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コロナ禍だからこそ、飲食店を開業するなら「専門店」にせよ!!

開店ポータル編集部
2021/03/09
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飲食店の形態は、お客様のニーズや流行によって日々変化しています。そうしたなか、最近目立っているのが「飲食店の専門店化」です。

 

思えば、「パンケーキ専門店」や「バナナジュース専門店」など、1つのメニューに特化した形の飲食店が増えてきていると感じませんか?少し前に流行った、タピオカミルクティーなども専門店の1つです。

 

このように、飲食店のなかでもテーマを細分化し、専門性を極めた飲食形態は、飲食店経営や、コロナ禍での飲食店開業においてどのようなメリットがあるのでしょうか。

飲食店の専門店化

飲食店の形態は時代に合わせて変化しています。それも、「昔ながらのお店」という表現があるように、数十年前から営業をしているお店は店先や店内の雰囲気だけでなく、出されるお料理からでもその「なつかしさ」を感じさせるものです。

 

「なつかしさ」の正体は、実は「一昔前に流行った」というところなのでしょう。実際、90年代にはカフェブームがあり、人々は「カフェ」という響きに魅力を感じました。それまで主流であった「喫茶店」にはなかった内装や制服、エスプレッソやカフェラテが女性を中心にお客様の心をつかんだのです。

 

しかし、その時代にカフェが乱立したことで、「カフェ」には他店との差別化や専門性が求められるようになりました。

専門店とは

飲食店は、お客様の利用目的に合わせて専門性を持つ必要が出てきたのです。その「専門性」を追及した飲食店の形態こそが「専門店」ということになります。

 

もっと細かく言えば、「パンケーキ専門店」「タピオカ専門店」「チュロス専門店」「サンドイッチ専門店」「カレーライス専門店」などです。

 

つまりは、大きく見ると「ケーキ屋さん」や「パン屋さん」も専門店の1つということになりますね。
>>【事例】コロナ禍でも毎日売り切れ!繁盛飲食店が行っている集客対策とは?

専門店が増えてきた理由

”他店との差別化を図らなければならない”、”お客様に選んでもらえる明確な理由やコンセプトが必要”というのは、カフェブーム後の2000年代から分かり切っていたことです。

それが、何故今になって「専門店」が増えてきているかというと、新型コロナウイルスの感染拡大によって、デリバリーやテイクアウトを実施する飲食店が増えてきたからであると推測します。

 

何の関係があるのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご自身がテイクアウトやデリバリーを行うときの事を考えてみてください。デリバリーやテイクアウトにはファミリーレストランやカフェも多く出店していますが、例えば「フライドチキンが食べたい!」というものが明確にあれば、その「フライドチキン」を専門で取り扱っている「フライドチキン専門店」を選びませんか?

ファミレスやカフェの中にも、「フライドチキン」というメニューがあってもです。

 

複数人で飲食店に行くときには色々なものが注文できるカフェは便利ですが、デリバリーで好きなものを自由に選択できるなか、わざわざ”サイドメニュー”を選択する必要はありませんよね。

 

このことから、コロナ禍でテイクアウトやデリバリーの需要が拡大すればするほど、専門店は増えてくると予想されるでしょう。

飲食店が専門店化するメリット

お客様のニーズに合っているとは言え、1つのメニューに絞ってしまうと客層も絞られるようで不安だという方もいらっしゃるでしょう。

 

まずは、飲食店が専門店化するメリットからご紹介していきます。

食品ロスが削減できる

コロナ禍で日々お客様の来店数に偏りがあることなどから、食品ロスが大量に出てしまっている店舗も少なくありません。

その点、飲食店を専門店化することで主力メニューを絞り込み、発注する食材の種類を減らす事ができるようになります。これにより、食材ロスの削減につなげられるでしょう。

 

例えば、オムライス、カレー、パスタなどを主力メニューとしているお店では、カレーやパスタの注文が少ない日々が続くと、それらの材料はおのずと余ってしまいます。これを考えれば、「オムライス専門店」でオムライスのみで営業をしているお店の方が使う食材も少なくロスも削減できるのは当然のことです。

業務効率化につながる

また、主力メニューを1本に絞ることで、オーダーミスが減ったり、仕入れや仕込みの時間が削減できるなど、業務効率化に繋がります。

 

従業員にお料理を覚えてもらうときにも、主力メニューが1本であれば教育もしやすいです。

メニューのクオリティ向上

オムライス、カレー、パスタを毎日20食ずつ作るのと、オムライスだけを毎日60食作るのでは、総調理回数はおなじでも質の高さが担保できるのは「量を作った方」であるのは明らかです。

 

「専門店」ということで、1つのメニューに特化すると、お客様からの目も「〇〇のプロフェッショナル」という目に変わってしまいます。

 

その点、1つのメニューに特化しクオリティをあげ、お客様の期待値に沿うことは、「満足度の向上」や、売り上げアップに繋がるといえるでしょう。

メディアへの露出が増える

”珍しい飲食店がオープンした”、”〇〇の専門店がオープンした”という情報は、単なる”カフェがオープンした”というよりも、メディアへの露出が増える傾向にあります。

 

メディアへの露出が増えると、メディアを見たお客様が来店する可能性が高くなりますし、おのずと口コミも増えます。口コミが増えれば増えるほど、お店の信頼性は上がっていきますので、相乗効果を生むことができるでしょう。

 

ただし、よい口コミを多く集めるためにも、「専門店」として品質の担保は欠かせません。

 

と、このように、飲食店が専門店化することで、業務効率や品質向上、集客の面でも従来型の飲食店に比べて優位であることが分かりました。コロナ禍でイートインの需要が減少しつつあるなかで、テイクアウトやデリバリーのみを行う「ゴーストレストラン」という形態で、専門店を出店する方も増えています。

 

今後開業する予定の方は、ゴーストレストラン×専門店で繁盛を狙ってもよいかもしれませんね。


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飲食店が専門店化するデメリット

ここまで、飲食店が専門店化するメリットをご紹介しましたが、逆にデメリットがあるのか気になるところです。

コア層の集客しかできない可能性も

1つは、専門的になりすぎることでコア層の集客しかできない可能性があるという点です。例えば、家族連れの方や大人数で外食に行こうとしている方は、色々なメニューがある「ファミリーレストラン」や「居酒屋」、もしくはフードコートなどを選ぶでしょう。

 

その点、1つのメニューに特化しすぎることでグループでの集客は見込めないかもしれないというデメリットがあります。ただし、コアなお客様の集客ができることで、リピート率が上がるというメリットはあるかもしれません。

ブームが過ぎると・・・

タピオカミルクティーのブームを思い出していただければ分かりやすいですが、2019年の夏頃、原宿を中心にタピオカミルクティー専門店が乱立し、「タピ活」などの造語も流行語の1つになるなど、大ブームとなりました。

 

しかし、そのブームが過ぎ去ったとたん、コロナ禍の影響も相まって、多くの店舗が閉店に追い込まれてしまったのです。

 

1つのメニューに絞りすぎてしまうと、ブームが過ぎた時に途端に見向きもされなくなってしまうということもあるでしょう。

飲食店を専門店に転換する時のポイント

そうはいっても、何かしらの専門店はお客様にとっても店側にとってもメリットの方が多いものです。あまりにブームに乗りすぎたメニューにしてしまうと、そのブームが去ったときに・・・という怖さはありますが、スイーツ系ではなくご飯系であれば問題ないかもしれません。

 

ここからは飲食店を専門店に転換したり、今後専門店を開業したりするときのポイントについて解説していきましょう。

必ずテイクアウト・デリバリーをしよう

先述にもある通り、「専門店」はテイクアウトやデリバリーに強いです。先日も「サンドイッチ専門店」が広島で繁盛しているという話題をあげましたが、その店舗はテイクアウトのみのサンドイッチ専門店で日々売り切れが続出しているのです。

 

専門店であることでお客様からの信頼度も上がりますので、是非専門店を開店される場合は、テイクアウトとデリバリーサービスも同時に展開してみてください。

話題性やアイディアを盛り込むこと

また、話題性やアイディアを盛り込むことも重要です。そうすることでメディアへの露出を促す事ができます。

 

先述にもある通り、メディアに露出することは自身が発信をしなくてもひとりでに情報が回っていきますので、おのずと集客につなげることができます。

SNSを活用する

この時期だからこそ、SNSを活用することも重要です。メディアからの出演依頼ばかりに頼っていれば、その話題が忘れられたころにぴたりとお客様の流れが止まってしまうことも少なくありません。

 

インスタグラムやTwitterなどで常に情報を配信しておくことは重要なことです。特にインスタグラムは、ハッシュタグ検索や写真付き投稿などが飲食店との相性が非常に良いと言われていますので、大いに活用していきましょう。

 

もし店舗業務が忙しく、SNSに力をいれる時間がないという場合は、SNSの運用代行サービスもありますので、検討してみるのも戦略の1つです。

家賃を削減するならゴーストレストランでもOK

飲食店を開業したり存続させたりするためには、当然ながら家賃が必要です。イートインできるスペースを多く取ろうと思えば思うほど、家賃も高くなってしまうでしょう。

 

売上がゼロでも必ず必要になる家賃、できれば少しでも削減したいものです。その点、専門店を開業したり、業態転換をするのであれば、この機会に思い切ってテイクアウトとデリバリー専門店の「ゴーストレストラン」にするのも良いでしょう。

 

そうすることで、キッチンと手渡しできるスペースがあれば問題ないので、小さなコンテナでも十分にスペースが取れます。家賃も光熱費も大幅に削減することができるでしょう。
>>2021年募集予定「中小企業等事業再構築促進補助金」は飲食店の業態転換に活用可!

まとめ

コロナ禍で飲食店は危機的状況に陥っていますが、そうした中でも新しい戦略を生み出して成功している店舗も多くありますし、開店ポータルBizにはこれから開業しようとしている方からのお問い合わせも多くいただきます。

 

1つのメニューに特化した「専門店」は、デリバリーやテイクアウトの需要が拡大し続けるコロナ禍において、更に増えていくのではないでしょうか。そうした意味では、差別化やアイディア性、さらなる専門性が求められてくるわけですが、品質的にお客様の満足するものであれば、きっと成功できるはずです。

 

是非、コロナ禍での開業、業態転換は「〇〇専門店」に挑戦してみてはいかがでしょうか。

開店ポータルBizでは、テイクアウトやデリバリーの導入のご相談も無料で承っていますので、是非下記のお問い合わせ窓口からお気軽にご相談ください。

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