食材調達

完全食(完全栄養食)が注目される理由は?流行に敏感な飲食店は取り入れていた!

開店ポータル編集部
2021/06/21
この記事の目次 [表示する]


「完全食」が新しい食のスタイルとして注目されており、人気ブランドや大手企業も新商品を打ち出しています。

 

しかし、実際に「完全食」とはどのようなメニューなのか、なぜ注目されているのかご存知ない方も多いのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、流行に敏感な一部の飲食店ではすでに導入している店舗もあるという「完全食」について詳しく解説していきます。

 

完全食とは?

完全食(完全栄養食)

完全食(完全栄養食)とは、人が活動するために必要な栄養素を全て含んだ食品のことです。

 

「パーフェクトフード」とも呼ばれ、最新のフードテクノロジーの中でも注目を集めています。

 

完全食には、1食分で1日に必要な栄養素の3分の1が摂ることができると言われています。

 

完全食は、効率的でムダのない次世代フードとしても需要が高まりつつあります。
 

 

完全食の基準

完全食の基準は、厚生労働省が年齢や性別ごとに定めた、「日本人の食事摂取基準」に示された必須栄養素を全て満たしていることです。
 

自然界の食材の中で、ひとつの食材であらゆる必要栄養素を過不足なく補えるものは存在しません。

 

そのため、完全食同士を組み合わせたり、完全食でない他の様々な食材を取り入れて、足りない栄養を補って接種できることが目的です。

 

【参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準 2020年版
 

 

完全食の主な種類

  • 粉末を水に溶いて飲む「パウダー」
  • 主食代わりに食べる「麺」や「パン」
  • 栄養価が高く食事代わりになる「ドリンク」
  • 持ち運びに優れた「グミ」
  • 医療の観点から開発された「チョコレート」
  • 食事にもう一品できる「スープ」や「カレー」

 

近年では、日本でも完全食を扱う企業やブランドが増え、市場も拡大を続けています。

 

完全食の種類も増えており、食習慣やライフスタイル、好みに合わせて選ぶことができます。

 

完全食が注目される背景

【参考:株式会社日本能率協会総合研究所 完全栄養食品市場規模予測

 

市場規模の大幅な拡大

完全食は誕生してからまだ間もない商品ですが、市場の予測データによると、2024年に市場規模が146億円にまで上昇すると予想されています。

 

2020年の市場規模は25億円程度ですので、今後数年間で急激な規模拡大が期待されていることが分かります。
 

 現代人のライフスタイルに合っている

完全食は忙しい現代人の生活に合っている食品といえます。忙しい生活を続けていると調理や食事にかける時間は少なくなります。

 

そんな生活リズムのなかでも、難しい調理が必要なく、かつ栄養価計算も必要ない完全食は、効率的にも優れている食品と言えるでしょう。

 

 消費者の多様化するニーズに応える

完全食が注目されている理由に、 消費者の多様化するニーズに応えられる用途の広さにあります。

 

  • 栄養の偏りが気になる方の栄養補給、食習慣の見直しに
  • 子供、一人暮らし、高齢者、全ての人の栄養管理に
  • 肌荒れ、便秘など体調不良の改善に
  • ダイエットの置き換え食として
  • 仕事・勉強・運動のパフォーマンス向上に
  • 災害時の非常食として

 

完全食のターゲット層は、子どもから高齢者まで幅広く偏りがないことも、注目が集まる背景と言えるでしょう。


 

完全食の各ブランド商品

COMP

「COMP」は、日本初のバランス栄養食で、日本の完全食における草分け的ブランドです。

 

パウダーやドリンクに加え、「UHA味覚糖」と共同開発したグミは、飲料にはなかった「咀しゃく」という概念を完全食に持ち込みました。


 

BASE FOOD

「BASE FOOD」は、世界初となる完全栄養の主食を開発しネット通販を行う会社です。

 

完全栄養パンや生パスタ風の平打ち麺、カレーなど、食生活のベースとなる主食を置き換えることができる点に注目が集まっています。
 

REAT

独自のレシピで、熱で壊れてしまう栄養素も全部取り込んだレトルトスープ「REAT」。

カロリーや糖質、脂質、塩分は控えて、不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維を1食に詰め込んだ完全栄養食です。


 

日清食品

日清食品株式会社が完全食を開発から発売まで手掛けていることが話題になっています。

 

オールインパスタに続き、オールインヌードルが発売され、完全食カップ麺という新しいジャンルの認知度も高まっています。

 

 

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完全食を取り入れた飲食店の事例

カフェ&バー「 プロント」

カフェ&バー プロントでは、今までも、食物繊維が含まれる生パスタや栄養価の高いジュースなど、健康に配慮したメニューを提供しています。

 

健康系メニューに注力するプロントと、健康的な食生活を無理なく実現するというベースフードとのコラボは、今後も展開していくということです。


 

伊藤忠商事の社員食堂

伊藤忠商事の社員食堂で2021年5月下旬から約4週間にわたり、「完全栄養食メニュー」の試験提供が行われています。

 

完全栄養食の研究を進める日清食品の申し出によって実現したもので、ハンバーグ定食など、栄養バランスが整った献立が提供されています。


 

フレンチ店「sanmi / sanmi Lab」

赤坂にオープンした会員制レストラン「sanmi」では、一日に必要な栄養素の3分の1を一食で摂れる「完全栄養食カレー」が注目されています。


 

33種以上のスパイスを使用、野菜や果物が溶け込んだカレーは、低カロリーで高たんぱくに加え、グルテンフリー、化学調味料無添加です。

 

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まとめ

今回は、市場のニーズ拡大も進み世界的にも注目を集めている「完全食」についてご紹介しました。

 

市場規模が急激に高まっている「完全食」は、今後の私たちの食文化において、さらに身近なものになってくることが予想されます。

 

飲食店を経営していくなかで、新たな戦略として取り込める要素として注目していきたいところですね。

 

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