経理・会計

飲食店の煩雑な会計処理を手助け!おすすめのクラウド会計ソフト5選

開店ポータル編集部
2020/12/31

飲食店において『会計処理』は毎日欠かせない業務の1つであり、売上やお客の属性を可視化する重要な業務でもあります。会計業務がその他業務を逼迫してしまっているという店舗や、もっと効率化したいという課題を抱えている店舗も少なくないでしょう。

とはいえ、会計業務を効率化するためにはどのようなことに着手すればよいのか、何かツールを利用するとしても、何が良いのか分からない方もいらっしゃるかもしれません。

そこで本記事では、員ショック店の煩雑な会計処理を効率化する、クラウド会計ソフトを5種類ご紹介し、合わせて会計ソフトを選ぶポイントまでをご紹介していきます。

会計処理が面倒だ、業務を逼迫しているとお悩みの方は是非参考にしてください。

飲食店の会計処理を効率化するなら会計ソフト

飲食店が会計処理を行うのには、1日約1時間程度かかっているという店舗が多いのではないでしょうか。従業員やアルバイトを雇っている場合は、更に時間がかかるという場合もあるかもしれません。また、月末の締め作業の場合は、長い場合で5時間ほどかかるとされています。

 

月の営業が25日であるとすると、25日×1時間と、+月末の5時間で、毎月30時間、年間で360時間もの時間を会計に使っていることになります。また、会計を行う従業員の時給が1,000円の場合、人件費は年間36万円です。

 

会計は、お店の売上を可視化したり、メニューの開発や人材を割く時間を検討したりする材料となり、非常に重要な業務です。しかし、直接的な売上に関わる仕事ではないので、その、1時間、5時間を営業に費やす時間としたいと考える方も少なくないでしょう。
 

そこで、そんな煩雑になりがちな会計作業を効率化できる対策がPOSレジとクラウド会計ソフトを連動させることです。人手が必要になる部分については、税理士にお任せをすれば、日々の会計に充てていた時間を、本来行いたかった業務に利用することができるため、生産性の向上にも繋がります。POSレジについての詳しい解説は下記の記事をご覧ください。
>>>飲食店向けPOSレジ3社を比較

飲食店におすすめのクラウド会計ソフト


では、ここからは、飲食店におすすめのクラウド会計ソフトを5つピックアップしご紹介していきます。

MFクラウド

1つはMFクラウドです。飲食店であれば1,280円から導入することができます。主な機能としては、

①会計・確定申告

②請求書作成

③経費清算

④給与計算

⑤勤怠管理

⑥マイナンバー管理

等があり、個人事業主が3パターンから、法人が2パターンからそれぞれ店舗や業態に合った会計システムを利用することができます。

煩雑になりがちな給与計算、経費清算なども、MFクラウドと連携可能なPOSレジ双方向で管理ができるため、効率化でき、かつ人的ミスも防ぐことができるでしょう。

freee

続いて、freeeとは飲食店であれば1,980円から利用できるクラウド会計システムです。主な機能としては以下の機能があげられます。

①会計・確定申告

②請求書作成

③経費精算

MFクラウドと比べて、給与計算や勤怠管理など従業員を雇っている企業にとって必要な機能がついていないものの、家族経営の事業者やオーナー1人で事業を営んでいる場合は、問題なく利用することができるでしょう。

特に、銀行口座やクレジットを登録しておけば、Aiが仕訳を予測し、自動で帳簿を作成することもできます。業務システムやデータを一元管理できる点が利点です。

弥生会計

弥生会計は、初年度はゼロ円で利用できる老舗企業のクラウド会計ソフトです。個人事業主でも、月額の利用料金は26,000円からと、他のサービスと比べて高価であるものの、老舗企業ならではのサポート体制が充実しています。

また、金融機関の取引データや領収書の入力、仕訳作業を自動化していることで、会計業務のさらなる効率化や、日々の取引結果のグラフ表示などもできるので、データの可視化を簡単に行うことができるでしょう。

主な機能は以下の通りです。

①経営管理

②領収書等のデータを仕訳・集計

③会計処理

④決算

⑤会計事務所との連携も可

更に、弥生会計では電話やメールで、操作のサポートも行っているため、クラウドソフトを初めて利用するという方も安心して利用できます。

SmileWorks

また、SmileWorksは、売上伝票、仕入伝票等をボタン1つで会計連動することで、自動で振替伝票が作成できる画期的なクラウド会計サービスです。

主な機能としては、

①販売・仕入れ・在庫管理

②給与・賞与計算

③年末調整

④マイナンバー管理

⑤経費精算

⑥自動会計

⑦資金繰表管理の自動作成

などがあげられます。1店舗営業の飲食店であればライトプランの月額9,000円のもので十分快適に利用することができるでしょう。

こちらも、銀行口座や入金明細書の自動仕分けにも対応しているため、正確かつ即時反映できる点が利点です。新元号や消費税の改定など、バージョンアップへの自動対応も可能です。

勘定奉行

勘定奉行は経理業務ソフトで、業界最大級の知名度を誇る会計システムです。従来まではソフトウェアをインストールする形での利用でしたが、その際の使いやすさものこしつつ、現状のバージョンではクラウドならではの自動化機能も充実しています。専門ライセンスを導入すれば、税理士とのデータ共有も可能です。

主な機能は以下の通りです。

①会計帳票・仕訳

②消費税申告・納税

③帳簿入力

なお、基本プランのAプランでも年間16万円から、月換算で13,400円の費用が必要です。何店舗かの飲食店を経営している場合、より綿密なサポート体制が必要な場合に利用すると良いでしょう。

飲食店がクラウド会計ソフトを選ぶ時のポイント


上記に、おすすめのクラウド会計ソフトを5つご紹介しましたが、月に1,000~2,000円程度で利用できるサービスから、サポート体制がしっかりついて10,000円から20,000円で利用するサービスまで様々にありました。

当然ながら、安ければ安いほどよい、高額であればあるほど機能が充実している、というわけではありません。飲食店それぞれで求める機能や条件は違いますので、それらがそろったサービスこそ、安価でも高価でも『納得のいくサービス』ということになります。

そこでここからは、飲食店がクラウド会計ソフトを選ぶ時に、最低限押さえておきたいポイントをご紹介していきましょう。

セキュリティ・サポート体制が備わっているか

1つは、セキュリティやサポート体制が備わっているかどうかです。もちろん、会計ソフトは飲食店の売上等の機密情報を扱うシステムであるため、情報が漏洩してしまえば何らかの損失に繋がってしまう可能性もあります。

また、利用方法が分からないときのためのサポート体制が備わっていると、安心して利用することができるでしょう。

POSレジとの連携は可能か

また、飲食店で利用する際の最大の条件と言えるのが、『POSレジとの連携が可能であるかどうか』です。そもそも飲食店でクラウド会計システムを利用する際はPOSレジと連携して利用するため、その機能がなければ導入しても意味がないといえるでしょう。

POSレジとの連携が可能で、かつ飲食店の導入事例が多いシステムを選ぶようにすると基本的に間違いありません。また、ご自身が導入されている、もしくは今後導入予定のPOSレジとの相性も調べておくと良いです。

費用対効果を計算

先ほど、飲食店が会計処理に費やしている時間を年間360時間、費用に換算して36万円と申し上げました。

クラウド会計システムはサブスクリプションサービスで、初期費用が必要なサービスもありますが、それらを加味し、かつ税理士を雇うことを考えても、36万円以下となるかどうかを試算することも重要です。

もし仮に、36万円以上で、費用対効果が見込めないというのであればこれまで通りにクラウド会計システムを利用せずに会計処理を行ったほうが良い場合もあるかもしれません。

小さい飲食店であればMFクラウドやfreee

上記の事項を踏まえると、比較的安価で最低限の機能がついているMFクラウドやfreeeは、小さい飲食店であれば快適に利用することができるといえるでしょう。

高価なシステムは、それなりにサポート体制や機能も充実しておりますが、個人事業主や従業員を雇っていない小規模飲食店にとっては必要のない機能も含まれている可能性があります。

自店舗が求める条件が、どうしてもMFクラウドやfreeeにはないという場合は別ですが、そうでなければ、これら2つのどちらかのクラウド会計システムで十分に快適に利用することができるといえるでしょう。

クラウド会計システムに強い税理士への依頼も必要

また、クラウド会計システムを導入したら、クラウド会計システムの利用に強い税理士への依頼も同時に必要です。

税理士の中には、手作業での会計処理、税務処理のみの対応しか行っておらず、クラウドシステムによる帳票のミスのチェック等に関しては専門外とする税理士もいらっしゃるようです。

税理士選びも合わせて行うようにしましょう。


まとめ

本記事では、飲食店の会計処理を効率化する『クラウド会計システム』についての解説と、おすすめのサービスを5つご紹介いたしました。

安価なサービスから、充実した機能の付いた高価なサービスまで様々にありますが、小規模な店舗や個人事業主が営む飲食店であれば、MFクラウドやfreeeなどが十分な費用対効果が得られ、かつ快適に利用することができるといえるでしょう。

もちろん、そのほかに求める条件等がある場合は、他のサービスを検討する必要がありますが、基本的な機能が備わっていれば問題ないというかたはどちらかのシステムで十分です。

 

とはいえ、クラウド会計システムは今後長く利用していくことになるサービスでもあります。導入が不安という方は、開店ポータルBizまでお気軽にご相談ください。クラウド会計システム専門のコンシェルジュが丁寧に解説いたします。

 

開店ポータル編集部
2020/12/31