSやGoogleマップなどを効果的に利用することで、コストをかけずに良い口コミを拡散することにもつながるわけです。
まさに、今後こうしたデジタル化はアフターコロナの時代でも非常に重要な施策の1つとなると言われています。というのも、今後は情報がますます多くなり、SNS上や検索サイト上にも多くの情報が出回るようになることが予想されます。そして、コロナ禍をきっかけにこうしたWeb上での取り組みやSNSの活用などは飲食店に限らず行う店舗が増えてくるでしょう。
そうした時に、アナログのままですと本当に伝えたい情報や、伝えるべき情報がお客の耳や目に入らないこともあるかもしれません。それではどんなに店舗内では集客対策に力をいれているつもりでも、それがお客に届いていない時点で集客につながるわけがないのです。
そうしたことから、コロナ禍に限らず今後は多方面でデジタルを利用しながら、外に効果的に情報を拡散させ、業務効率をアップさせたり、お客に安全性等をアピールしながら集客に活かしたりしていくシステムを構築することが重要になってくるといえるでしょう。
まとめ
飲食店がデジタル化して、どう安全性をアピールするの?と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際に、日本の中小企業の7割はコロナ禍において安全性確保のためにテレワークを導入しました。それと同様です。なるべく人と接触しない、感染リスクを軽減させるということが飲食店のミッションであり、今後安定的な集客を行っていく上で必要なことです。
それらを効果的に実施し、外にアピールしていくためにも、その他企業と同様にデジタルを利用することが重要になります。飲食店の在り方はコロナ禍をきっかけに大きく変わって公としています。是非この機会に、店舗アピールの仕方、業務効率化対策、SNSの運用などを見直してみてはいかがでしょうか。
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